2020年04月25日

The Spencer Davis Group/Traffic『Here We Go 'Round The Mulberry Bush (Original Motion Picture Soundtrack) 』

スウィンギン・ロンドンを代表するサントラ☆The Spencer Davis Group/Traffic『Here We Go 'Round The Mulberry Bush (Original Motion Picture Soundtrack) 』

発表年:1968年
ez的ジャンル:スウィンギン・ロンドン系サウンド・トラック
気分は... :ステイホーム週間突入・・・

いよいよステイホーム週間突入!
これに備えて書籍や運動マシンを購入しましたが、何だかんだで仕事で時間を割かれそうな・・・でも、このご時勢で仕事があるのは有難いこと、感謝して取り組まなければ・・・と言いつつ、上手にメリハリをつけて余暇の時間も確保したいと思います。

さて、今回は60年代のサントラ・アルバムから『Here We Go 'Round The Mulberry Bush (邦題:茂みの中の欲望) 』(1968年)です。

映画『Here We Go 'Round The Mulberry Bush (邦題:茂みの中の欲望) 』は、1967年に公開されたClive Donner監督によるUKのコメディ・タッチの青春映画です。

また、当時のムーヴメントであったスウィンギン・ロンドンを反映した音楽でも話題になった作品です。そのサントラが1968年にリリースされた本作『Here We Go 'Round The Mulberry Bush』です。

(実質的な楽曲は)全12曲。そのうち8曲がThe Spencer Davis Group、3曲がTraffic、残る1曲が/strong>Andy Ellisonという構成になっています。

The Spencer Davis GroupTrafficというSteve Winwoodが在籍した2大グループが共に収録されているというのが興味深いですね。

ただし、The Spencer Davis Groupの8曲のうち、Steve Winwood在籍時のレコーディングは1曲のみ。

残りの7曲はSteve WinwoodMuff Winwood(g)というWinwood兄弟が脱退し、Eddie Hardin(key、vo)、Phil Sawyer(g)という新メンバーを迎えた新生The Spencer Davis Groupとしてのレコーディングです。

上記ジャケがオリジナルですが、僕が保有CDのジャケはコレ。
here we go round the mulberry bush.jpg

上記CDにはオリジナル12曲以外に3トラックが追加されていますが、僕が保有するCDには収録されていません。多分、映画の中の会話などが収められたトラックだと思います。その代わり、僕の保有するCDにはThe Spencer Davis Groupの楽曲の別ヴァージョンが4曲追加収録されています。

何となくTraffic vs. 新生The Spencer Davis Groupという構図をイメージしてしまいますね。そうなると、新生The Spencer Davis Groupの分が悪いのは明らかですが・・・さらにSteve Winwood在籍時のレコーディングである「Waltz For Caroline」と比較すると少し可哀想ですね。

それでも新生The Spencer Davis Groupは結構頑張っていると思います。特にモッズ/R&Bテイストの楽曲はかなり格好良いと思います。

スウィンギン・ロンドンを背景に、新旧The Spencer Davis GroupTrafficの交錯をいろいろな角度から楽しむといいのでは?

全曲紹介しときやす。

Traffic「Here We Go 'Round The Mulberry Bush」
Steve Winwood/Dave Mason/Chris Wood/Jim Capaldi作。。1967年にシングル・リリースされ、UKチャート第8位のヒットとなっています。初期Trafficらしいトリッピーなサイケデリック・ロックに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=p43Ct6cFJSw

「Healthy Young Lad」
オリジナル未収録。多分、映画の中の会話シーンだと思います。

The Spencer Davis Group「Taking Out Time」
Spencer Davis/Eddie Hardin作。新生The Spencer Davis Group流のサイケ・チューン。Trafficと比較せずに聴けば、雰囲気は悪くないと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=nMs1jW3oxEM

The Spencer Davis Group「Every Little Thing」
Spencer Davis/Edward Nigel Matthews作。これはモッズなビート・ロックしています。The Spencer Davis GroupにはこういうR&B調のビート・ロックが似合っていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=AVIR1zGLy9E

「Dear Unknown Teacher」
オリジナル未収録。これも映画の中の会話シーンだと思います。

The Spencer Davis Group「Virginals Dream」
Spencer Davis作。ストリングス入りのインスト。サントラならではのつなぎの1曲というところでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=-YTk_hUdimw

Traffic「Utterly Simple」
Dave Mason作。Trafficのデビュー・アルバム『Mr. Fantasy』(1967年)にも収録されていた楽曲の別ヴァージョン。Masonのインド嗜好が全面にプッシュされたシタール、タブラがサイケに鳴り響くラーガ・ロックです。BeatlesでいうGeorge Harrison役ですかね(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=wKuFLG0kzVA

Andy Ellison「It's Been A Long Time」
Andy Child/Jon Child/Simon Napier-Bell作。この曲はAndy Ellison。1967年にシングル・リリースもされています。サイケ風味ながら甘酸っぱい青春の香りが漂う1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=7zNJnJVhsRk

The Spencer Davis Group「Looking Back」
Spencer Davis/Phil Sawyer作。これはWinwood在籍時に負けない格好良さが持ったソウルフルなグルーヴィー・オルガン・ロックに仕上がっています。本作のベスト・トラックに挙げる人も多いのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=eY3oA6RbDnc

The Spencer Davis Group「Picture Of Her」
Spencer Davis作。モッズな格好良さがあるR&B調グルーヴィー・チューン。初期Small Facesあたりと一緒に聴きたくなりますね。
https://www.youtube.com/watch?v=UFd-Lz9M4o8

The Spencer Davis Group「Just Like Me」
Spencer Davis作。ソウルフル・チューンと思いきや、ほんわかムードのフォーキー・チューン。まぁ、ご愛嬌ということで。
https://www.youtube.com/watch?v=2z4GVEgXT8c

The Spencer Davis Group「Waltz For Caroline」
Steve Winwood作。ほぼインストですがサウンド面だけでいえば、コレがベスト・トラック。Dave Mason、Chris Wood、Jim Capaldiも加わった第一期The Spencer Davis GroupTrafficの混成軍という豪華なレコーディング・メンバーです。
https://www.youtube.com/watch?v=GPjC-BAiy3o

「Upside Down」
オリジナル未収録。想像するに映画の1シーンの切り取りでは?

The Spencer Davis Group「Possession」
Spencer Davis/Edward Nigel Matthews作。Manfred Mannが好きな人はグッとくるであろうモッド・ジャズ調のグルーヴィー・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=Ib_3M55onuc

Traffic「Am I What I Was Or Was I What I Am」
Steve Winwood/Chris Wood/Jim Capaldi作。サイケを意識しながらもSteve Winwoodのソウルフル・ヴォーカルの魅力を存分に満喫できる1曲で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=mVFC7dyKZ-E

前述のように、僕の保有するCDには「Taking Out Time」「Picture Of Her」「Just Like Me」「Possession」の別ヴァージョンがボーナス・トラックとして追加収録されています。

The Spencer Davis GroupTrafficの過去記事もご参照ください。

The Spencer Davis Group 『The Best of Spencer Davis Group』(1967年)


『Mr. Fantasy』(1967年)
Mr. Fantasy

『Traffic』(1968年)
トラフィック+5

『Shoot Out at the Fantasy Factory』(1973年)
Shoot Out at the Fantasy Factory
posted by ez at 06:03| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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