2019年12月19日

The Isley Brothers『Grand Slam』

80年代Isleysを楽しめる1枚☆The Isley Brothers『Grand Slam』
グランド・スラム(紙ジャケット仕様)
発表年:1981年
ez的ジャンル:兄弟系ファンク/ソウル
気分は... :夢のグランド・スラム・・・

今日の早朝はクラブW杯のリヴァプール戦とリーガのクラシコ「バルサ対レアル」戦が同時並行で行われるエキサイティングな時間帯でした。僕もTVのリモコンをザッピングしながら両試合の行方を追っていました。

さて、今回はThe Isley Brothersの紹介です。
セレクトしたのは『Grand Slam』(1981年)です。

これまで当ブログで紹介したIsleys作品は以下の13枚(発表年順)。

 『The Brothers Isley』(1969年)
 『Givin' It Back』(1971年)
 『Brother, Brother, Brother』(1972年)
 『The Isleys Live』(1973年)
 『3+3』(1973年)
 『Live It Up』(1974年)
 『The Heat Is On』(1975年)
 『Harvest For The World』(1976年)
 『Go For Your Guns』(1977年)
 『Showdown』(1978年)
 『Winner Takes All』(1979年)
 『Between The Sheets』(1983年)
 『Baby Makin' Music』(2006年)

『3+3』(1973年)以降に全盛期を迎えたIsleys。しかし、80年代に入るとその勢いに少し陰りが見えましたが、『Between The Sheets』(1983年)で80年代サウンドに対応し、復活を遂げます。

その意味で本作『Grand Slam』(1981年)は狭間期の作品扱いで、当時は必ずしも評価の高いアルバムでした。ヒット・シングルが生まれなかったのも影響しているかもしれません。USアルバム・チャートの最高位14位、同R&Bアルバム・チャートの最高位3位でした。

当時の国内盤LPはこんなクリスタルなジャケでした(笑)。僕自身も本作といえば、オリジナル・ジャケもよりもこのカクテル・グラス・ジャケの印象が強いです。
the isley brothers grand slam.jpg

本作には田中康夫のブランド小説の大ベストセラーを映画化した『なんとなく、クリスタル』(1981年)のサントラにも収められた「Young Girls」が収録されています。そのイメージと符合する国内盤ジャケですね。

勿論、グループのメンバーはO'Kelly IsleyRudolph IsleyRoland IsleyErnie IsleyMarvin IsleyChris Jasperという不動の3+3布陣。

それ以外にEverett Collins(ds)、Kevin Jones (congas)、Eve Otto(harp)といったミュージシャンが参加しています。

70年代のIsleys作品を聴きなれていると、前半バラード、後半ファンクという構成に戸惑うかもしれませんね。「逆だろ!」と突っ込みたくなるのでは?

個人的にはAOR的な魅力もあるメロウ・ミディアム「I Once Had Your Love (And I Can't Let Go)」、シングルにもなったアーバンなファンク・グルーヴ「Hurry Up And Wait」、前述のように映画『なんとなく、クリスタル』挿入曲「Young Girls」、Isleysらしいパワフルかつセクシーなファンク「Don't Let Up」あたりがおススメです。

後回しになりがちなIsleys作品ですが、先入観なしに聴けば十分楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Tonight Is The Night (If I Had You)」
Isleysらしいメロディを満喫できるミディアム・バラードがオープニング。Rolandの少し抑え気味のヴォーカルもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=F5dXrahWrK0

Ohbliv「Mackin' on My Roni」のサンプリング・ソースとなっています。
Ohbliv「Mackin' on My Roni」
 https://www.youtube.com/watch?v=oMXZbYcSUkc

「I Once Had Your Love (And I Can't Let Go)」
アルバムからの3rdシングル。僕好みのスウィートなメロウ・ミディアム。AOR的な魅力もあるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2cFxer2eFlE

Roy Ayers、Peggi Blu、Lee Ritenour & Phil Perryがカヴァーしています。また、Pastor Troy feat. Little Pere & Pimpin' Ken「Respect Game」、Sean Price「Smooth P」のサンプリング・ソースとなっています。
Roy Ayers「I Once Had Your Love (And I Can't Let Go)」
 https://www.youtube.com/watch?v=OM5bTH6CDZY
Peggi Blu「I Once Had Your Love (And I Can't Let Go)」
 https://www.youtube.com/watch?v=mCZfin9No5U
Lee Ritenour & Phil Perry「I Can't Let Go」
 https://www.youtube.com/watch?v=IquSAfkW28c
Pastor Troy feat. Little Pere & Pimpin' Ken「Respect Game」
 https://www.youtube.com/watch?v=datk3J2A7-c
Sean Price「Smooth P」
 https://www.youtube.com/watch?v=1lIqJvMIbWU

「Hurry Up And Wait」
アルバムからの2ndシングル。US R&Bチャートの第17位となりました。Isleysらしいファンク・チューンですが、80年代ならではのアーバン感覚もいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=r3OO3GejoU0

「Young Girls」
前述のように映画『なんとなく、クリスタル』(1981年)サントラ収録曲としてもお馴染みの1曲。Isleysワールドを炸裂のダンサブル・チューン。Ernieのギターを満喫できる1曲でもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=EE9zHy30fwc

「Party Night」
タイトル通り、パーティー・モードのディスコ・ファンク。あまりIsleysらしくありませんが、これはこれで楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=yVZIi8KPvzE

「Don't Let Up」
Isleysらしいパワフルかつセクシーなファンク・チューン。70年代Isleysがお好きな方は気に入るはず。
https://www.youtube.com/watch?v=_gZAzl38VTg

「Who Said?」
アルバムからの1stシングル。US R&Bチャートの第20位となりました。直線的にグイグイ突進するファンク・ブギーでアルバムを締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Z_hOQtj17MI

Isleysの過去記事もご参照下さい。

『The Brothers Isley』(1969年)
ザ・ブラザーズ:アイズレー(紙ジャケット仕様)

『Givin' It Back』(1971年)
Givin' It Back

『Brother, Brother, Brother』(1972年)
Brother Brother Brother

『The Isleys Live』(1973年)
The Isleys Live

『3+3』(1973年)
3+3

『Live It Up』(1974年)
リヴ・イット・アップ(紙ジャケット仕様)

『The Heat Is On』(1975年)
The Heat Is On

『Harvest For The World』(1976年)
ハーヴェスト・フォー・ザ・ワールド

『Go For Your Guns』(1977年)
Go for Your Guns

『Showdown』(1978年)
ショウダウン

『Winner Takes All』(1979年)
ウィナー・テイクス・オール(紙ジャケット仕様)

『Between The Sheets』(1983年)
Between the Sheets

『Baby Makin' Music』(2006年)
Baby Makin' Music
posted by ez at 14:10| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]