発表年:1994年
ez的ジャンル: Native Tonguesフォロワー系ウエストコーストHip-Hop
気分は... :緊急事態宣言発令!
再び緊急事態宣言が発令されましたね。
昨年4月のときと同じく、ステイホーム用に図書館やネットで書籍を大量に調達。読書できる時間が増えたと割り切って、お家時間を楽しみたいと思います。
今回は90年代Hip-HopからDa Bush Babees『Ambushed』(1994年)です。
Da Bush Babeesは1992年N.Y.ブルックリンで結成されたHip-Hopユニット。メンバーはトリニダード・トバゴ移民のBabe-B-Face Kaos(Lee Majors)とMr. Man(King Khaliyl)、ジャマイカ移民のY-Tee(Light)という3名。
Jungle Brothers、De La Soul、A Tribe Called QuestらのクルーNative Tonguesのフォロワーとして登場した彼らは、『Ambushed』(1994年)、『Gravity』(1996年)という2枚のアルバムをリリースしています。
The Ummah(Q-Tip/Jay Dee/Ali Shaheed Muhammad)、Mos Defらがプロデュースした2ndアルバム『Gravity』(1996年)は、分かりやすくNative Tonguesフォロワー的なアルバムです。
一方、デビュー・アルバムとなる本作『Ambushed』(1994年)は、彼らのルーツを反映したレゲエ/ラガ色の強い1枚に仕上がっています。Repriseからのリリースです。
Jermaine Dupri、Salaam Remi、A Tribe Called Quest(ATCQ)のAli Shaheed Muhammadらがプロデュースを手掛けていますが、メイン・プロデュースはJoe "Prins" Matias。
Hip-Hopクラシック「We Run Things (It's Like Dat)」、Jermaine Dupriプロデュースの「Get on Down」、「Clear My Throat ; Ya Mammy」あたりはNative Tonguesフォロワー的な楽しみ方ができるはず。
また、ラガ/レゲエ的な魅力を楽しむのであれば、「Pon De Attack」、「Put It Down」、「Original ; Rudeboy's Arrivin'」がおススメ。
さらに「Ruff N' Rugged」や「Just Can't Stand It」のジャズ×ラガの組み合わせも面白いです。
Native Tongues好き、レゲエ/ラガ調Hip-Hopがお好きな方はぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Intro」
ジャングルの中で動物と赤ん坊が鳴き出すイントロ。
https://www.youtube.com/watch?v=MnJi_o5zUWY
「Pon De Attack」
Joe "Prins" Matias/Mr. Manプロデュース。Detroit Emeralds「You're Getting a Little Too Smart」のブレイクを使ったラガ・チューン。Public Enemy「Night of the Living Baseheads」をサンプリング。Tenor Saw「Ring the Alarm」、Ninja Man「Murder Dem」といったレゲエ/ダンスホール・ネタも使われています。Native Tongues×ラガといった雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=wMV4h_ktyHc
「Put It Down」
Jermaine Dupriプロデュース。Al Green「I'm Glad You're Mine」、Boogie Down Productions「The Bridge Is Over」をサンプリング。Carl Perkins「Blue Suede Shoes」のフレーズ引用もあります。マイルドなBusta Rhymesって感じですね。
https://www.youtube.com/watch?v=-JKkC1JBmhg
「Original ; Rudeboy's Arrivin'」
Mark Batson/Babe-B-Face Kaos/Y-Teeプロデュース。前述の「Ring the Alarm」のリディムを用いたレゲエ×Hip-Hopな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=z7-pFVxLA3o
「Ruff N' Rugged」
Nikkie Nikoleプロデュース。Gene Russell「Get Down」、Fat Boys「Human Beat Box」をサンプリング。ジャズ・フィーリングのトラックとラガ調ラップの組み合わせが面白い1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=DRp2sWstXws
「Just Can't Stand It」
Salaam Remiプロデュース。Alice Coltrane「Paramahansa Lake」をサンプリング。このトラックもジャズ×ラガのクロスオーヴァー感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Xtl9FtxhXpI
「Da Ignorant No It All」
スキット。
https://www.youtube.com/watch?v=poQHdehhi4c
「Hit 'Em Up」
Nikkie Nikoleプロデュース。Melvin Bliss「Synthetic Substitution」をサンプリング。Native Tongues好きは気に入るであろうパーティー・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=nvBjCPPvcx4
「We Run Things (It's Like Dat)」
Ali Shaheed Muhammadプロデュース。本作のハイライトとなるHip-Hopクラシック。シングルにもなりました。やはりコレはA Tribe Called Questフォロワー的なトラックです。Run-D.M.C.「Here We Go」、Flourgon「We Run Things」をサンプリング。Jerry Butler「Memories Don't Leave Like People Do」ネタも挿入されています。
https://www.youtube.com/watch?v=nzkzl-Kxh_M
Das EFX feat. KRS-One「Represent the Real」等数多くのHip-Hopトラックのサンプリング・ソースにもなっています。
「Get on Down」
Jermaine Dupriプロデュース。ラガ調も入っていますが、De La Soulフォロワー的な仕上がりのパーティー・チューン。Billy Squier「The Big Beat」、Kool & the Gang「Jungle Boogie」、Stetsasonic「Go Stetsa I」、The Wailers「Get Up, Stand Up」、Herbie Hancock「Watermelon Man」ネタが使われています。
https://www.youtube.com/watch?v=7_FRVzkrnrg
「Remember We ; Bleu Buttaflyze」
Joe "Prins" Matiasプロデュース。シングルにもなりました。定番ブレイクBlack Heat「Zimba Ku」、Hampton Hawes「C & H Sugar」をサンプリング。少しダークな雰囲気が魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=6sJo6XjoXKM
「Clear My Throat ; Ya Mammy」
Joe "Prins" Matias/Mr. Manプロデュース。Native Tonguesの流れを汲むグループらしいトラック。Ruby Andrews「You Made a Believer (Out of Me)」、Mongo Santamaria「Son of a Preacher Man」、Big Daddy Kane「Raw」、James Brown「Blues and Pants」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=mH7DjA9T6Rg
「Swing It (Jazziness)」
Joe "Prins" Matiasプロデュース。シングルにもなったパーティー・チューン。若々しく弾けた感じがいいですね。The Shades of Brown「The Soil I Tilled for You」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=x97IuKfCkIk
2ndアルバム『Gravity』(1996年)もセットでチェックを!
『Gravity』(1996年)