2020年08月28日

Bob Marley & The Wailers『Babylon By Bus』

『Live!』に見劣りしないライヴ・アルバム☆Bob Marley & The Wailers『Babylon By Bus』

発表年:1978年
ez的ジャンル:レゲエの神様
気分は... :生演奏のダビー感覚!

久々にレゲエの神様Bob Marleyの紹介です。
セレクトしたのは『Babylon By Bus』(1978年)です。

これまで当ブログで紹介したBob Marley & The Wailers作品は以下の5枚。

 『Burnin'』(1973年)
 『Natty Dread』(1975年)
 『Rastaman Vibration』(1976年)
 『Exodus』(1977年)
 『Kaya』(1978年)

今日紹介する『Babylon By Bus』<(1978年)は、パリ、コペンハーゲン、ロンドン、アムステルダムのライヴを収録したライヴ・アルバムです。

Bob Marley & The Wailersのライヴ・アルバムといえば、『Live!』(1975年)の知名度、人気が圧倒的であり、その意味で本作『Babylon By Bus』は分が悪いかもしれません。

僕も初めて聴いたBob Marley & The Wailers作品が『Live!』(1975年)であり、昔は『Live!』(1975年)がBob Marley & The Wailers最高傑作だと思っていたので、『Babylon By Bus』というアルバムを少し下に見ていた面があったかもしれません。

しかし、Bob Marley & The WailersIsland時代のアルバムを一通り聴いたうえで、改めて聴いてみると後期Bob Marley & The Wailersのバンドとしての醍醐味を満喫できる1枚に仕上がっていると思います。

プロデュースはBob Marley & The WailersChris BlackwellJack Nuber

メンバーはBob Marley(vo、g)、Carlton Barrett(ds)、Aston "Family Man" Barret(b)、Tyrone "Organ D" Downie(key)、Junior Marvin(g)、Alvin "Seeco" Patterson(per)、Al Anderson(g)、Earl "Wire" Lindo(key)、そしてRita MarleyMarcia Griffiths Judy MowattというI Threesのバック・コーラス隊。

スタジオ・アルバム未収録であった「Punky Reggae Party」以外は、他作品をお聴きの方であれば、お馴染みの曲がズラリと並びます。

『Catch a Fire』(1973年)、『Rastaman Vibration』(1976年)、『Exodus』(1977年)からの曲が多いですかね。

個人的にはBob Marley & The Wailersのバンドとしての完成度の高さを楽しむ1枚だと思います。どうしてもリーダーBob Marleyに注目が集まりますが、Bob以外のメンバーにもスポットを当て、バンド全体としての魅力を楽しむべきライヴ・アルバムです。

特にBarrett兄弟を中心としたダビー感覚の生演奏、I Threesのソウルフル・コーラス、Junior Marvinのロックを意識したギター・ソロが本作を楽しむ三大ポイントだと思います。

名作『Live!』(1975年)とは、また違った魅力を持ったライヴ・アルバムを満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Positive Vibration」
Vincent Ford作。『Rastaman Vibration』(1976年)収録のラスタマン賛歌。Marleyのヴォーカル、I Threesによるコーラス、Junior Marvinのギター、Tyrone Downieのキーボードもいいですが、何といってもBarrett兄弟のダビー・リズムが強力です。
https://www.youtube.com/watch?v=FYsLmktDiw4

「Punky Reggae Party」
Bob Marley作。1977年のシングル曲(オリジナル・スタジオ・アルバム未収録)。The Clash「Police & Thieves」(Junior Marvinのカヴァー)に触発されてMarleyが書き上げた1曲。レゲエの影響を受けたパンク・バンドにレゲエの神様が触発され、しかも「Police & Thieves」のオリジナルを演奏したJunior Marvinのギターを従えるという繋がりが興味深いですね。レゲエ×パンクのエナジーを感じましょう。終盤のI Threesによるソウルフル・コーラスもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=Sgdy7YnkkCk

「Exodus」
Bob Marley作。『Exodus』(1977年)収録曲。旧訳聖書「出エジプト記」をテーマに、権力に立ち向かい、進み続ける決意を表明する名曲ですね。ライヴでこれだけダビーな感覚を表現するバンド面々に脱帽です。ある意味本ライヴの魅力が凝縮された演奏かもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=2LvaSvTJL18

「Stir It Up」
Bob Marley作。元々は1967年のシングル曲。その後『Catch a Fire』(1973年)でも再レコーディングしています。Johnny Nashのカヴァー・ヒットでも知られる曲です。Bob、Bunny、Toshのトリオ体制時代の名曲を、この時代のBob Marley & The Wailers仕様で楽しませてくれます。Tyrone Downieのキーボードによるアクセントがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=xganXnQprxE

「Rat Race」
Rita Marley作。『Rastaman Vibration』(1976年)収録曲。国民不在の政治を皮肉った強烈なメッセージ・ソングですね。MarleyとI Threesの絶妙なコンビネーションを楽しむことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=WQpo3GNceCo

「Concrete Jungle」
Bob Marley作。『Catch a Fire』(1973年)収録曲。オリジナルの味わいも好きですが、I Threesの華やかなコーラスがある分、このライヴ・ヴァージョンの方が聴きやすいかもしれませんね。Junior Marvinのロッキンなギター・ソロも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=VeayU1b9-dE

「Kinky Reggae」
Bob Marley作。『Catch a Fire』(1973年)収録曲。I Threesのソウルフル・コーラスが引き立つ1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=LVMZ7yBZXB0

「Lively Up Yourself」
Bob Marley作。『Natty Dread』(1975年)収録曲。『Live』収録曲としてもお馴染みでです。『Live』収録曲を再びライヴ・アルバムに収める意図を読み解くのも楽しいのでは?ここではロッキン・ギターをたっぷり聴かせながら、盛り上げていく「Lively Up Yourself」を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=8nREGH3vwG0

「Rebel Music (3 O'Clock Roadblock)」
Aston Barrett/Hugh Peart作。『Natty Dread』(1975年)収録曲。「I Shot the Sheriff」タイプの曲ですが、バンドの完成度の高さを実感できる演奏に魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=8jfUOvJThos

「War/No More Trouble」
『Rastaman Vibration』収録の「War」(Allen Cole/Carlton Barrett作)と『Catch a Fire』収録の「No More Trouble」(Bob Marley作)のメドレー。Barrett兄弟を中心とした覚醒的なレゲエ・グルーヴがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=DGGRUcc_5W4

「Is This Love」
Bob Marley作。『Kaya』(1978年)収録曲。当ブログではCarly Simonのカヴァーも紹介済みです。個人的に大好きな曲なので、嬉しいライヴ・ヴァージョンです。7分半の長尺ですが、リラックスした中にもバンドの完成された演奏を自信満々に見せつける感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=ry0M7nxIwkI

「The Heathen」
Bob Marley作。『Exodus』(1977年)収録曲。本作の魅力であるダビーな生演奏を満喫できます。。I Threesのソウルフル・コーラス、Junior Marvinのロッキン・ギター、Barrett兄弟のダビー・リズムの組み合わせがサイコーです。

https://www.youtube.com/watch?v=jy_ULYUvANw

「Jamming」
Bob Marley作。ラストは『Exodus』(1977年)収録の名曲で締め括ってくれます。スタジオ・ヴァージョン同様に、リラックスした雰囲気の中にもピリッとした独特のウネリを感じる演奏で魅了します。Aston Barretのベースが格好良すぎます。
https://www.youtube.com/watch?v=xu55u_0gmDQ

Island時代のBob Marley & The Wailersの他作品もチェックを!
そう言えば、『Live!』(1975年)も未エントリーですね。美味しいところは最後まで残しておきます(笑)

『Catch a Fire』(1973年)


『Burnin'』(1973年)


『Natty Dread』(1975年)


『Live!』(1975年)


『Rastaman Vibration』(1976年)


『Exodus』(1977年)


『Kaya』(1978年)


『Survival』(1979年)


『Uprising』(1980年)
posted by ez at 03:57| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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