2021年03月21日

Doug Beavers『Sol』

N.Y.ラテンを代表するトロンボーン奏者の最新作☆Doug Beavers『Sol』

発表年:2021年
ez的ジャンル:N.Y.ラテン/ジャズ
気分は... :太陽の下で・・・

新作からN.Y.ラテンを代表するトロンボーン奏者Doug Beaversの最新作『Sol』です。

Doug Beaversは1976年生まれ。N.Y.を拠点とするトロンボーン奏者。

Eddie Palmieriの楽団での活動で評価を上げ、自身の名義でのアルバムもリリースするようになります。『Art Of The Arrangement』(2017年)は、グラミーのBest Tropical Latin Albumにもノミネートされました。自身もトロンボーン奏者として参加し、共同プロデュースもしたSpanish Harlem Orchestra『Anniversary』(2018年)は見事グラミーのBest Tropical Latin Albumを受賞しました。

そんなDoug Beaversの最新作『Sol』。タイトルは"太陽" を意味するものであり、COVID-19による閉塞感が大きい今の世界に向けて、N.Y.の名うてのラテン/ジャズ・ミュージシャンが集結し、人々に元気と笑顔を届けてくれる1枚となっています。

プロデュース、アレンジ、楽曲はすべてDoug Beavers

レコーディングにはDoug Beavers(tb)以下、Yeissonn Villamar(p、el-p、key)、Mike Ciro(g)、
Jerry Madera(b)、Ruben Rodriguez(b)、Robby Ameen(ds)、Luisito Quintero(timbales、bongos、guiro、triangle、shaker)、
George Delgado(congas、itotele、shekere)、Camilo Molina(okonkolo、iya)、Johnny “Dandy” Rodriguez(guiro)、Max Seigel(bass tb、tuba)、Jonathan Powell(tp、flh)、Joe Locke(vibe)、Eric C. Davis(french horns)、Ivan Renta(ss)、Oliver Santana(as)、Marco Bermudez(coros)等のミュージシャンが参加しています。

また、Jeremy BoschCarlos CascanteAda Dyerといったヴォーカリストがフィーチャリングされています。

個人的にはLouie Vega関連作品でお馴染みのパーカッション・マッドネスLuisito Quinteroの参加が目を引きます。

英詞で歌われるアーバンでモダンで開放的なN.Y.サルサ「Sol」Willie ColonRuben Bladesを2021年仕様にアップデートしたような「Mia」「Quedate」、パーカッシヴなアーバン・ラテン・ジャズ「Sunshine」、アーバン・メロウな「Clarity.」、ドライヴ感のあるファンキー・ラテン・グルーヴ「Ride」あたりが僕のおススメです。

現在進行形のN.Y.ラテンをモダンに聴かせてくれるサイコーの1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Sol」
Spanish Harlem Orchestraでもヴォーカルを務めるJeremy Boschをフィーチャー。英詞で歌われるアーバンでモダンで開放的なN.Y.サルサがオープニング。このスマートさが本作の魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=BG2tISxoxTg

「Mia」
Carlos Cascanteをフィーチャー。70年代N.Y.サルサ、特にRuben BladesをフィーチャーしたWillie Colon作品を2021年仕様にアップデートしたような雰囲気がサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=rtcwldkiSEI

「Jillalude」
アーバン・メロウな短いインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=so3TaA_Jx30

「Clarity.」
アーバン・メロウなコンテンポラリー感覚が心地好いラテン・ジャズ。ブラジリアン・メロウやAORとセットで聴いてもフィットしそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=RdnyUvrTaZA

「△」
短いインストですが、Luisito Quinteroが活躍するパーカッシヴな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=iSVx5ado990

「Sonic」
Jeremy Bosch & Joe Lockeをフィーチャー。60年代N.Y.ラテンをアーバン・メロウにした雰囲気がいいですね。メロウ・ヴァイヴの音色がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=y8PqMrbsGPk

「Sunshine」
Joe Lockeをフィーチャー。クラブミュージック好きの人も気に入りそうなパーカッシヴなアーバン・ラテン・ジャズ。
https://www.youtube.com/watch?v=brvlsvALc7E

「Pasos」
クールな疾走感の中にもラテンの情熱を感じるインスト・ラテン・ジャズ。
https://www.youtube.com/watch?v=wBrnqePGNhw

「-11」
美しいピアノを中心とした短いインスト。

「Eterno」
Carlos Cascanteをフィーチャー。ロマンティックなボレロ。ボレロをモダンに聴かせてくれるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=L1HGScgfnok

「Quedate」
Jeremy Boschをフィーチャー。この哀愁サルサを聴いたら、真っ先に80年代のRuben Blades作品を思い出しました。勿論、Ruben Blades大好きの僕は大歓迎です。
https://www.youtube.com/watch?v=8HvhZDLrYOA

「Ride」
Ada Dyerをフィーチャー。ラストはドライヴ感のあるファンキー・ラテン・グルーヴで盛り上げて締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=wTQxhLbFFEs

Doug Beavers関連の他作品もチェックを!

Doug Beavers Rovira Jazz Orchestra『Jazz, Baby! 』(2007年)


Doug Beavers 9『Two Shades Of Nude』(2009年)


Spanish Harlem Orchestra『Spanish Harlem Orchestra』(2014年)


『Titanes Del Trombon』(2015年)


Spanish Harlem Orchestra『Anniversary』(2018年)
posted by ez at 01:37| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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