2020年04月19日

Gang Starr『One Of The Best Yet』

Hip-Hop最強ユニット奇跡の新作☆Gang Starr『One Of The Best Yet』
One of the Best Yet
発表年:2019年
ez的ジャンル:レジェンドHip-Hopユニット
気分は... :まだオレ達がベストだ!

今回はDJ Premier(Primo)と故Guru(2010年逝去)から成る90年代Hip-Hop最強ユニットGang Starrの奇跡の新作『One Of The Best Yet』(2019年)です。

2019年11月リリースなので、新作と呼ぶには少し時間が経っていますが、未紹介だったので日曜の新作枠でエントリーしたく思います。

Gang Starrについて、当ブログでこれまで紹介したのは以下の3枚。

 『Daily Operation』(1992年)
 『Hard to Earn』(1994年)、
 『Moment of Truth』(1998年)

GuruによるプロジェクトJazzmatazzシリーズ

 『Jazzmatazz』(1993年)
 『Jazzmatazz Vol II:The New Reality』(1995年)
 『Jazzmatazz (Streetsoul)』(2000年)
 『Jazzmatazz, Vol. 4』(2007年)

2010年のGuruの逝去により、その歴史に幕を閉じた90年代Hip-Hop最強ユニットGang Starr

しかしながら、Guruが生前残していた未発表バースをPrimoが買取り、スタジオにGuruの遺灰を持ち込み、彼の魂を感じながら完成させた渾身の1枚が、『The Ownerz』(2003年)以来16年ぶりの新作となる本作『One Of The Best Yet』です。

アルバムにはJeru The DamajaGroup HomeというGang Starr FoundationのメンバーやJ. ColeNe-YoQ-TipTalib KweliM.O.P.(Lil' Fame/Billy Danze)、、Nitty ScottRoyce da 5'9"Big ShugFreddie Foxxxといったアーティスト達がフィーチャリングされています。

このエントリーを書いていましたが、彼らが最高のHip-Hopユニットであったことを再認識させてくれる1枚です。

本作とベスト盤『Full Clip: A Decade of Gang Starr』(1999年)を交互に聴きながらエントリーを書いていましたが、聴くことに夢中になり、全然記事が進まなくなってしまいました(笑)

今は亡きGuruの遺志をPrimoや参加アーティストがしっかり受け継いでいる感じが伝わってきます。そして、Primo先生のトラック、スクラッチの素晴らしさ、格好良さに興奮してしまいます。

また、随所にGang Starrの過去トラックが散りばめられているのもファンにはたまらないのでは?

16年の歳月を感じさせないレジェンドのHip-Hopwワールドを堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「The Sure Shot (Intro)」
「Royalty」、「Full Clip」、「2 Deep」、「The ? Remainz」、「Work」、「Same Team, No Games」、「Mass Appeal」Code of the Streetsといった過去トラック・ネタが散りばめられたライヴ仕立てのオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=64sXvlyOAYc

「Lights Out」
Gang Starrにはお馴染みのM.O.P.(Lil' Fame/Billy Danze)をフィーチャー。男臭いハードコア・トラックに仕上がっています。定番サンプリング・ソースFunkadelic「Get Off Your Ass and Jam」やThe Temprees「Dedicated to the One I Love」をサンプリング。Guru, Agallah, Lotto and Preach「Lights Out」ネタも挿入されています。
https://www.youtube.com/watch?v=oWXTB9yZxqg

「Bad Name」
アルバムからの2ndシングル。Hip-Hopの原点は何かを問いかける、レジェンドHip-Hopユニットならではの1曲。Primoらしいトラック、Guruのライムを存分に満喫できます。Edo G「Sayin' Somethin'」、LL Cool J「To Da Break of Dawn」ネタも挿入されています。
https://www.youtube.com/watch?v=-iNpdrhzDxI

「Hit Man」
Q-Tipをフィーチャー。個人的にはこのトラックが一番のお気に入り。Gang Starrの持っていた格好良さがココにはあります。Qちゃんの客演も嬉しいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=skK5oLJ0V6s

「What's Real」
Group Home/Royce da 5'9"をフィーチャー。ソウルフル・トラックをバックに、Guruバース音源をGroup Homeらがうまく繋いでくれるタイトル通りのリアルHip-Hop。終盤にはGang Starr「Suckas Need Bodyguards」ネタも使われています。Fugees feat. A Tribe Called Quest, Busta Rhymes and John Forte「Rumble in the Jungle」、Blahzay Blahzay「Danger」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=I7r8wLtqpu0

「Keith Casim Elam (Interlude)」
Guruの肉声による短いインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=FG9jQnaz4xM

「From a Distance」
Gang Starr FoundationメンバーであったJeru The Damajaをフィーチャー。「PLAYTAWIN」、「Natural」といったGang Starrネタも使われ、Primo先生のスクラッチも楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=r9a4JdEfEJ8

「Family and Loyalty」
人気ラッパーJ. Coleをフィーチャー。アルバムからの1stシングル。Guru亡き後、16年ぶりリリースされた本作らしいタイトルですね。Larnelle Harris「He Looked Beyond My Faults」をサンプリングした美しいトラックをバックに、GuruからJ. Coleへのマイクリレーを堪能できます。MC Lyte「Stop, Look, Listen」、Black Sheep「The Choice Is Yours」、Mikey Dread「Comic Strip」ネタも挿入されています。
https://www.youtube.com/watch?v=iMsdzxuldQM

「Get Together」
Ne-Yo/Nitty Scottをフィーチャー。このトラック大好き!ソウルフルなメロウ・トラックとGuruのフロウがよくマッチしています。客演のNe-Yo/Nitty Scottも見事にハマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=mT2QJFYxCFc

「NYGz/GS 183rd (Interlude)」
Andre Davisによるインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=MIwb6OVMS_4

「So Many Rappers」
Guru節とPrimo先生のハードボイルドなトラックがハマった格好良い仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=v7p8SPwGX5w

「Business or Art」
Talib Kweliをフィーチャー。ビジネスかアートか?という問題をHip-Hopシーンに問いかける1曲に仕上がっています。そんなGuruの意志を、Talib Kweliのライムが繋ぎます。「In This Life...」、「Betrayal」といったGang Starrネタが散りばめられています。
https://www.youtube.com/watch?v=xmbvg6i7uAM

「Bring It Back Here」
約50秒の短いトラックですがキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=8XWOKsTRgII

「One of the Best Yet (Big Shug Interlude)」
Big ShugによるGang Starrを称えるインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=nks_KXZdj5k

「Take Flight (Militia, Pt. 4)」
Big Shug/Freddie Foxxxをフィーチャー。『Moment of Truth』以降、『Full Clip』、『The Ownerz』と続いてきた「Militia」のパート4という位置づけです。天国へと飛び立ってしまったGuruを思うと少し複雑ですね。Rampage feat. Busta Rhymes「Wild for Da Night」、LL Cool J & Canibus feat. Method Man, Redman & DMX「4, 3, 2, 1」ネタ。
https://www.youtube.com/watch?v=YynRP7YrX_U

「Bless the Mic」
ラストはGuruのHip-Hopアーティストとしての矜持を感じるトラックで締め括ってくれます。「What I'm Here 4」「DWYCK」という過去トラック・ネタやSinbad「Rap Reunion」、Eric B. & Rakim「My Melody」ネタが使われています。
https://www.youtube.com/watch?v=E5Q8PMfBq2s

Gang Starrの他作品もチェックを!

『No More Mr. Nice Guy』(1989年)
No More Mr. Nice Guy

『Step in the Arena』(1991年)
Step in the Arena

『Daily Operation』(1992年)
Daily Operation

『Hard to Earn』(1994年)
HARD TO EARN

『Moment of Truth』(1998年)
MOMENT OF TRUTH

『Full Clip: A Decade of Gang Starr』(1999年) ※ベスト盤
Full Clip: Decade of Gang Starr

『The Ownerz』(2003年)
Ownerz

ご興味がある方はGuruによるプロジェクトJazzmatazzシリーズの過去記事もチェックを!

『Jazzmatazz』(1993年)
JAZZMATAZZ 1

『Jazzmatazz Vol II:The New Reality』(1995年)
Jazzmatazz Vol 2

『Jazzmatazz (Streetsoul)』(2000年)
STREETSOUL

『Jazzmatazz, Vol. 4』(2007年)
Jazzmatazz 4: Hip Hop Jazz Messenger Back to the
posted by ez at 03:52| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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