2021年01月03日

Actress『Karma & Desire』

Sampha参加、ヴォーカル曲重視の最新作☆Actress『Karma & Desire』

発表年:2020年
ez的ジャンル:UKエレクトロニカ
気分は... :今年最初の1枚は・・・

今日から通常のエントリーに戻ります。

2021年最初の1枚は、曜日のめぐり合わせで新作からスタートしたいと思います。

UKエレクトロニカの鬼才アーティストActressの最新作『Karma & Desire』(2020年)です。

ActressことDarren Cunninghamは1979年イングランド北部、ウルヴァーハンプトン生まれ。

これまで7枚のアルバムをリリースし、UKエレクトロニカの人気アーティストとしての地位を確立しています。

通算8枚目のアルバムとなる本作『Karma & Desire』Ninja Tuneからのリリースです。

本作はゲストを招いたヴォーカル曲が多数収録されている点や、電子音と生楽器の融合を試みたアプローチが特徴的なアルバムとなっています。ただし、ヴォーカル曲といっても歌声はメインではなく、あくまでも音の素材の1つであるところがActressらしいですが。

アルバムにはUK期待の男性R&BシンガーSamphaをはじめ、N.Y.ブルックリン出身の女性ポップ/ソウル・シンガーZsela、L.A.の女性シンガーAura T-09、女性ピアニストVanessa Benelli Mosell、デンマークの女性シンガーChristel Wellがフィーチャリングされています。

特にSamphaの参加が、僕が本作に興味を持つきっかけとなりました。

そのSamphaをフィーチャーした先行発表曲「Walking Flames」やアンビエントな「VVY」Zselaをフィーチャーしたフューチャリスティックな「Angels Pharmacy」Aura T-09をフィーチャーした哀愁ダンス「Loveless」Christel Wellをフィーチャーしたエクスペリメンタルな「Loose」といったヴォーカル曲と、ジャケを連想させるようなサウンドスケープ的なインスト群を聴いていると別世界にいるような気分になります。

鬼才の作家的エレクトロニカ・ワールドをぜひ!

全曲紹介しときやす。

「Fire And Light」
美しい小曲でアルバムはスタート。
https://www.youtube.com/watch?v=vC1l0ZHU8_o

「Angels Pharmacy」
Zselaをフィーチャー。フューチャリスティックなサウンドに乗って、Zselaの官能の低音ヴォーカルによる囁きが妖しく響きます。
https://www.youtube.com/watch?v=X_g6RfJHjiw

「Rememberance」
Zselaをフィーチャー。灰色の街のサウンドスケープ。どんどん底へ沈んでいきそうなダウナー感があります。
https://www.youtube.com/watch?v=1yrKm-TUcU0

「Reverend」
美しいトラックが無機質なビートが入ってくると途端に表情が変わるのが印象的ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=qo4X_-pP-6I

「Leaves Against The Sky」
ダンサブルなトラック。ポスト・ヒューマニズムなダンス・ミュージックといった趣です。
https://www.youtube.com/watch?v=t_5qdnKra9g

「Save」
壮大なドラマのイントロといった雰囲気ですね。何かを暗示するかのような美しさと切なさがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=vOLRIEaVITA

「VVY」
Samphaをフィーチャー。美しさと儚さと無常観が同居するアンビエント・トラック。
https://www.youtube.com/watch?v=TiIzBdaPUoc

「XRAY」
誰もいない街のサウンドスケープ。文明はあるにに、そこに人間の姿はない・・・
https://www.youtube.com/watch?v=teKid18L6NI

「Gliding Squares」
何気ない電子音ですが、どこか生の息吹を感じるのが不思議ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=CnxEwKclzVI

「Many Seas, Many Rivers」
Samphaをフィーチャー。Samphaの声が天からのお告げのように聴こえてきます。無限の時間ループを感じるトラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=4wi3iWxD620

「Loveless」
Aura T-09をフィーチャー。哀愁モードのダンス・チューン。ローファイ・サウンドを逆手にとったような感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=qRtCteYBkto

「Public Life」
Vanessa Benelli Mosellのピアノをフィーチャー。美しい鍵盤の響きを楽しむインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=LJWl7ZnOK0k

「Fret」
ノイズの美学がいい感じの小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=qxSVg9Yr_KA

「Loose」
Christel Wellをフィーチャー。エクスペリメンタルな仕上がり。状況を把握できない悪夢の中・・・といったイメージです。
https://www.youtube.com/watch?v=3MnQvDVIoZU

「Turin」
Aura T-09をフィーチャー。7分を超えるダンス・トラック。暗黒のアンダーグラウンド・ハウスといった雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=p-0PzeI_2ZM

「Diamond X」
近未来のサウンドスケープ。果たして人類に未来はあるのか・・・
https://www.youtube.com/watch?v=t6jWuv_OJDI

「Walking Flames」
Samphaをフィーチャー。アルバムに先駆けて先行発表されたトラック。カナダ出身の女性オルガン奏者/アンビエント作家Kara-Lis Coverdaleも参加しています。ポスト・ヒューマニズムを連想させるジャケ・イメージに符合する哀愁チューン。Samphaの虚しい歌声がサウンドに溶け込んでいきます。
https://www.youtube.com/watch?v=wtwgIAK4mfY

Actressの他作品もチェックを!

『Hazyville』(2008年)


『Splazsh』(2010年)


『R.I.P』(2012年)


『Ghettoville』(2014年)


『AZD』(2017年)


Actress x London Contemporary Orchestra『LAGEOS』(2018年)
posted by ez at 03:57| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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