2020年04月15日

Bill Withers『Live at Carnegie Hall』

R.I.P. Bill Withers☆Bill Withers『Live at Carnegie Hall』
Live at Carnegie Hall
発表年:1973年
ez的ジャンル:実直系ニュー・ソウル
気分は... :皆で歌おう「Lean on Me」♪

3月30日に心臓の合併症で亡くなったソウル・シンガーBill Withers『Live at Carnegie Hall』(1973年)です。

「Ain't No Sunshine」「Lean on Me」「Use Me」などのヒットで知られるソウル・シンガーBill Withersが3月30日に心臓の合併症で亡くなりました。享年81歳。

これまで当ブログで紹介したBill Withers作品は以下の3枚。

 『Still Bill』(1972年)
 『+'Justments』(1974年)
 『Menagerie』(1977年)

今回追悼の意味で紹介する『Live at Carnegie Hall』(1973年)は、1972年10月6日N.Y.カーネギー・ホールでのライヴを収めた唯一のライヴ・アルバムです。オリジナルはLP2枚組。

前述の「Ain't No Sunshine」「Lean on Me」「Use Me」をはじめ、1stアルバム『Just as I Am』(1971年)、2ndアルバム『Still Bill』(1972年)の収録曲を中心とした構成です。

レコーディング・メンバーはBill Withers(vo、g、p)、Benorce Blackmon(g)、Melvin Dunlap(b)、Ray Jackson(p)、James Gadson(ds)、Bobbye Hall(per)という、『Still Bill』(1972年)と同じメンツです。

Ray Jacksonがホーン&ストリングスのアレンジも手掛けています。楽曲はすべてBillのオリジナルです。

アルバムはUSアルバム・チャート第63位、US R&Bアルバム・チャート第6位となっています。

フォーキーな味わいとファンキーなソウル・グルーヴが両立するBill Withersならではの音世界をライヴならではの臨場感と共に味わうことができます。

「Use Me」「Ain't No Sunshine」「Lean On Me」といった代表曲を楽しむのもいいですが、「Friend of Mine」「World Keeps Going Around」「For My Friend」「I Can't Write Left Handed」「Let Us Love」「Harlem/Cold Baloney」といった本作ならではの楽曲を楽しんで欲しいですね。

新型コロナウイルスで世界の危機的状況において、「Lean On Me」をはじめとするBill Withersが残してくれた楽曲は、人種・国籍・性別・ジャンル・時代などを超越し、世界の人々に勇気と希望を与えてくれるのではないでしょうか。

ありがとうBill・・・
これからもあなたの曲を聴き続けていきます。

全曲紹介しときやす。

「Use Me」
アルバム『Still Bill』収録の大ヒット曲がオープニング。キレのあるスタジオ・ヴァージョンに対して、ライヴ・ヴァージョンはよりBillの歌を引き立たせている感じです。ライヴならではのメンバーの一体感、聴衆との一体感がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=1hQBeWU5atQ

「Friend of Mine」
本作からのシングル・カット。US R&Bチャート第25位となっています。ホーン&ストリングス入りのジェントルなファンキー・ソウル。後半のメンバー紹介もキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=j3NkxLkVtKQ

「Ain't No Sunshine」
アルバム『Just as I Am』収録のヒット曲を披露。オリジナル以上に演奏をメリハリをつけることで、聴衆も盛り上がっています。

「Grandmas's Hands」
アルバム『Just as I Am』収録曲。本曲も同作からシングル・カットされました。名曲の誉れ高い人気曲ですね。ライヴ・ヴァージョンは最初の2分半はトークで盛り上げた後、ストリングスをバックにじっくり聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=5W-xtHYXE7A

「World Keeps Going Around」
この人の持つニュー・ソウルな魅力がよく伝わってくるフォーキー&ファンキーな1曲に仕上がっています。フォーキーだけど思い切りファンキーなのがいいですね。Big K.R.I.T.「Piece on Chain」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=xc5CwZ1JzRU

「Let Me in Your Life」
アルバム『Still Bill』収録曲。しっとりと歌い上げるジェントル・バラードを聴衆も聴き入っています。
https://www.youtube.com/watch?v=-yjenyrm-Wo

「Better Off Dead」
アルバム『Just as I Am』収録曲。今回聴き直して、かなり気に入ったのが本曲。このメンバーならではファンキーな魅力がよく伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=gombhDkuN9U

「For My Friend」
Billらしい味わいの語り口と、静なるファンキー・サウンドの組み合わせが絶妙です。Beth Hart & Joe Bonamassaがカヴァーしています。また、Micranots「Sun Salutations」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=SVQTzmUtrq0

「I Can't Write Left Handed」
Ray Jacksonとの共作。ベトナム戦争で右腕を失った帰還兵をテーマに作られた反戦ソング。ニュー・ソウルらしい1曲を厳かな雰囲気で聴かせてくれます、
https://www.youtube.com/watch?v=__4_fCgjI74

当ブログでも紹介したJohn Legend & The RootsAnthony Davidがカヴァーしています。また、Fatboy Slim feat. Macy Gray「Demons」、Cone Crew Diretoria「Pra Minha Mae」のサンプリング・ソースとなっています。

「Lean On Me」
アルバム『Still Bill』収録。Bill Withersキャリア最大のヒット曲。この永遠の名曲の持つパワーが、聴衆も巻き込んで素晴らしい空間を生み出しているのがよく伝わってきます。世界的な団結が求められる今日におけるアンセムとなりうる1曲なのでは?

「Lonely Town Lonely Street」
アルバム『Still Bill』収録曲。ホーン隊も加わったフォーキー&ファンキー・ソウル。息の合ったグルーヴィーな演奏にグッときます。

「Hope She'll Be Happier」
アルバム『Just as I Am』収録曲。ストリングスをバックに祈るようにバラードを歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=sMC-HvTiV4Q

「Let Us Love」
1972年のシングル曲。都会的なファンキー・メロウ感が魅力の1曲。特に後半の盛り上がりがグッド!Benorce Blackmonのギターがいい味出しています。

「Harlem/Cold Baloney」
アルバム『Just as I Am』収録曲「Harlem」と「Cold Baloney」のメドレー。「Cold Baloney」はThe Isley Brothers「Cold Bologna」を意識したものでしょうね。聴衆も一体となって盛り上がる13分超のファンキー・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=EDa0EpfpwW0

Bill Withersの他作品もチェックを!

『Just as I Am』(1971年)
Just As I Am

『Still Bill』(1972年)
Still Bill

『+'Justments』(1974年)
+'ジャストメンツ

『Making Music』(1975年)
Making Music

『Naked & Warm』(1976年)
ネイキッド&ウォーム(紙ジャケット仕様)

『Menagerie』(1977年)
メナジェリィ(期間生産限定盤)

『Watching You Watching Me』(1985年)
ウォッチング・ユー、ウォッチング・ミー(期間生産限定盤)
posted by ez at 01:49| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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