2019年08月18日

Nubya Garcia『Nubya's 5ive』

ロンドン次世代ジャズを牽引する女性サックス奏者の初ソロ☆Nubya Garcia『Nubya's 5ive』
ヌバイアズ・ファイヴ
発表年:2017年
ez的ジャンル:ロンドン次世代ジャズ
気分は... :新しい波・・・

今回はロンドン次世代ジャズの牽引者の一人、女性サックス/フルート奏者Nubya Garciaの初リーダー作『Nubya's 5ive』(2017年)です。

2017年リリースの作品ですが、今年に入り国内盤がリリースされました。

Nubya Garciaは1991年ロンドン生まれ。トリニダードトバゴ出身の父、ガイアナ出身の母の下に生まれました。4歳より音楽を始め、
ピアノ、バイオリン、クラリネット、フルートなどさまざまな楽器を経験し、10歳のときよりサックスを演奏し始めました。

そんな彼女は今やロンドン次世代ジャズの中心的ミュージシャンとなっています。

これまで当ブログで紹介したNubya Garcia参加作品は以下の6枚。いずれもロンドン次世代ジャズを象徴する作品です。

 Sons Of Kemet『Your Queen Is A Reptile』(2018年)
 Blue Lab Beats『Xover』(2018年)
 Joe Armon-Jones『Starting Today』(2018年)
 Moses Boyd Exodus『Displaced Diaspora』(2018年)
 Maisha『There Is A Place』(2018年)
 Theon Cross『Fyah』(2019年)

ソロ・アーティスト以外に、上記にもあるMaishaNerijaといったグループのメンバーとしても活動しています。

ちなみにNerijaは今年初のアルバム『Blume』をリリースしています。

さて、初リーダー作となる本作『Nubya's 5ive』ですが、ロンドン次世代ジャズらしいグルーヴィー&モーダルなエッセンスを織り交ぜつつ、全体としてはNubyaが脈々と受け継がれるジャズの伝統を継承するミュージシャンであることを感じる1枚に仕上がっています。

参加ミュージシャンはNubya Garcia(ts)以下、Moses Boyd(ds)、Femi Koloeso(ds)、Daniel Casimir(b)、Joe Armon-Jones(p)、 Sheila Maurice-Grey(tp)、Theon Cross(tuba)といったメンバーが参加しています。

McCoy Tynerのカヴァー「Contemplation」以外はNubya Garciaのオリジナルです。

ロンドン次世代ジャズらしい演奏を楽しむのであれば、「Lost Kingdoms」「Hold」がおススメです。また、60年代ジャズの伝統を受け継ぐ「Fly Free」「Contemplation」には美学を感じます。ハードバップな「Red Sun」はクラブジャズ好きも楽しめるはずです。

全曲紹介しときやす。

「Lost Kingdoms」
ロンドン次世代ジャズを感じるオープニング。ツイン・ドラムによるダイナミックなリズムがNubyaらの演奏を引き立てている感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=SJKmCz979Ek

「Fly Free」
モーダルな雰囲気に包まれた情熱的なバラード。落ち着きの中にもNubyaのブロウにはパッションが宿っています。
https://www.youtube.com/watch?v=LgxSPJtlmoQ

「Hold」
盟友Moses Boyd(ds)、Theon Cross(tuba)の2人が揃って参加しています。ロンドン次世代らしいセンスのジャズ・サウンドを存分に楽しめます。Moses Boydの格好良いドラミングもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=tTpsiGjdDLw

「Contemplation」
McCoy Tyner作品のカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した『The Real McCoy』(1967年)に収録されています。60年代モーダル・ジャズの伝統を受け継ぐ演奏に、Nubyaをはじめとする参加メンバーたちの美学を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=SchmXLmrIPg

「Red Sun」
Joe Armon-Jonesの美しいピアノのイントロから一転し、白熱のハードバップが展開されます。この疾走感はクラブジャズ好きの人も気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=ilMMWdfwINg

「Hold (Alternate Take)」
CDボーナス・トラック。「Hold」の別トラックです。オリジナルと聴き比べると楽しいと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=hU1u7PyijpE

MaishaNerijaのアルバムもチェックを!

Maisha『There Is A Place』(2018年)
There Is A Place [解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤CD] (BRC585)

Nerija『Blume』(2019年)
Blume

未聴の方はNubyaの盟友、Moses BoydTheon Crossの作品もチェックを!いずれもNubyaが参加しています。

Moses Boyd Exodus『Displaced Diaspora』(2018年)
DISPLACED DIASPORA

Theon Cross『Fyah』(2019年)
ファイア
posted by ez at 00:38| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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