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発表年:1988年
ez的ジャンル:男性R&B/ファンク・グループ
気分は... :環世界を作る・・・
今回は80年代後半のR&B/ファンク作品からTease『Remember...』(1988年)です。
Teaseは1979年にカリフォルニアで結成された男性R&B/ファンク・グループ。
結成時のメンバーはKipper Jones(vo)、Thomas Organ(g)、Derek Organ(ds)、Rex Salas(key)、Cornelius Mims(b)、Josef Parson(g)という6名。
『Tease』(1983年)、『Tease』(1986年)、『Remember...』(1988年)という3枚のアルバムをリリースしますが、商業的な成功を収めることなくグループは解散します。
そんな不遇のグループでしたが、後にソロ・アーティストとして活動するKipper Jonesが在籍していたこともあり、評論家や音楽ファンからは高い評価を得ていたグループでした。
特にグループのラスト・アルバムとなる本作『Remember...』(1988年)は人気の1枚だと思います。
僕も本作『Remember...』で彼らを知り、その流れで当ブログでも紹介したKipper Jonesのソロ・アルバム『Ordinary Story』(1990年)を愛聴していました。
本作におけるグループのメンバーは、Kipper Jones(vo)、Thomas Organ(g)、Derek Organ(ds)、Jay Shanklin(b)の4名。
さらに前作『Tease』(1986年)にも参加していたChuckii Booker(key)が準メンバー的な位置づけで参加しています。Chuckii Bookerは、その後ソロ・アーティスト/プロデューサーとして活躍します。僕も1stソロ・アルバム『Chuckii』(1989年)はよく聴きました。
話を『Remember...』に戻すと、メイン・プロデューサーはJames Mtume。
それ以外にTease、Kipper Jones、Winston Johnsonもプロデュースに関与しています。
アルバムは80年代後半らしいダンサブル・チューンとKipper Jonesのヴォーカルが映えるバラード系から構成されています。
James Mtumeプロデュースという点に期待するのであれば、アーバン・ファンクな「Tingle」、ヘヴィ・ファンク「Kick」、アーバン・ミディアム「Let's Stop Pretending」あたりがおススメです。
Kipper Jonesのヴォーカルを満喫したいのであれば、シングルにもなったオーセンティック・バラード「Somewhere, Somebody」、タイトル曲「Remember」、「With All My Love」といったバラードがおススメです。
それ以外に「I Can't Stand The Rain」(Ann Peebles)、「Hangin' On」(Al Green)、「A Love Of Your Own」(Average White Band、Ned Doheny)といった名曲カヴァーも楽しめます。
粗もありますが、色々楽しめるバラエティに富んだ1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Tingle」
James Mtume/Teaseプロデュース。J.Hoo/Rex Salas/K. Colbert作。ダンサブル・チューンではこのオープニングの出来がダントツかも?ブラコン好きも気に入るであろうアーバン・ファンクに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=EAnNi-XYygA
「I Can't Stand The Rain」
James Mtumeプロデュース。Ann Peeblesの名曲カヴァー(Don Bryant/Bernard "Bernie" Miller/Ann Peebles作)。Tawatha Ageeもバック・コーラスで参加しています。良くも悪くも80年代後半のダンサブル・サウンドです。シングルにもなりました。
https://www.youtube.com/watch?v=D2d1UVQZsXY
「Kick」
James Mtume/Teaseプロデュース。J.Hoo/Derek Organ/ Thomas Organ/R. Colhoun作。このグループのファンク・グループとしての一面を満喫できるヘヴィ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=Xjofl-kVyic
「Somewhere, Somebody」
James Mtume/Kipper Jonesプロデュース。Andrew Kastner/Larry John McNally/Max Gronenthal作。シングルにもなったオーセンティックなソウル・バラード。これまでの流れとは異なるTeaseのもう一つ顔を実感できます。クレジットをよく見るとキーボードでSly Stoneの名がクレジットされています。
https://www.youtube.com/watch?v=19C9dvSU7Vw
「Remember」
James Mtumeプロデュース。J.Hoo/Rex Salas作。タイトル曲もオーセンティックなバラード。Kipper Jonesのヴォーカルの魅力を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=f4zrnOUOF4o
「Bad Reputation (U're Ruinin My)」
James Mtume/Teaseプロデュース。Z.Z. Hillヴァージョンで知られるDenise LaSalle作品をカヴァー。酒場モードのブルージーな雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=i_SfdzzK7Kw
「Hangin' On」
James Mtumeプロデュース。Al Greenのカヴァー(Michael Allen/Al Green作)。オリジナルはアルバム『Explores Your Mind』収録。今聴くとサウンドは陳腐ですが、Kipper Jonesのヴォーカルは流石です。
「Let's Stop Pretending」
James Mtume/Teaseプロデュース。J.Hoo/Chuckii Booker/Cornelius Mims作。80年代後半らしいアーバン感覚にグッとくる僕好みのミディアム・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=q9FtdCNbPJQ
「With All My Love」
Winston Johnson/Teaseプロデュース。P. Henderson作。リアルタイムで聴いていたとき、大好きだったバラード。今回聴いていたら、セットでCarl Anderson feat. Brenda Russell「Baby My Heart」が聴きたくなりました。
https://www.youtube.com/watch?v=DB9Z6EgeW_I
Carl Anderson feat. Brenda Russell「Baby My Heart」(1990年)
https://www.youtube.com/watch?v=xx0ExbaCNdc
「A Love Of Your Own」
James Mtumeプロデュース。Average White BandやNed Dohenyでお馴染みの名バラードをカヴァー(Hamish Stuart/Ned Doheny作)。黒人グループがブルーアイド・ソウル名曲をカヴァーしている点が興味深いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=qHNnV9zRL1g
『Tease』(1983年)
『Tease』(1986年)
Kipper Jones『Ordinary Story』(1990年)