2020年01月20日

The Style Council『Introducing The Style Council』

スタイル評議会のお披露目ミニ・アルバム☆The Style Council『Introducing The Style Council』
スピーク・ライク・ア・チャイルド
発表年:1983年
ez的ジャンル:Paul Weller流ブルーアイド・ソウル
気分は... :青春の1ページ...

The JamPaul Weller率いるThe Style Councilのデビュー・ミニ・アルバム『Introducing The Style Council』(1983年)です。

The JamPaul Wellerがキーボード奏者Mick Talbotと組んで結成した"スタイル評議会"Style Councilについて、当ブログで紹介したのか以下の3枚。

 『Cafe Bleu』(1984年)
 『Our Favorite Shop』(1985年)
 『The Cost Of Loving』(1987年)

シングル「Beat Surrender」(1982年)を置き土産に、人気絶頂であったUKバンドThe Jamをあっさり解散させてしまったPaul Weller

個人的にもThe JamならびにPaul Wellerはリアルタイムのロック・ヒーローだったので大変ショックでした。

そのPaul Wellerが1983年になると、The Merton ParkasDexy's Midnight RunnersThe Bureauなどで活動してきたキーボード奏者Mick Talbotと新ユニットStyle Councilを結成し、デビュー・シングル「Speak Like a Child」をリリースします。

当時の僕はPaul Wellerが再始動したことに歓喜した一方で、The Jamとはかけ離れたソウル・サウンドに戸惑った記憶があります。

今思えば、後期The Jamは黒人音楽のエッセンスを反映した楽曲も多く、The Jam解散後、Paul兄貴が黒人音楽へさらに接近することは十分予想できたことですが、ロックが洋楽の中心であった当時高校生の僕にとって、ロックのフォーマットの枠を飛び越えてしまった「Speak Like a Child」はあまりピンと来なかったというのが正直なところです。

本作『Introducing The Style Council』(1983年)は、「Speak Like a Child」「Money-Go-Round」「Long Hot Summer/The Paris Match」という3枚のシングルを寄せ集めた7曲入りミニ・アルバムですが、多くのファンはデビュー・アルバム的な位置付けで聴いていたのでは?僕もそんな一人でした。

Mick Talbot作の「Mick's Up」以外はすべてPaul Wellerのオリジナルです。

レコーディングには『The Cost Of Loving』(1987年)から正式メンバーとしてクレジットされるようになるSteve White(ds)、Dee C. Lee(back vo)も参加しています。

プロデュースはPaul WellerPeter Wilson

Style Councilの代表作である『Cafe Bleu』(1984年)、『Our Favorite Shop』(1985年)と比較すると、寄せ集め感の強い作品ですが、新ユニットStyle Councilに込めたPaul Wellerの思いが伝わってくる、捨て難い魅力のある1枚です。

個人的には青春の思い出が詰まった記憶に残る1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Long Hot Summer (extended 12" version)」
UKチャート第3位となった3rdシングル。Marvin Gaye「Sexual Healing」あたりの影響を感じるソウル・チューン。打ち込みシンセ・サウンドは今聴くとチープですが、コーラス・ワークも含めて彼らのソウル・フィーリングが伝わってくるヒット・シングルです。
https://www.youtube.com/watch?v=G1P26FyB1Cs

「Headstart for Happiness」
2ndシングル「Money-Go-Round」収録曲。『Cafe Bleu』の別ヴァージョンが収録されていますが、アコギとハモンドのみの本ヴァージョンが断然好きです。当時はネオアコも好きだったので、そんな雰囲気の本曲にグッときていました。
Tracey Thorn『A Distant Shore』(1982年)あたりと一緒に聴きたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=5qzFVGT2QjA

「Speak Like a Child」
スタカンのデビュー・シングル。UKチャート第4位のヒットとなりました。ホーン・サウンドをはじめ、レトロなソウル・フィーリングを彼ららしいセンスでまとめ上げた1曲です。本曲のドラムはZeke Manyika、バック・コーラスはTracie Young。
https://www.youtube.com/watch?v=ZlCCva6rr-s

「Long Hot Summer" (Club mix)」
「Long Hot Summer」の別ヴァージョンですが、これは数合わせ的なトラックですね(笑)

「The Paris Match」
シングル「Long Hot Summer」のもう一つのA面曲(厳密には「A Paris」のタイトルの両A面シングル)。『Cafe Bleu』を予感させるパリ・モードの仕上がり。アコーディオンによるアクセントがお洒落ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=T3eGSA4P5vw

「Mick's Up」
Mick Talbot作のインスト。当時は軽視していた曲ですが、今聴くと抜群に格好良いグルーヴィーなオルガン・ジャズ。当時の僕はPaul Wellerばかりに目が行き、Mick Talbotの存在はあまり気にしていませんでしたが、本曲を聴けばPaul兄貴のパートナーには彼が最適であったことを実感できる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=YQkMTxmc_XE

「Money-Go-Round (Club Mix)」
UKチャート第11位となった2ndシングルのロング・ヴァージョン。ブリブリのベースが腹に来るファンク・グルーヴ。当時は少し単調に聴こえましたが、今聴くとストロングなファンクネスがたまりません。ベースはJo Dworniak、ドラムはZeke Manyika、バック・コーラスはDee C. Lee。シングル・ヴァージョンは唐突にスタートするエディトに少し違和感があったので、ロング・ヴァージョンの方がこの曲本来の姿という気がします。
https://www.youtube.com/watch?v=0BI7DPUqIrI

『Cafe Bleu』(1984年)
Cafe Bleu - complete

『Our Favorite Shop』(1985年)
Our Favourite Shop

『The Cost Of Loving』(1987年)
Cost of Loving
posted by ez at 00:27| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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