発表年:1997年
ez的ジャンル:ネオソウル・クイーン
気分は... :躍動するエリカ様・・・
首相辞任という大きなインパクトのあった昨晩でしたね。
その流れを受けた『朝まで生テレビ』をみていたら、記事アップが大幅に遅れてしまいました。
今回はネオソウルの女王Erykah Baduのライヴ・アルバム『Live』(1997年)です。
これまで当ブログで紹介したErykah Badu作品は以下の4枚(発売順)。
『Mama's Gun』(2000年)
『Worldwide Underground』(2003年)
『New Amerykah: Part One (4th World War)』(2008年)
『New Amerykah Part Two: Return Of The Ankh』(2010年)
デビュー・アルバム『Baduizm』(1997年)がUSアルバム・チャート第2位、同R&Bアルバム・チャート第1位の大ヒットとなり、一躍ネオソウル・クイーンとなったErykah Badu。
本作『Live』は、大ヒットした『Baduizm』の勢いに乗ってリリースされたライヴ・アルバムです。
僕は『Baduizm』、『Live』の2枚共にリアルタイムで愛聴しましたが、僕に大きなインパクトを与えたのは『Live』の方でした。『Baduizm』というスタジオ・アルバムの器では容量不足であることを感じさせたのが『Live』でした。
本作もUSアルバム・チャート第4位、同R&Bアルバム・チャート第1位の大ヒットとなりました。
プロデュースはErykah BaduとNorman Hurt。
メンバーはErykah Badu(vo)、Norman Hurt(key)、Hubert Eaves IV(b)、Charles "Poogie" Bell(ds)、N'dambi(back vo)、Karen Bernod(back vo)、Joyce M. Strong(back vo)。
大ヒット・デビュー・アルバム『Baduizm』収録曲のライヴ・ヴァージョンならではの味わいを楽しむも良し、「Tyrone」、「Ye Yo」といった本作ならではのオリジナルを楽しむも良し、「Searching」(Roy Ayers)、「Boogie Nights/All Night」(Heatwave/Mary Jane Girls/Tom Browne)、「Stay」(Rufus & Chaka Khan)というカヴァーを楽しむも良し!
Erykah Baduというアーティストのスケールの大きさを実感させ、『Mama's Gun』(2000年)以降の飛躍を予感させる重要なライヴ・アルバムです。
全曲紹介しときやす。
「Rimshot (Intro)」
『Baduizm』収録曲。いきなりMiles Davis「So What」の引用から始まります。
https://www.youtube.com/watch?v=rFx49QyazG4
「Otherside of the Game」
『Baduizm』収録曲(The Rootsプロデュース)。しっとりとしたスタジオ・ヴァージョンに対して、ライヴ・ヴァージョンはよりエモーショナルな雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=690MYP8ZSB0
「On & On」
『Baduizm』収録曲。ヒットしたデビュー・シングルのライヴ・ヴァージョン。元々ネオソウルを感じる楽曲ですが、ライヴ・ヴァージョンになるとさらにErykah Baduというアーティストの個性が前に出てきます。
https://www.youtube.com/watch?v=B4PcWotaTYc
「Reprise」
『Baduizm』収録曲。ジャジーな繋ぎの1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=VRKvIbjpO-8
「Appletree」
『Baduizm』収録曲。スタジオ・ヴァージョン以上にジャジー・フィーリングであり、Erykahの艶めかしい個性が浮き彫りになったライヴならではの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=VUEcwLlRbiQ
「Ye Yo」
Erykah Badu作。Erykahの魂の叫びが感動的なバラード。バック・コーラス隊との一体感もいい雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=dWCYjTVYt4k
M.O.P.「Take a Minute」のサンプリング・ソースとなっています。
M.O.P.「Take a Minute」
https://www.youtube.com/watch?v=3rr8YnDLBfY
「Searching」
Roy Ayersのカヴァー。オリジナルは『Vibrations』(1976年)収録。オリジナルのメロウネスを引き継いだ実にいい雰囲気のカヴァーに仕上がっています。終盤にはBobby Caldwell「What You Won't Do for Love」を引用したキーボードで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=7uA7QBgM16M
「Boogie Nights/All Night」
Heatwave「Boogie Nights」、Mary Jane Girls「All Night Long」のカヴァー・メドレー。実際には「All Night Long」を中心に、
Heatwave「Boogie Nights」、Tom Browne「Funkin' for Jamaica (N.Y.) 」のカヴァーを織り交ぜたファンク/ディスコ好きの心を擽る内容になっています。
https://www.youtube.com/watch?v=dmKjU1GB4l0
「Certainly」
『Baduizm』収録曲。オリジナルの雰囲気に近いですが、緩急のアクセントをつけているのがライヴ・ヴァージョンならではです。
https://www.youtube.com/watch?v=a0Z9Y_88hCw
「Stay」
Rufus & Chaka Khanのカヴァー。オリジナルは『Street Player』(1978年)収録。エリカ様がChaka Khanをカヴァーするのは自然な流れを感じます。オリジナルの「Stay」も大好きですが、ここではネオソウルらしい「Stay」を聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Bc4AezWceUc
「Next Lifetime (Interlude)」
終盤に向けたインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=zDcK_L3QZuo
「Tyrone」
Erykah Badu/Norman Hurt作。本作からのリード・シングル。落ち着いた雰囲気のミディアムですが、エリカ様らしい語り口を楽しめる1曲に仕上がっています。Big K.R.I.T.「Everlasting」等のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=YY2-mrsXgMM
「Next Lifetime」
『Baduizm』収録曲。12分超の長尺演奏です。エリカ様のみならず、N'dambi、Karen Bernod、Joyce M. Strongという女性コーラス隊3名のソロもフィーチャリングし、各人の個性を楽しめます。中盤からはRene & Angela「You Don't Have to Cry」が引用されています。
https://www.youtube.com/watch?v=Wu78_iiEjfw
「Tyrone (Extended Version)」
「Tyrone」のExtended Version。イマイチの本ヴァージョン追加の意味がわかりません。
https://www.youtube.com/watch?v=Jh-Swub_2UM
Erykah Badu作品の他作品もチェックを!
『Baduizm』(1997年)
『Mama's Gun』(2000年)
『Worldwide Underground』(2003年)
『New Amerykah: Part One (4th World War)』(2008年)
『New Amerykah Part Two: Return Of The Ankh』(2010年)