発表年:2019年
ez的ジャンル:新進男性R&Bシンガー
気分は... :世界観!
新作から期待の大型男性R&BシンガーBJ The Chicago Kidの最新作『1123』です。
1984年シカゴ生まれの男性R&Bシンガー/ソングライターBJ the Chicago Kid(本名Bryan James Sledge)の紹介は、初のメジャー作品となった2ndアルバム『In My Mind』(2016年)に続き2回目となります。
本作『1123』は、前作『In My Mind』(2016年)に続くMotownからの第2弾アルバムとなります。
前作『In My Mind』は、グラミーのBest R&B Albumにもノミネートされ、BJがMotownの未来を担う大型男性R&Bシンガーであることを印象づけてくれました。
その期待の中で遂にリリースされた最新作『1123』。
70年代ソウルへの愛情を感じるヴィンテージ感と内省的な現行R&Bを調和させた、前作『In My Mind』をさらに深化させた1枚に仕上がっています。
アルバムにはAnderson .Paak、Buddy/J.I.D./Kent Jamz、Eric Bellinger、Rick Ross、MigosのOffset、Afrojackといったアーティストがフィーチャリングされています。
また、Danja、Karriem Riggins、Andre Harris、Jairus "J Mo" Moze、Cool & Dre、Bongo the Drum GAHD、Calvin "Tubb Young" Frazier、Lil’C "C GuTTA"、Afrojack、Giorgio Tuinfortといった多様なプロデューサー陣が起用されています。そして、実兄Aaron Sledgeがヴォーカル・プロダクションを手掛けています。
Anderson .Paakをフィーチャーしたオープニング「Feel The Vibe」、MigosのOffsetをフィーチャーしたシングル「Worryin' Bout Me」、Rick Rossをフィーチャーした「Playa's Ball」、Ella Maiのカヴァー「Close」あたりが目立つかもしれません。
個人的にはダンサブルな「Champagne」、Karriem Rigginsプロデュースの「Get Away」、Dungen「Fredag」をサンプリングした「Can't Wait」、Eric Bellingerをフィーチャーした「Back It Up」、70年代ソウルへのリスペクトを感じる「Too Good」、ビートの効いた「Rather Be With You」あたりもお気に入りです。
BJらしい美学が貫かれた、期待を裏切らない充実作です。
全曲紹介しときやす。
「Feel The Vibe」
Anderson .Paakをフィーチャー。Paak作品へ度々参加しているBJへのお返しといったところでしょうか。相性抜群の2人の悪かろうはずがありません。Paakらしいラップ調ヴォーカルとBJのソウルフル・ヴォーカルのコントラストが効果的に配置されたミディアム・グルーヴに仕上がっています。Danjaプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=BEXlezLx30I
「Champagne」
Danjaプロデュース。さり気ないエレクトリック・ソウル感が心地好いダンサブル・チューン。BJのセクシーな魅力を上手く引き出していると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=ZKbmRCpy9_E
「Get Away」
Buddy/J.I.D./Kent Jamzをフィーチャー。Karriem Rigginsプロデュース。Karriem Rigginsのトラック作りの巧みさを感じるHip-Hop調の仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=USYqr4ck-Uo
「Time Today」
Andre Harris/Jairus "J Mo" Mozeeプロデュース。大型男性R&Bシンガーらしさを感じさせるソウル・バラード。新世代シンガーらしいハイトーン・ヴォーカルで魅せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Mq1f1eYPTNA
「Can't Wait」
Cool & Dreプロデュース。Dungen「Fredag」をサンプリングした哀愁トラック。孤高の叫びのような哀愁ヴォーカルが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=HAxRNuBqCcw
「Back It Up」
Eric Bellingerをフィーチャー。Bongo the Drum GAHDプロデュース。現行R&Bらしい哀愁チューン。BJのイメージにフィットしたR&Bワールドです。
https://www.youtube.com/watch?v=E15qqadp_h8
「1123's Playa's Intro」
次曲へのイントロ。
「Playa's Ball」
Rick Rossをフィーチャー。Cool & Dreプロデュース。Taana Gardner「We Got To Work It Out」をサンプリングしたソウルフル・チューン。Rick Rossも存在感を見せています。
https://www.youtube.com/watch?v=tILWIXCGZPc
「Too Good」
Jairus "J Mo" Mozeeプロデュース。70年代ソウルへのリスペクトを感じるソウル・バラード。70年代ソウルを2019年仕様にアップデートさせた感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=7f8mC9SVHMw
「Close」
Calvin "Tubb Young" Frazier/BJ the Chicago Kidプロデュース。今年のグラミーでBest R&B Songを受賞したUKの新進女性R&BシンガーElla Maiのカヴァーです。オリジナルは大ヒットしたデビュー・アルバム『Ella Mai』(2018年)に収録しています。オリジナルも素晴らしいですが、BJがカヴァーしたことで名バラードとしての評価が高まるのでは?聴き入ってしまう絶品カヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=5mQn_g0tB-g
Ella Mai「Close」
https://www.youtube.com/watch?v=zTDK0z1vgRs
Ella Mai『Ella Mai』(2018年)
「Rather Be With You」
Calvin "Tubb Young" Frazierプロデュース。ロック調のビートの効いたミディアム・グルーヴ。秘めた強い思いが伝わってくる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=nV8mNDowAes
「Worryin' Bout Me」
MigosのOffsetをフィーチャー。シングルにもなっています。Lil’C "C GuTTA"プロデュース。Hip-Hop色の強い哀愁R&Bグルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=7u07AjN0dx0
「Reach」
Afrojackをフィーチャー。Afrojack/Giorgio Tuinfortプロデュース。ラストは力強いダンサブル・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ByO1vOIJqV4
未聴の方は『In My Mind』(2016年)もチェックを!
『In My Mind』(2016年)