発表年:1972年
ez的ジャンル:Brunswick系シカゴ・ソウル
気分は... :雰囲気があります!!
70年代シカゴ・ソウルからThe Lost Generation『Young,Tough And Terrible』(1972年)です。
The Lost Generationは1969年にシカゴで結成されたソウル・グループ。
オリジナル・メンバーはLowrell Simon、Fred Simon、Jesse Dean、Larry Brownleeの4名。1971年にLarry Brownleeに代わりLeslie Deanが加入しています。
Brunswickレーベルから『The Sly, Slick and the Wicked』(1970年)、『Young,Tough And Terrible』(1972年)という2枚のアルバムをリリースしています。
また、リーダーのLowrell Simonは、人気サンプリング・ソース「Mellow Mellow Right On」収録のLowrell名義のソロ・アルバム『Lowrell』(1979年)がレア・グルーヴ人気盤として知られていますね。
The Lost Generationのアルバムといえば、サイケデリックなジャケと人気サンプリング・ソース「The Sly, Slick and the Wicked」収録の1stアルバム『The Sly, Slick and the Wicked』(1970年)の方が有名かもしれませんが、2ndアルバムとなる本作『Young,Tough And Terrible』(1972年)もソウル・ファンを楽しませてくれる素晴らしい1枚に仕上がっています。
プロデュースはEugene RecordとRichard Parker。
また、Tom Tom 84等がアレンジを手掛けています。
オリジナルLP全10曲のうち、「Tired Of Being Alone」(Al Green)、「You've Got To Crawl Before You Walk」(8th Day)、「Thin Line Between Love And Hate」(The Persuaders)、「One More Bridge To Cross」(The Supremes & Four Tops)の4曲がカヴァー。
バラエティに富んだ構成が本作の魅力だと思います。
ニューソウルな「This Is The Lost Generation (Vocal)」、ノーザン・ソウルなAl Greenカヴァー「Tired Of Being Alone」、キャッチーで軽やかな8th Dayカヴァー「You've Got To Crawl Before You Walk」、ヘヴィ・ファンク調の「Sure Is Funky」、ホーン・アレンジが冴えわたるファンキー・ソウル「Paulette」、グルーヴィーなThe Supremes & Four Topカヴァー「One More Bridge To Cross」がおススメです。
雰囲気のあるジャケも含めて、隠れた名盤だと思います。
全曲紹介しときやす。
「This Is The Lost Generation (Vocal)」
A. J. Tribble/Gus Redmond/Fred Simon/Lowrell Simon作。ニューソウルなオープニング。美しいストリングスを配した哀愁メロウ・ソウルです。
https://www.youtube.com/watch?v=VDJhdpWpbyY
「Tired Of Being Alone」
Al Greenのカヴァー(Al Green作)。オリジナルは『Al Green Gets Next To You』(1971年)収録。ノーザン・ソウル・テイストのナイス・カヴァーで楽しませてくれます。
「All In The Course Of A Day」
Richard Parker作。ヴォーカル・グループとしての素晴らしいさを実感できる聴き応え十分のシカゴ・ソウル。
Mac Miller feat. Boaz「5 O'Clock」のサンプリング・ソースとなっています。
Mac Miller feat. Boaz「5 O'Clock」
https://www.youtube.com/watch?v=k9Jp_NEFRDM
「You've Got To Crawl Before You Walk」
8th Dayのカヴァー(Angelo Bond/General Johnson/Greg Perry/Ron Dunbar作)。オリジナルはアルバム『8th Day』(1971年)収録。キャッチーで軽やかなノーザン・ソウルに仕上がっています。
「Sure Is Funky」
Gus Redmond/Fred Simon/Lowrell Simon/Larry Brownlee作。不穏な空気感の漂うヘヴィ・ファンク調の仕上がり。ニューソウル好きの人ならば気にいると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=Bq2cBbG4_RA
「The Young, Tought And The Terrible」
Gus Redmond/Fred Simon/Lowrell Simon/Jesse Dean作。タイトル曲は心に沁みるソウル・バラード。ジワジワと沁み渡ってくる感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=ORYAWJJlIyo
「Paulette」
Richard Parker作。Tom Tom 84のホーン・アレンジが冴えわたるダイナミックなファンキー・ソウル。躍動感が魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=XwKTfpbqG1w
「Thin Line Between Love And Hate」
The Persuadersのカヴァー(Jackie Members/Richard Poindexter/Robert Poindexter作)。オリジナルはアルバム『Thin Line Between Love And Hate』(1971年)収録。重厚なソウル・バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=xctitrStDY0
「One More Bridge To Cross」
The Supremes & Four Tops、1971年の共演シングルをカヴァー(Nickolas Ashford/Valerie Simpson作)。ヴォーカル・ワークの冴えるグルーヴィーなシカゴ・ソウルで楽しませてくれます。
「This Is The Lost Generation (Instrumental)」
オープニング「This Is The Lost Generation」のインスト・ヴァージョン。
https://www.youtube.com/watch?v=pHLMpvC7RBc
CDには1973年のシングル「Pretty Little Angel Eyes/You Only Get Out Of Love (What You Put In)」が追加収録されています。このシングルはLarry Brownleeが復帰した5人体制でのレコーディングです。
「Pretty Little Angel Eyes」
https://www.youtube.com/watch?v=hTkjjJ3L128
「You Only Get Out Of Love (What You Put In)」
https://www.youtube.com/watch?v=mpdFUpWVR_M
1stアルバム『The Sly, Slick and the Wicked』(1970年)や人気サンプリング・ソース「Mellow Mellow Right On」収録のLowrell Simonのソロ・アルバムLowrell『Lowrell』(1979年)もチェックを!
『The Sly, Slick and the Wicked』(1970年)
Lowrell『Lowrell』(1979年)