2020年11月28日

Roots Manuva『4everevolution』

Hip-Hopの枠に囚われない1枚☆Roots Manuva『4everevolution』

発表年:2011年
ez的ジャンル:UKオルタナティブHip-Hop
気分は... :変革のとき!

UKオルタナティブHip-Hop作品からRoots Manuva『4everevolution』(2011年)です。

Roots Manuva(本名:Rodney Hylton Smith)は1972年ロンドン生まれ。

Hip-HopユニットIQ Procedureのメンバーとして活動した後、ソロ・アーティストへ転向。

1998年にNinja Tune傘下のBig Dadaと契約し、1999年にデビュー・アルバム『Brand New Second Hand』(1999年)をリリースします。

以来、レゲエ、ダブ、エレクトロニカを取り入れたスタイルでUK Hip-Hopを牽引してきました。

本作『4everevolution』(2011年)は、そんな様々な音楽エッセンスを取り込んだHip-Hopの枠を飛び越えたRoots Manuvaワールドを存分に楽しめる1枚です。

メイン・プロデュースはRoots Manuva本人ですが、何曲かで外部プロデューサーも起用しています。

アルバムにはUKロック・バンドSkunk AnansieSkin(vo)、Richard 'Cass' Lewis(b)、Big Dadaのレーベル・メイトである女性シンガーElan Tamara、ロンドンのラガ系MC Spikey Tee、女性シンガーRokhsan、さらにはRoots Manuva自身が主宰するコレクティヴBanana KlanのクルーであるRicky RankingDJ MKBig Daddy KopeAmazireeが参加しています。

シェフィールド出身のDJ/プロデューサーToddla Tとのコラボ・シングルでも話題になった「Watch Me Dance」Cameo「The Sound Table」をサンプリングしたブギー・ディスコ「Beyond This World」、シングルにもなったダンサブル・トラック「Get The Get」Toddla Tと共作したミクスチャー・トラック「In The Throes Of It」、USとUKのHip-Hopを融合させた「First Growth」Spikey TeeのラガMC をフィーチャーした「Here We Go Again」Skunk Anansieのメンバーが参加した「Skid Valley」、トリップ・ホップ的な「Who Goes There?」、レゲエ・テイストのメロウ・トラック「Wha' Mek」あたりが僕のおススメです。

Hip-Hop好きというよりも、UKクロスオーヴァー/クラブミュージック好きの人にフィットする1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「First Growth」
USとUKのHip-Hopを融合させたようなオープニング。キャッチーなリズム・トラックがいいですね。プロデューサーとしてのManuvaのセンスを感じるオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=ngbklHF8ePM

「Here We Go Again」
Dizz1プロデュース。Spikey TeeによるラガMCをフィーチャー。UKならではのオルタナティブな魅力を持ったハイパー哀愁トラックに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=xAglv1p9pAE

「Skid Valley」
UKロック・バンドSkunk Anansieから女性ヴォーカルSkinとベースのRichard 'Cass' Lewisが参加した哀愁トラック。
https://www.youtube.com/watch?v=SjRz--PHUdU

「Who Goes There?」
Monkeymarcプロデュース。レゲエ/ダブのエッセンスを取り込んだトリップ・ホップ的な仕上がり。Ukらしくて好きです
https://www.youtube.com/watch?v=8mb1NYIR5Yk

「Watch Me Dance」
シェフィールド出身のDJ/プロデューサーToddla Tとのコラボ・シングルでも話題になった楽曲の別ヴァージョン。オリジナルのコラボ・トラックはToddla Tのアルバム『Watch Me Dance』(2011年)収録。Manuva流のディスコ・ファンクを楽しめます。Rokhsanがバック・ヴォーカルで華を添えています。
https://www.youtube.com/watch?v=E3Vezcqen_Q

Toddla Tとのコラボ・シングルと聴き比べるのも楽しいと思います。
Toddla T & Roots Manuva「Watch Me Dance」
https://www.youtube.com/watch?v=9rw9yeS6nqA

「Revelation」
Gibbs Kingプロデュース。荘厳なトラックとまさに啓示のようなManuvaのラップが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=-AMIvXNnGmg

「Wha' Mek」
レゲエ・テイストのメロウ・トラックは僕好み。Banana KlanのクルーであるRicky Rankingがバック・コーラスを務めます。
https://www.youtube.com/watch?v=E3Vezcqen_Q

「Takes Time To」
アブストラクトな哀愁トラックが印象的です。何ともいえない不気味な雰囲気がありますね。
https://www.youtube.com/watch?v=z9nnQfmxRgE

「Beyond This World」
Rokhsanの女性ヴォーカルをフィーチャー。当ブログでも紹介したブギー・ディスコCameo「The Sound Table」をサンプリングしたダンサブル・チューン。シングル向きのキャッチーなトラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=ebjBTlp3Q0U

「Go Champ」
イントロのヴォーカルはDaddy Kope。重低音を効かせたUKらしいダンサブル・チューン。少しラガ調のフロウを軽快に聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=pMiSmZWA0fU

「Get The Get」
Rokhsanの女性ヴォーカルをフィーチャー。シングルにもなったダンサブル・トラック。Rokhsanの妖艶なヴォーカルとManuvaの扇動的なラップの組み合わせがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=42riyqgQ3IU

「Crow Bars」
Daddy Kope、Ricky Rankingのヴォーカルをフィーチャーした哀愁トラック。
https://www.youtube.com/watch?v=Jqcnxs0qvqo

「In The Throes Of It」
Toddla Tとの共作。ロック、エレクトロニカとのミクスチャー感が印象的なトラック。なかなかインパクトがあって好きです。Banana KlanのRicky Ranking、Amazireeがバック・ヴォーカルで参加。
https://www.youtube.com/watch?v=Q-y-UC_HXqY

「Noddy」
ダーク・トーンのアッパー・チューン。こういうのもUKらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=8rlcn2IjGYs

「Much Too Plush」
ベースミュージック的なトラックが印象的です。派手さはありませんがいい感じなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=8ri8apda_Lg

「The Path」
Big Dada所属の女性シンガーElan Tamaraをフィーチャー。重心の低い哀愁グルーヴがManuvaらしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=VANeb3RZHug

「Banana Skank」
Banana KlanのDJ MKとAmazireeが参加。本編ラストは少しラガっぽいラップで煽っています。
https://www.youtube.com/watch?v=YyXv2yEHcbg

「Snakebite」
ボーナス・トラックその1。ダーク・トーンのトラックが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=LYQ2ndfDyFM

「Bust It」
ボーナス・トラックその2。アブストラクトなトラックですが、Manuvaのセンスを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=UkSIwhu6e4E

Roots Manuvaの他作品もチェックを!

『Brand New Second Hand』(1999年)


『Run Come Save Me』(2001年)


『Dub Come Save Me』(2002年)


『Awfully Deep』(2005年)


『Alternately Deep』(2006年)


The Blacknificent Seven『Ridin Thru Da Underground』(2006年)


『Slime & Reason』(2008年)


Roots Manuva Meets Wrong Tom『Duppy Writer』(2010年)


『Bleeds』(2015年)
posted by ez at 03:41| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]