発表年:1974年
ez的ジャンル:N.Y.ロフト・ジャズ系レア・グルーヴ
気分は... :至宝のレア・グルーヴ!
今回はレア・グルーヴ人気作品Byron Morris & Unity『Blow Thru Your Mind』(1974年)です。
ジャズ・サックス奏者Byron Morrisをリーダーとするジャズ・ユニットByron Morris & Unityの紹介は、『Vibrations, Themes & Serenades』(1978年)に続き2回目となります。
『Vibrations, Themes & Serenades』(1978年)と同じく、本作『Blow Thru Your Mind』(1974年)もレア・グルーヴ人気盤として再評価の高い作品です。
プロデュースはByron Morrisとジャズ・トランぺッターのGerald Wise。2人は共同名義のアルバムByron & Gerald『Unity』(1969年)をリリースした盟友です。
レコーディング・メンバーはByron Morris(as、ss、per)以下、Vincent McEwan(tp)、Jay Clayton(vo)、Mike Kull(p)、Abdush Shahid(ds)、Milton Suggs(b)、Tony Waters(per、congas、maracas)。
後に現代音楽でも活躍するようになる女性ヴォーカリストJay Claytonの参加が目を引きます。
全4曲と収録曲は少ないですが、80年代後半のロンドンのクラブ・シーンで人気を博したダンス・ジャズ・クラシック「Kitty Bey」、日本のクラブ・シーンで再評価された「Reunion」という強力な2曲が収録されています。
残りのフリー・ジャズな「Ether」、Jay Claytonの哀愁ヴォーカルによるバラード「Transcendental Lullaby」も聴き応え十分です。
アーティスティックなジャケも含めて雰囲気のあるレア・グルーヴ人気盤だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Kitty Bey」
Gerald Wise作。80年代後半のロンドンのクラブ・シーンで人気を博した13分超のダンス・ジャズ・クラシック。トライバルなリズム隊、ラテン・タッチのピアノ、アヴァンギャルドなホーン隊が織りなすエキサイティングな演奏は格好良すぎます。終盤のドラム&パーカッション・ブレイクもサイコー!
https://www.youtube.com/watch?v=BOVV4_XiHiA
Monie Love「Race Against Reality」のサンプリング・ソースとなっています。また、ビクターエンタテインメントが1990年代前半にリリースした日本人アーティストのコンピ・シリーズ『DANCE 2 NOISE 006』(1993年)でAudio Sportsがカヴァーしています。
「Ether」
Byron Morris/Vincent McEwan作。Jay Claytonのヴォーカルをフィーチャーしたコズミック&アヴァンギャルドなフリー・ジャズといった雰囲気の演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=h5NiOyUOE_w
「Reunion」
Lenny Martin/Byron Morris作。「Kitty Bey」と並ぶ本作のハイライト。Jay Claytonのヴォーカルをフィーチャーした11分半超の演奏です。オーセンティックながらも深淵な美しさスピリチュアル・フィーリングを感じる演奏です。Milton Suggsのベースがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=pq2UGRlrY7Y
「Transcendental Lullaby」
Vincent McEwan作。Jay Claytonのヴォーカルが印象的な哀愁バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=wAqQmnBP00U
Byron Morrisの他作品もチェックを!
『Vibrations, Themes & Serenades』(1978年)
Eloise Greenfield And Friends With Byron Morris『Honey, I Love』(1982年)