発表年:2003年
ez的ジャンル:ニューヨリカン系レジェンド・ハウス
気分は... :レジェンドのレジェンドたる所以!
ハウス界のレジェンドLouie Vegaの『Elements Of Life』(2003年)です。
Kenny "Dope" GonzalezとのコンビMasters At Work、Nuyorican Soulで一時代を築いたN.Y.ハウスのトップ・プロデューサーLouie Vegaについて、当ブログで紹介したのは以下の3枚。
Nuyorican Soul『Nuyorican Soul』(1997年)
Elements Of Life『Eclipse』(2013年)
Louie Vega『Louie Vega Starring...XXVIII』(2016年)
ハウス界のレジェンド・プロデューサーとして大成功を収めたLouie Vegaですが、自身名義のアルバムとしては本作『Elements Of Life』(2003年)が初となります。
アルバムにはVegaの公私のパートナーAnane(人気ブラジル人女性SSWJoyceの娘Ana Martins)、ハウス界のレジェンド・ユニットBlaze全盲のUSギタリスト/シンガーRaul Midon(g、vo)等がフィーチャリングされ、パーカッション・マッドネスLuisito Quintero、Lisa Fischer、Cindy MizelleといったVega作品でお馴染みの女性R&Bシンガー等も参加しています。
アルバムはLouie VegaらしいN.Y.ラテンの効いたニューヨリカン・ハウスや、妻Ananeの母国ブラジルのエッセンスを効かせた楽曲が印象的です。
Vega印100%の「Brand New Day」と「Elements Of Life」というBlazeをフィーチャーした2曲やRaul Midonをフィーチャーした「Cerca De Mi」。Ananeをフィーチャーした「Nos Vida」、「Ma Mi Mama」、「Mon Amour」というブラジリアン・フレイヴァーの3曲。Vegaの叔父でN.Y.サルサを代表するトップ・シンガーであった故Hector Lavoeが歌っていた楽曲のカヴァー「Quimbombo」あたりがおススメです。
Louie Vega好きには間違いない1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Journey's Prelude」
「Jungle Fever」
Ursula Ruckerによるスポークンワード「Journey's Prelude」でアルバムは幕は空けます。その流れでThe Chakachasのカヴァー「Jungle Fever」へ突入。Ananeのお色気ヴォイスとRaul Midonのギターが印象的な官能グルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=Lv4o-biP7b0
「Brand New Day」
Blazeをフィーチャー。パーカッション・マッドネスLuisito Quinteroによるパーカッシヴ・リズムが印象的なLouie Vegaらしいニューヨリカン・ハウス。
https://www.youtube.com/watch?v=FW5QGOJKRmo
「Cerca De Mi」
Raul Midonをフィーチャー。VegaとAlbert Menendezの共同プロデュース。Masters At Work、Nuyorican Soulの盟友Kenny "Dope" Gonzalezも参加。Nuyorican Soul好きの人であれば気に入るであろうラテン・フレイヴァーの効いたニューヨリカン・ハウスに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=w8e2W7XhNEQ
「Africa/Brasil」
タイトルの通り、アフリカン・リズム/アフロ・サンバを前面に打ち出したトライバルな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=8CUiL9b9FjY
「Nos Vida」
Ananeをフィーチャー。彼女のソロ名義アルバム『Selections』(2006年)にも収録されています。ブラジリア・フレイヴァーを効かせた僕好みの仕上がり。子供たちのコーラスもいい感じです。この頃の姉Clara Morenoの作品に通じるものもあるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ZntttUDxo9w
「A Better Day」
Raul Midonをフィーチャー。これもブラジリアン・テイスト。ブラジリアン・リズムに乗ってMidonのヴォーカル&ギターが優しく包み込んでくれます。
「Ma Mi Mama」
Ananeをフィーチャー。この曲も『Selections』(2006年)にも収録されています。楽園モードのメロウ・ブラジリアン・グルーヴは僕の大好物です。
https://www.youtube.com/watch?v=H7PTtsgpMGQ
「Tu Y Yo」
「Ma Mi Mama」からシームレスに続く小曲。「Ma Mi Mama」の雰囲気を受け継いでいます。
https://www.youtube.com/watch?v=FFS58XuaqmY
「Summer Night In Spanish Harlem」
House Of Rhumbaをフィーチャー。パーカッション・セッション風の仕上がり。
「Quimbombo」
Louie Vegaの叔父でN.Y.サルサを代表するトップ・シンガーであった故Hector LavoeがフィーチャリングされていたN.Y.サルサのスーパースターWillie Colonのデビュー作『El Malo』(1967年)収録曲をカヴァー。ここではDomingo Quinonesのヴォーカルをフィーチャーし、Louie Vega流N.Y.サルサを聴かせてくれます。
「Cantos Para Chango」
「Quimbombo」からシームレスに続くN.Y.ラテンな小曲。
「Sunshine」
前半は「Quimbombo」、「Cantos Para Chango」の流れを汲んだラテン調の仕上がり。後半はRaul Midonのソウルフル・ヴォーカルが印象的です。
「Elements Of Life」
タイトル曲はBlazeをフィーチャー。Louie Vega印100%のニューヨリカン・ハウスは文句なしの出来栄えです。George Duke「Brazilian Love Affair」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=v_W0BiWIRYs
「Mon Amour」
Ananeをフィーチャー。この曲も『Selections』(2006年)にも収録されています。少しフレンチ・テイストのオルガンな印象的なセクシーな哀愁メロウ。
https://www.youtube.com/watch?v=BzluRsSQhG0
「Mozalounge」
ラストはラテン・リズムが軽やかに響くニューヨリカン・ハウスなインストで締め括ってくれます。
国内盤CDにはボーナス・トラックとして「Nico's Song」が別CDに収録されています。
Louie Vega関連作品や本作参加アーティストの過去記事もチェックを!
Nuyorican Soul『Nuyorican Soul』(1997年)
Elements Of Life『Eclipse』(2013年)
Louie Vega『Louie Vega Starring...XXVIII』(2016年)
Anane『Selections』(2006年)
Luisito Quintero『Percussion Maddnes』(2006年)
Blaze『25 Years Later』(1990年)
Blaze『Basic Blaze』(1997年)