発表年:2020年
ez的ジャンル:エレクトロ・ポップ/オルタナティヴR&B
気分は... :余白のポップ・センス!
新作アルバムからJessy Lanza『All The Time』です。
新作といってもリリースから半年近く経っていますが・・・
Jessy Lanzaは、カナダ、オンタリオ州ハミルトン出身のプロデューサー/ソングライター/シンガー。
現在はアメリカ、カリフォルニア州北部のシリコンバレーを拠点としているようです。
Kode9が主宰するロンドンのエレクトロニック、ダブステップ系のインディ・レーベルHyperdubと契約し、これまで『Pull My Hair Back』(2013年)、『Oh No』(2016年)といったアルバムをリリースしています。
ジャンルとしてはエレクトロ・ポップ/オルタナティヴR&Bになるんですかね。
3rdアルバムとなる本作『All The Time』も前2作と同じく、カナダのエレクトロ・ポップ・デュオJunior BoysのJeremy Greenspanを共同プロデューサーに迎えています。
前2作以上にポップなアルバムに仕上がっているようです。
先行シングル「Lick In Heaven」、フットワーク調の「Face」、脆さのあるエレクトロ・ポップ「Anyone Around」、80年代ブラコンの影響を感じる「Alexander」、「Ice Creamy」、水中をイメージさせるアンビエントな「Baby Love」、Moonchildあたりと一緒に聴きたい「All The Time」など彼女のサウンド・センスの良さが詰まった全10曲です。
音空間を埋め過ぎない余白のポップ・センスにハマってしまいました。
さり気に、僕の中でかなりのお気に入り作になっている1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Anyone Around」
シングルにもなったオープニング。今にも壊れてしまいそうな脆さのあるエレクトロ・ポップといった雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=flh6HYEObp4
「Lick In Heaven」
先行シングル曲。本作を象徴するエレクトロ・ポップ。作り込みすぎていない、余白だらけのエレクトロ・ポップといった趣がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=V3D7EEpdlY4
「Face」
僕の一番のお気に入り。フットワークのエッセンスを取り入れた1曲ですが、ローファイなポップ・センスとうまく融合させているのがいいですね。この曲もシングルになりました。
https://www.youtube.com/watch?v=QrwrjMntR8o
「Badly」
浮遊感がいい感じのダウンテンポ。夢の中を彷徨っているかのような儚いポップ・センスがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=SYwLfad3LGo
「Alexander」
ほんのりと80年代ブラコンの影響を感じるトラック。このタイトルとサウンドを聴いてAlexander O'Nealを想起したのは僕だけではないはず!
https://www.youtube.com/watch?v=efSMao6Tsoo
「Ice Creamy」
このトラックも80年代ブラコンを彼女のフィルターで昇華させたような哀愁ミディアム。このあたりのセンスも僕が惹かれた要因だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=lDqUig-zMjM
「Like Fire」
僕好みの哀愁ポップ。このメロディアスな感じは本作ならではの特徴なのかもしれませんね。彼女のサウンド・センスの良さを実感できる1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=01jHIGM7TF0
「Baby Love」
水中をイメージさせるアンビエントな仕上がり。サウンドと一体となって溶け込んだJessyの歌声がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=sWDr5964aow
「Over And Over」
ハウス調のダンサブル・チューン。ダンス・チューンといってもフロア仕様ではなく室内仕様です。
https://www.youtube.com/watch?v=w-uJZUjuLmA
「All The Time」
ラストはメロウ・ポップなタイトル曲で締め括ってくれます。Moonchildなんかと一緒に聴くのもいいかも?
https://www.youtube.com/watch?v=M7lepFKJiUM
ご興味がある方は1st、2ndアルバムもチェックを!
『Pull My Hair Back』(2013年)
『Oh No』(2016年)