発表年:2004年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系ジャズ・ドラマー
気分は... :強力2in1!
今回はレア・グルーヴ方面で人気のファンキー・ジャズ・ドラマーLes DeMerleの『Concerts By The Sea』(1978年)、The Les DeMerle Transfusion名義の『Transcendental Watusi!』(1979年)という人気作2枚の2in1CD『Live At Concerts By The Sea』です。
1946年N.Y.ブルックリン生まれのジャズ・ドラマーLes DeMerleの紹介は、『Transfusion』(1977年)に続き2回目となります。
本CDは上記のように、『Concerts By The Sea』(1978年)、『Transcendental Watusi!』(1979年)というレア・グルーヴ人気の高い2作品の2in1CDです。
そもそもこの2作品は1978年8月23日にConcerts By The Seaで行われたライブ録音を2枚のアルバムに分けたものなので、本CDが本来の姿なのかもしれません。
上記ジャケは『Concerts By The Sea』のものですが、『Transcendental Watusi!』のオリジナル・ジャケはこんな感じです。
The Les DeMerle Transfusion『Transcendental Watusi!』(1979年)
レコーディング・メンバーはLes DeMerle(ds)以下、Rex Robinson(b)、Ronald Muldrow(g)、Ramsey Embick(el-p、clavinet、syn)、Dido Morris(congas、per)、Jim Coile(as、ts、ss、fl)、Don Menza(ts、ss、fl)、Ralph Rickert(tp、flh)、Josh Hanna(vo)。
Disc1(『Concerts By The Sea』)で目立つのは、「Music Is The Message」と「Freedom Jazz Dance」というJosh Hannaのヴォーカルをフィーチャーしたジャズ・ファンク2曲。
それ以外にソウルフル&ファンキーな「Ambidextrous」、爽快ジャズ・ファンク「San Quentin Quail」、高速ブラジリアン・グルーヴ「Sambandrea Swing」もおススメです。
Disc2(『Transcendental Watusi!』)では、レア・グルーヴ好き向けの「Manfred S」、ミステリアスなメロウ・グルーヴ「Transcendental Watusi」、格好良いベースが牽引するエキサイティングな高速グルーヴ「Daggerpoint」がおススメです。
レア・グルーヴ人気盤2枚の2in1。
悪いはずがありません。
全曲紹介しときやす。
Disc1(『Concerts By The Sea』)
「Quetzal」
Stu Goldberg作。歓声と共に始まるオープニング。エレピや絶妙なホーン・アンサンブルと軽快に駆け抜けるフュージョン・ファンク風の仕上がり。ギター・シンセのソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=jppYmnfp9dY
「Ambidextrous」
Eddie Harris作品をカヴァー。オリジナルは『How Can You Live Like That』(1977年)に収録されています。ソウル・フィーリングのファンキー・チューンに仕上がっています。芳醇な味わいがあっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Fhsqd-4sj0I
「Island Winds」
Robby Robinson作。コンガ、ベース、エレピで始まり、DeMerleのドラムやフルート、さらにはホーン隊と音が加わっていくレイヤー感が格好良い演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=G28F53l0ElQ
「Music Is The Message」
Brian Atkinson作。Josh Hannaのヴォーカルをフィーチャーした格好良いジャズ・ファンク。推進力のあるグルーヴと鮮やかなホーン・サウンドの組み合わせがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=lpT3mlKZncM
「San Quentin Quail」
Les DeMerle作。抜けのいい爽快ジャズ・ファンク。サマー・モードにフィットします。ライブらしい各プレイヤーの見せ場もあって楽しめます。
「Freedom Jazz Dance」
Eddie Harris作のダンス・クラシックをカヴァー。Josh Hannaのスキャット・ヴォーカルをフィーチャーしたタイトなジャズ・ファンクに仕上がっています。DeMerleの格好良いドラミングも存分に堪能できる好カヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=7D7Ix6r8iac
本曲に関して、当ブログではMiles Davis、Woody Herman、Brian Auger's Oblivion Express、Harold McKinneyのカヴァーも紹介済みです。
「Sambandrea Swing」
Don Menza作。タイトルの通り、高速ブラジリアン・グルーヴで一気に駆け抜けていきます。エキサイティングなホーン・アンサンブルにもグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=iT6C1nSR8cE
Disc2(『Transcendental Watusi!』)
「Manfred S」
Sid Blair作。DeMerleの格好良いドラム・ブレイクと共に始まるジャズ・ファンク。レア・グルーヴ好みの演奏を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=Y_OjztXzpKM
「Once Upon A Time」
Robby Robinson作。哀愁モードの演奏ですが適度にパーカッシヴなのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=KG2AcBGx_7I
「Ear Food」
Les DeMerle作。ジャズ・ユニット的な演奏で楽しませてくれます。また、DeMerleのドラム・ソロもたっぷり満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=-nue6qOSk2o
「Transcendental Watusi」
Roland Vasquez作。フルートがナビゲートする少しミステリアスなメロウ・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=QLJj7REsu1s
「Daggerpoint」
Bettie Ross作。Rex Robinsoの格好良いベースが牽引する高速グルーヴ。アドレナリン出まくりな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=e5nbxXlJYr0
「In Transit」
Eddie Harris作。ラストは10分超の演奏です。前半は美しく優雅なアンサンブルで楽しませてくれます。後半は一変し、DeMerleのドラム・ソロ・タイムに・・・
ご興味がある方はLes DeMerleの他作品もチェックを!
『Spectrum』(1970年)
『Transfusion』(1977年)