2019年11月06日

Ike Quebec『Bossa Nova Soul Samba』

生前最後のレコーディングはボッサ・ジャズ☆Ike Quebec『Bossa Nova Soul Samba』
Bossa Nova Soul Samba
録音年:1962年
ez的ジャンル:Blue Noteボッサ・ジャズ
気分は... :セピア色のボッサ・ジャズ!

今回は60年代ボッサ・ジャズからIke Quebec『Bossa Nova Soul Samba』(1962年)です。

Ike Quebecは1918年ニュージャージー州ニューアーク生まれのサックス奏者。

1940年代からミュージシャンとして活動を開始。
1944年から1951年まではCab Callowayのオーケストラで活躍しました。また、40年代後半にはBlue Noteでレコーディングしています。

50年代に入るとプレイから遠ざかっていた時期がありましたが1959年にカムバックしています。

60年代に入り、『Heavy Soul』『It Might as Well Be Spring』『Blue & Sentimental』『Easy Living』『Bossa Nova Soul Samba』といった作品をBlue Noteでレコーディングしましたが、肺がんのため1963年1月16日に死去しています。

本作『Bossa Nova Soul Samba』は結果的にQuebec生前最後のレコーディングとなった作品です。

タイトルの通り、ボッサ・ジャズにアプローチしています。

レコーディング・メンバーはIke Quebec(ts)、Kenny Burrell(g)、Wendell Marshall(b)、Willie Bobo(ds)、Garvin Masseaux(chekere)。

個人的にはKenny Burrell作の「Loie」、サウダージな「Me 'n You」、哀愁ボッサ・ジャズの「Shu Shu」「Favela」あたりが僕のおススメです。

ドヴォルザーク「家路」リスト「愛の夢」といったクラシック名曲のボッサ・ジャズ・カヴァーも楽しめます。

抑えたトーンのボッサ・ジャズは、セピア色が似合うに秋ジャズとしても聴けるのでは?

全曲紹介しときやす。

「Loie」
Kenny Burrell作。Kenny Burrellが愛妻に捧げた曲であり、作者Burrellのリーダー作『Guitar Forms』(1965年)でも演奏されています。さり気ないですがロマンティックなQuebecのプレイがいい感じのオトナのボッサ・ジャズ。作者Burrellのギターにもグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=WL3lJITPb8U

La Excepcion「Semuera La Madre」のサンプリング・ソースとなっています。
La Excepcion「Semuera La Madre」
 https://www.youtube.com/watch?v=C0jqRrC2rr0

「Lloro Tu Despedida」
Facundo Cabral/Joraci Camargo/Emanuel Lacordaire作。ムーディーなQuebecのプレイが印象的なボッサ・ジャズらしい演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=-IlHvYX_Ylw

「Goin' Home」
Antonin Dvorak作。偉大な作曲家ドヴォルザークの「家路」をカヴァー。お馴染みのクラシック名曲をボッサ・ジャズへ変貌させています。意外なセレクトですがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=GBXpdqe53rc

KALRI$$IAN「Bo Tic Bo」のサンプリング・ソースとなっています。
KALRI$$IAN「Bo Tic Bo」
 https://www.youtube.com/watch?v=lJjieNakLfk

「Me 'n You」
Ike Quebec作。抑えたトーンのQuebecのプレイが実にサウダージでいい感じです。それに呼応するBurrellのギター・ソロも流石です。
https://www.youtube.com/watch?v=OPX1oqy0peI

「Liebestraume」
Franz Liszt作。リストの「愛の夢」をカヴァー。ここでもクラシック名曲をムーディーなボッサ・ジャズへ変貌させています。
https://www.youtube.com/watch?v=B4XIl8UiudA

「Shu Shu」
Antonio Almeida/Carlos Monteiro DeSouza作。哀愁モードの演奏がたまりません。秋風がしみる男の哀愁感といったところでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=rsxvDrrfwTE

「Blue Samba」
Ike Quebec作。Quebecのオリジナルですが、タイトルとは裏腹にサンバでもボサノヴァでもない、南国ムードのブルージーな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=Hgpi0wZLntc

「Favela」
Joraci Camargo/Heckel Tavares作。Quebecの味わい深いプレイがフィットする僕好みの哀愁ボッサ・ジャズ。
https://www.youtube.com/watch?v=0B_wGRk3W28

「Linda Flor」
Henrique Vogeler作。ラストは軽快なメロウ・ボッサ・ジャズで締め括ってくれます。Burrellのギターが映えるカフェで聴きたいボッサ・ジャズですね。
https://www.youtube.com/watch?v=pbs_Oe3evVY

Ike Quebecの他作品もチェックを!

『Heavy Soul』(1962年)
ヘヴィー・ソウル

『Blue & Sentimental』(1963年)
ブルー・アンド・センチメンタル

『It Might as Well Be Spring』(1964年)
春の如く
posted by ez at 03:26| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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