2019年09月20日

Lou Donaldson『Lush Life』

ロマンチックなスタンダード集☆Lou Donaldson『Lush Life』
Lush Life
録音年:1967年
ez的ジャンル:ロマンチック・スタンダード・ジャズ
気分は... :ムーディーに・・・

夜中に仕事をしながら、映画『チワワちゃん』を鑑賞中。

岡崎京子さん原作の映画は『ヘルタースケルター』、『リバーズ・エッジ』も際どくエロい面白さがあったけど、コレにもそういう魅力があります。幸せ/不幸の表裏一体、人生の刹那的儚さ・・・好きだなぁ、この路線☆

でも、人生は儚くとも今週はロマンティックな気分で過ごしたい!
火曜からロマンティック・モードが持続しているので今週はこの路線で・・・

ソウル・ジャズ好きから高い支持を得ているジャズ・アルトサックス奏者Lou DonaldsonBlue Noteでレコーディングした『Lush Life』(1967年)です。

これまで当ブログで紹介したLou Donaldson作品は以下の6枚。

 『Alligator Bogaloo』(1967年)
 『Mr. Shing-A-Ling』(1967年)
 『Midnight Creeper』(1968年)
 『Hot Dog』(1969年)
 『Everything I Play Is Funky』(1970年)
 『Pretty Things』(1970年)

本作(1967年)は、ヒット・アルバム『Alligator Bogaloo』の1つ前にレコーディングされた作品ですが、『Alligator Bogaloo』以降のソウル・ジャズ路線とは大きく異なるロマンチックなスタンダード集です。

1967年にレコーディングされ、ジャケやレコード番号も決定していたにも関わらず、長らくお蔵入りになっていた作品ですが、参加メンバーの充実ぶりも手伝い評価の高い1枚です。まぁ、ソウル・ジャズなLou Donaldson期待すると拍子抜けするでしょうが・・・

レコーディング・メンバーはLou Donaldson(as)、Freddie Hubbard(tp)、Garnett Brown(tb)、Jerry Dodgion(as、fl)、Wayne Shorter(ts)、Pepper Adams(bs)、McCoy Tyner(p)、Ron Carter(b)、Al Harewood(ds)。

Duke Pearsonがアレンジを手掛けています。

オーセンティックでムーディーなスタンダード・バラード集です。
立役者は主役Donaldson以上にPearsonかもしれませんが・・・

スタンダード・ジャズを聴きながら、
映画『チワワちゃん』を鑑賞!
今週の僕はこんなモード♪

全曲紹介しときやす。

「Sweet Slumber」
Lucky Millinder/Al J. Neiburg/Henri Woode作。1943年Lucky Millinder & His Orchestraが初レコーディングしたスタンダード。いきなり皆がイメージするDonaldsonとはかけ離れたどムーディーなバラードが演奏されます。Hubbardも、Shorterも、Tynerもひたすらムーディーにプレイします。
https://www.youtube.com/watch?v=SLi7nALkup8

「You've Changed」
Bill Carey/Carl Fischer作。僕の一番のお気に入り。実に雰囲気のあるバラード。主役Donaldsonもいいですが、ここではTynerのリリカルなピアノが聴きどころです。
https://www.youtube.com/watch?v=ydQqYgII5uQ

「The Good Life」
Sacha Distel/Jack Reardon作。有名なポピュラー・ソングのカヴァー(フランス語原題「La Belle Vie」)。当ブログではGary McFarlandAnn Burtonのカヴァーを紹介済みです。お馴染みの名曲をスタンダード然としたエレガントなアレンジで聴かせてくれます。このあたりはDuke Pearsonの手腕が光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=6rlqMPlRpjI

「Stardust」
Hoagy Carmichael作の有名スタンダードをカヴァー。当ブログではClifford BrownThe Louis Hayes Groupのカヴァーを紹介済みです。定番スタンダードをエレガントな雰囲気で聴かせてくれます。色気のあるDonaldsonのプレイを堪能しましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=9eVRAIIy_yM

「What Will I Tell My Heart」
Irving Gordon/Jack Lawrence/Peter Tinturin作。少し気取った雰囲気のDonaldsonのブロウがいい感じです。「You've Changed」に次ぐ僕のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=u2jpc7-HLxs

「It Might as Well Be Spring」
Oscar Hammerstein II/Richard Rodgers作。映画『State Fair』のために1945年に書かれ、アカデミー賞のBest Original Songを受賞した名曲をカヴァー。当ブログではStacey Kentのカヴァーを紹介済みです。これでもかという位ムーディーな演奏を聴かせてくれます。ここでもTynerのリリカルなピアノが冴え渡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=V5TT6GihafQ

「Sweet and Lovely」
CDボーナス・トラック。Gus Arnheim/Jules LeMare/Harry Tobias作のスタンダード。当ブログではBill EvansThelonious Monk & Gerry MulliganThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandのカヴァーを紹介済みです。ムーディーな中にもブルージーな味わいが漂うのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=XSfRu0m676k

Lou Donaldsonの過去記事もご参照下さい。

『Alligator Bogaloo』(1967年)
Alligator Bogaloo

『Mr. Shing-A-Ling』(1967年)
Mr Shing-A-Ling

『Midnight Creeper』(1968年)
The Midnight Creeper

『Hot Dog』(1969年)
ホット・ドッグ

『Everything I Play Is Funky』(1970年)
Everything I Play Is Funky

『Pretty Things』(1970年)
Pretty Things
posted by ez at 02:51| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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