2020年06月06日

Barbara Mason『Lady Love』

シグマ・サウンド録音のレディ・ソウル☆Barbara Mason『Lady Love』

発表年:1973年
ez的ジャンル:シグマ・サウンド系レディ・ソウル
気分は... :World In A Crisis!

女性ソウル・シンガーBarbara Mason『Lady Love』(1973年)です。

フィラデルフィア出身の女性ソウル・シンガーBarbara Masonの紹介は、フリーソウル・クラシック「World In A Crisis」収録の『Transition』(1974年)に続き2回目となります。

『Lady Love』(1973年)は、『Give Me Your Love』(1972年)に続くBuddahからの第2弾アルバムとなります。

Curtis Mayfield「Give Me Your Love」のカヴァー・ヒット収録の前作『Give Me Your Love』(1972年)、フリーソウル・クラシック「World In A Crisis」収録の次作『Transition』(1974年)の間に挟まれる本作『Lady Love』(1973年)ですが、前後作品のような目玉曲がない分、地味な存在かもしれません。

実際、派手なアルバムではありませんが、しっかり聴けばBarbara Masonの個性的なキュート・ヴォーカルを楽しめる1枚に仕上がっています。

フィラデルフィアのSigma Sound Studio録音であり、レコーディングにはBobby Eli(g)、Norman Harris(g)、Oscar Strange(g)、Ronnie Baker(b)、Rusty Jackman(b)、Earl Young(ds)、Ron Kersey(p、el-p、org、clavinet)、Leon Huff(p)、Larry Washington(bongos、congas)、Zack Zackery(as)、Don Renaldo(strings、horns)、Carla Benson(back vo)、Evette Benton(back vo)というフィリーの強力ミュージシャン達が参加しています。

Ronnie BakerNorman HarrisVincent Montana Jr.がアレンジを手掛けています。

Billy Paulの大ヒット曲カヴァー「Me And Mrs. Jones」が目立つかもしれませんが、個人的には格好良いファンク・グルーヴ「World War Three」、シングルにもなったミディアム・バラード「Bed And Board (Extended Version)」、Barbaraの艶めかしいコケティッシュ・ヴォーカルが映える「I Miss You Gordon」あたりがおススメです。

CDボーナス・トラックとして、映画『Gordon's War』(1973年)の主題歌「Child Of Tomorrow」が追加収録されている点も嬉しいですね。

シグマ・サウンドの強力サポートをバックに、個性的なキュート・ヴォーカルで楽しませてくれるレディ・ソウルを満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Me And Mrs. Jones」
Billy Paul、‎1972年の大ヒット曲をカヴァー(Cary Gilbert/Kenneth Gamble/Leon Huff作)。お馴染みの名不倫バラードをBarbaraの個性的なキュート・ヴォーカルで聴くのも悪くないです。
https://www.youtube.com/watch?v=tCqZoVl-WWI

「Bed And Board (Extended Version)」
Bobby Flax/Lanny Lambert作。シングルにもなった楽曲。 派手さはありませんが、Barbaraの歌声にフィットしたいい雰囲気のミディアム・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=E3lbA_by02M

「Who'd Ever Think」
Barbara Mason作。曲調、サウンドは正統派ソウル・バラードですが、Barbaraのヴォーカルが入ると、一気にBarbara Masonワールドになるのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=l0i13DGtoNg

「World War Three」
Barbara Mason作。ニューソウルなファンク・グルーヴ。10分超の長尺です。名うてのバック陣が格好良いサウンドで盛り上げてくれます。個人的にもアルバムで一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=qq7p2Pqf2Q8

「Caught In The Middle」
Barbara Mason作。ストリングスを配したビューティフル・バラード。素晴らしいアレンジで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=NiwWkQyygVA

「I Miss You Gordon」
Al Elias/Andy Badale作。Barbaraの艶めかしいコケティッシュ・ヴォーカルが映えるバラード。Barbaraらしい1曲に仕上がっているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=veUaRYcgMY0

「All In Love Is Fair」
Stevie Wonderの名曲カヴァー。オリジナルは『Innervisions』(1973年)に収録されています。当ブログではG.C.CameronCecilio & Kaponoのカヴァーも紹介済みです。楽曲自体は好きですが、このセレクトはBarbaraにはあまりフィットしていない気がします。
https://www.youtube.com/watch?v=vBd05f3eziE

「Child Of Tomorrow」
CDボーナス・トラック。映画『Gordon's War』(1973年)のサントラ収録曲(Al Elias/Andy Badale作)。シングルにもありました。映画主題歌らしいスケールが大きく感動的なバラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=53FvgVTvTEg

本曲はサンプリング・ソースとしても人気です。Brand Nubian「Coming Years」、Joe Budden「For a Reason」、Lloyd Banks feat. Jadakiss「Chosen Few」、Lowlight feat. Xcese and Nestakilla「Dope Dreams」、Gonzoe feat. Hussein Fatal「Morning Light」、Hit-Boy & Dom Kennedy「Tony Fontana」等のサンプリング・ソースとなっています。
Brand Nubian「Coming Years」
 https://www.youtube.com/watch?v=jwOcx22hqsA
Joe Budden「For a Reason」
 https://www.youtube.com/watch?v=Zz28oS39U0Q
Lloyd Banks feat. Jadakiss「Chosen Few」
 https://www.youtube.com/watch?v=LRK1NxK655U
Lowlight feat. Xcese and Nestakilla「Dope Dreams」
 https://www.youtube.com/watch?v=E13b0h2T2iE
Gonzoe feat. Hussein Fatal「Morning Light」
 https://www.youtube.com/watch?v=hV2YPJ-5Rqk
Hit-Boy & Dom Kennedy「Tony Fontana」
 https://www.youtube.com/watch?v=16PXyzGlMDc

Barbara Masonの他作品もチェックを!

『Yes, I'm Ready』(1965年)


『Oh How It Hurts』(1968年)


『Give Me Your Love』(1972年)


『Transition』(1974年)


『Love's the Thing』(1975年)


『I Am Your Woman, She Is Your Wife』(1978年)


『Another Man』(1984年)

posted by ez at 02:20| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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