2020年09月30日

Kruder & Dorfmeister『G-Stoned』

ウィーンのジャジー・ダウンテンポ・デュオ☆Kruder & Dorfmeister『G-Stoned』

発表年:1993年
ez的ジャンル:ウィーン産ジャジー・ダウンテンポ/トリップホップ
気分は... :『Bookends』よく聴いたなぁ・・・

今回はウィーン産ジャジー・ダウンテンポ、Kruder & Dorfmeister『G-Stoned』(1993年)です。

Kruder & Dorfmeisterは、Peter KruderRichard Dorfmeisterというオーストラリア、ウィーン出身の2人が結成したユニット。

本作『G-Stoned』(1993年)は彼らのデビューEPとなります。

彼らは『Conversions: A K&D Selection』(1996年)、『DJ-Kicks: Kruder & Dorfmeister』(1996年)等の DJミックス・アルバムもリリースしています。

Richard Dorfmeisterは、Rupert HuberとのユニットToscaや、Roland AppelChristian PrommerというTruby TrioおよびFauna Flashのメンバー2人と組んだユニットVoom : Voomとしても作品をリリースしています。

一方、Peter Kruderはソロ・プロジェクトPeace Orchestra名義でも作品をリリースしています。

本作といえば、Simon & Garfunkel『Bookends』(1968年)を模したジャケが印象的ですよね。僕も音以前にこのジャケで手元に欲しいと思っていた作品です。

Simon & Garfunkel『Bookends』(1968年)


当ブログではSimon & Garfunkel(S&G)を取り上げたことは一度もありませんが、学生の頃はかなり聴いていました。特に『Bookends』は好きなアルバムでしたね。

そのため、本作のジャケを目にしたとき、かなり興奮した記憶があります。まぁ、Simon & GarfunkelKruder & Dorfmeisterとではリスナー層が全く異なるのでS&Gの良さを力説したところでピンと来ないかもしれませんが・・・

そんなジャケ先行のイメージも強い本作ですが、内容的にも当時としては斬新なジャズ・ブレイク/ダウンテンポとしてシーンに大きなインパクトを残した1枚です。

特にジャズとトリップ・ホップを新結合させたあたりに彼らのセンスの良さを感じます。

人気トラック「High Noon」をはじめ、今聴いてもまったく飽きのこない全4トラックです。

静かなる音の新結合(イノベーション)をご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Definition」
フルート、ピアノ、ヴァイヴの音色が心地好いジャズ・ブレイク。クラブジャズの登場を予感させるブレイクビーツですね。
https://www.youtube.com/watch?v=_Ora8MYUieo

「Deep Shit (Pt. 1 and 2)」
Lafayette Afro Rock Band「Azeta」ネタのムーグ・ベースの不気味な響きは印象的なジャジー・トリップ・ホップ。Akido「Awade (We Have Come)」、Herbie Hancock「You'll Know When You Get There」、Skull Snaps「It's a New Day」のサンプリングも散りばめられています。トリップ・ホップをジャズの切り口から提示したトラックに静かなる衝撃を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=Sd0rdkVoH80

「High Noon」
本作の中でも特に人気の高いトラックですね。ブルース・ハープの音色が印象的なジャジー・ダウンテンポ。クラブジャズを先取りしたような彼らのセンスに脱帽です。The Doobie Brothers「Here to Love You」のドラム、Elvis Presley「Blue Moon」のヴォーカル、Giorgio Moroder「Too Hot to Handle」のサウンド・エフェクトといったネタも散りばめられています。
https://www.youtube.com/watch?v=OTZOqeDtb10

「Original Bedroom Rockers」
Bob James「Nautilus」、Bill Withers「Kissing My Love」をサンプリングしたベッドルーム・ダウンテンポ。官能系トリップ・ホップとでも形容したくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=PLNCKAIkYn8

ご興味がある方はToscaVoom : VoomPeace Orchestraのアルバムもチェックを!

Tosca『Opera』(1997年)


Tosca『Suzuki』(2000年)


Tosca『Dehli9』(2003年)


Tosca『J.A.C.』(2005年)


Tosca『No Hassle』(2009年)


Tosca『Odeon』(2013年)


Tosca『Outta Here』(2014年)


Tosca『Going Going Going』(2017年)


Voom : Voom『Peng Peng』(2006年)


Peace Orchestra『Peace Orchestra』(1999年)
posted by ez at 04:59| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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