発表年:2020年
ez的ジャンル:ブラジル新世代SSW
気分は... :ジャケに騙されるな・・・
今回はブラジル新世代シンガー・ソングライターBruna Mendezの最新作『Corpo Possivel』です。
※デジタル配信は2019年ですがCD化は2020年なので、便宜上2020年代カテゴリーに分類しておきます。
Bruna Mendezはブラジル、ゴイアニア出身の女性シンガー・ソングライター。現在28歳だそうです。
2014年にデビューEP「Pra Ela」をリリース。
2016年には1stアルバム『O Mesmo Mar Que Nega a Terra Cede a Sua Calma』をリリースしています。
2ndアルバムとなる最新作『Corpo Possivel』は、エレクトリックでフューチャリスティックな仕上がりで、Rubel、Ana Frango Eletrico、Gus Levy、Ricardo Richaidなどのリオのオルタナ・ポップ第三世代アーティストなどと同じく、次世代のMPBを担うアーティストとして位置付けられそうです。
また、"ブラジルのH.E.R."とでも呼びたくなるオルタナティヴR&B調のトラックがあるのも魅力です。
本作はブラジル南部のクリチバで制作され、クリチバの新進男女トリオTuyoがフィーチャリングされたトラックも収録されています。
プロデュースはGianlucca AzevedoとPedro Soares。
ジャケに引きずられて素朴なSSW作品をイメージしていると、かなりギャップがあると思います。
コレはハマる人が多い1枚になるのでは?
全曲紹介しときやす。
「Avisa」
哀愁モードのエレクトリック・サウンドが印象的なオープニング。フューチャリスティックな中にもシンガー・ソングライターらしさを感じるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=62Huf_yTSyA
「Corpo Miragem」
幻想的でフューチャリスティックなサウダージ感があります。Rubel、Gus Levyあたりが好きな人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=m_BL-ek8xgM
「Bem」
"ブラジルのH.E.R."とでも呼びたくなるオルタナティヴR&B調の1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=iQCxJWDydKs
「Transbordo Longe」
彼女のシンガー・ソングライターとしての魅力を実感できる1曲。オルタナティヴR&Bと一緒に聴いてもフィットする儚い美しさが魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=Xil3eYOf-QY
「Tropical」
エレクトリック色を前面に打ち出したダンサブル・チューン。ジャケに写るBrunaとはギャップのあるダンサブル・サウンドが新鮮です。
https://www.youtube.com/watch?v=hKZO62LJhTY
「Pele De Sal」
クリチバの新進男女トリオTuyoをフィーチャリング。幻想的なエレクトリック・サウンドの音世界にグイグイ引き込まれていく胡蝶の夢のような仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=AhaASz7_sOg
「Imagem Em Mim」
これも"ブラジルのH.E.R."的な1曲。余計なものを削ぎ落したサウンドが彼女の歌を際立てます。
https://www.youtube.com/watch?v=pcY_qxWp82Q
「Licenca」
ブラジル人SSWならではのエレクトリック・トラックといった雰囲気です。すべて埋め尽くさない余白・余韻が魅力のトラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=6sLpRqwp3aU
「Dancei」
本作のセンスの良さを満喫できるトラック。ポップと先鋭のバランスが絶妙です。リピートして聴きたくなる中毒性があります。
https://www.youtube.com/watch?v=Oq0PhV9qtDI
「Prata」
ローファイHip-Hopにも通じる肌触りの1曲。終盤の弾き語りによるアクセントもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=-ZGm9uhF5nE
「Azul Profundo」
本編ラストは幻想的なエレクトリック・ワールドで締め括ってくれます。前曲に続き、終盤は弾き語りになります。
https://www.youtube.com/watch?v=01audJqL4BU
「Nostros」
国内盤CDのボーナス・トラック。Tuyoをフィーチャリングとなっていますが、元々はBruna MendezをフィーチャリングしたTuyoのシングル曲です。本編にはないボッサ感覚のフューチャリスティック・トラックに仕上がっています。コレはかなり僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=PTYstyofIzM
ご興味がある方はリオのオルタナ・ポップ第三世代アーティストの作品もチェックを!
Rubel『Casas』(2018年)

Ana Frango Eletrico『Little Electric Chicken Heart』(2019年)
Gus Levy『Magia Magia』(2020年)
Ricardo Richaid『Travesseiro Feliz』(2020年)