2020年05月27日

James Taylor Quartet『Do Your Own Thing』

ヴォーカル曲を強化した5th☆James Taylor Quartet『Do Your Own Thing』
James Taylor Presents Jtq
発表年:1990年
ez的ジャンル:UKアシッド・ジャズ
気分は... :迷いネコ・・・

今回はUKアシッド・ジャズの牽引者の一人であるオルガン/キーボード奏者James Taylor率いるJames Taylor Quartet(JTQ)の5thアルバム『Do Your Own Thing』(1990年)です。

JTQについて、当ブログでこれまで紹介したアルバムは以下の4枚。

 『Mission Impossible』(1987年)
 『The Moneyspyder』(1987年)
 『Supernatural Feeling』(1993年)
 『In The Hand Of The Inevitable』(1995年)

60年代モッド・ジャズ的なアプローチで人気を博した初期JTQでしたが、5thアルバムとなる『Do Your Own Thing』(1990年)は新たなJTQスタイルを模索する過渡期の1枚といえます。それ故に賛否両論ある1枚かもしれません。

本作のメンバーはJames Taylor(org、p)、David Taylor(g)、John Willmott (sax、fl)という3名。3名でもカルテットを名乗っています。

また、Noel McKoyPiece Of MindLynne Geraldという3名のゲスト・ヴォーカリスト/MCをフィーチャリングしています。前作『Get Organized』(1989年)でCleveland Watkissをフィーチャーしたヴォーカル曲を1曲披露していましたが、本作ではそうしたヴォーカル路線をさらに強化しています。

James TaylorJTQ以外にLeo GrantMat ClarkThe Funky Gingerがプロデューサー陣に加わっています。

また、Ernie McKone(b)、Leo Grant(b、prog)、Sam Craft(b)、Andrew McGuinness(ds)、Mat Clark(prog)、Paul Daley(per)、Snowboy(per)、Alive And Kicking Horns(brass)等のミュージシャンが参加しています。

シングルにもなった「Love The Life」「Killing Time」をはじめ、「The Money」「Peace Song」Side Effectのカヴァー「Always There」といったヴォーカル曲が目立ちますね。

また、日本人には報道ステーションのスポーツコーナーのオープニング曲として知られる「J.T.Q. Theme」も愛着があるのでは?

個人的には、ブラジリアン/ラテン・フレイヴァーの「Samba For Bill & Ben」、ハードボイルドな「Valhalla」、ミステリアスな「Ted's Asleep」といったインストもおススメです。

アシッド・ジャズ好き方はチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Love The Life」
James Taylor/Mat Clarkプロデュース。シングルにもなったオープニング。Noel McKoyのソウルフル・ヴォーカルをフィーチャーし、当時のUKらしいクラブミュージック寄りのダンサブル・チューンで楽しませてくれます。このオープニングを気に入るか否かで本作への賛否が決まるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=Jvboyu1hFgg

「Killing Time」
James Taylor/Mat Clarkプロデュース。Piece Of Mindをフィーチャー。この曲もシングルになりました。全然JTQらしくありませんが、臨場感のあるHip-Hop×アシッド・ジャズなサウンドが格好良いですね。The Brand New Heavies『Heavy Rhyme Experience: Vol. 1』あたりとセットで聴きたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=RuEbGMpw2-k

「The Money」
The Funky Gingerプロデュース。Noel McKoyのヴォーカルをフィーチャー。Noel McKoyのソウルフル・ヴォーカルを活かしたキャッチーなグルーヴィー・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=4hL976KQGMY

「J.T.Q. Theme」
J.T.Q.プロデュース。報道ステーションのスポーツコーナーのオープニング曲として知られるインスト。従来からのJTQらしいスリリングでグルーヴィーな演奏を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=KA4S86xS5XU

「Ted's Asleep」
J.T.Q.プロデュース。ミステリアスなインスト。映画のサントラでありそうな雰囲気ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=LRr-bYhRLxY

「Always There」
J.T.Q./Leo Grantプロデュース。当ブログでも紹介したSide Effectヴァージョンでお馴染みの楽曲をカヴァー(Paul Allen/William Jeffrey/Ronnie Laws作)。オリジナルはアルバム『Pressure Sensitive』(1975年)収録のRonnie Lawsヴァージョンです。ソウルフルな女性コーラス隊やホーン隊を配したアシッド・ジャズらしいファンキー・グルーヴを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=N-RUzD1WZ0w

「Oscar」
James Taylor/Mat Clarkプロデュース。パーカッシヴなリズムとシンセが印象的なスペイシー&ファンキーなインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=JHMXJzKm2Uw

「Samba For Bill & Ben」
J.T.Q.プロデュース。タイトルの通り、ブラジリアン/ラテン・フレイヴァーのインスト。Snowboyあたりの影響もあるかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=bmVQ-qduTmw

「Valhalla」
J.T.Q.プロデュース。従来からのJTQらしいグルーヴィーな格好良さを楽しめるインスト。ハードボイルドな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=-O3eNbajTQY

「Fat」
J.T.Q./Leo Grantプロデュース。アシッド・ジャズ×ハウス/クラブミュージック的なサウンドのインスト。ある意味本作らしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=JsbTzsqEH08

「Peace Song」
J.T.Q.プロデュース。Lynne Gerald、Noel McKoyのヴォーカルをフィーチャー。ラストはソウルフルな男女ヴォーカルが映えるアシッド・ジャズで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=iYE0RecVhcw

JTQの他作品もチェックを!

『Mission Impossible』(1987年)
Mission Impossible

『The Moneyspyder』(1987年)
The Moneyspyder

『Wait a Minute』(1988年)
Wait a Minute

『Get Organized』(1989年)
Get Organised

『Absolute: JTQ Live』(1991年)
Absolute - James Taylor Quartet Live

『Supernatural Feeling』(1993年)
Supernatural Feeling

『In The Hand Of The Inevitable』(1995年)
In the Hand of the Inevitable

『A Few Useful Tips About Living Underground』(1996年)
A Few Useful Tips About Living Underground

『Whole Lotta Live 1998』(1998年)
Whole Lotta Live 1998

『Penthouse Suite』(1999年)
ザ・ペントハウス・スイート

『A Bigger Picture』(1999年)
The Bigger Picture

『Swinging London』(2000年)
Swinging London

『Message from the Godfather』(2001年)
Message From the Godfather

『Room at the Top』(2002年)
Room at the Top

『The Oscillator』(2003年)
The Oscillator

『A Taste of Cherry』(2006年)
Taste of Cherry

『Don't Mess With Mr. T - James Taylor Quartet Plays Motown』(2007年)
Don't Mess With Mr T / James Taylor Quartet Plays

『Live at the Jazz Cafe』(2008年)
ライヴ・アット・ザ・ジャズカフェ

『New World』(2009年)
New World

『The Template』(2011年)
The Template

『Closer to the Moon』(2013年)
Closer to the Moon

『The Rochester Mass』(2015年)
The Rochester Mass

『Soundtrack From Electric Black』(2018年)


『People Get Ready (We're Moving On)』(2020年)

posted by ez at 01:42| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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