2021年04月19日

Antonio Carlos Jobim『Stone Flower』

CTI三部作のラスト☆Antonio Carlos Jobim『Stone Flower』

発表年:1970年
ez的ジャンル:ボサノヴァの父
気分は... :久々のJobimアルバム!

ボサノヴァの父Antonio Carlos Jobim『Stone Flower』(1970年)です。

ブラジルを代表する音楽家でありボサノヴァの父Antonio Carlos Jobim(1927-1994年)の紹介は、『Wave』(1967年)に続き2回目となります。

これまで何百曲とJobim作品を紹介してきたのに、Jobim本人の作品の紹介としては、2005年に『Wave』(1967年)を紹介して以来16年ぶりとなります。そのに『Wave』のエントリーも具体的な曲紹介なしという手抜きエントリーでしたが(笑)。ブログ開設当初は全曲紹介パターンにはなっていなかったので・・・

本作は『Wave』(1967年)、『Tide』(1970年)に続くCTI三部作のラスト・アルバムとなります。

Creed Taylorプロデュース。
Eumir Deodatoがアレンジを手掛けています。

レコーディングにはAntonio Carlos Jobim(p、el-p、g、vo)以下、Harry Lookofsky(violin)、Joe Farrell(ss)、Urbie Green(tb)、Hubert Laws(fl)、Ron Carter(b)、Joao Palma(ds)、Airto Moreira(per)、Everaldo Ferreira(per)、Eumir Deodato(g)といったミュージシャンが参加しています。

Ary Barroso作の「Brazil」以外はJobimのオリジナルです。

Jobimの名曲をCTI流ボッサ・ジャズで楽しませてくれます。

個人的にはJobim自身がヘタウマ・ヴォーカルを聴かせてくれる「Brazil」「Sabia」が好きです。

それ以外にも、落ち着いたボッサ・ジャズ「Tereza My Love」、ギターとピアノのコントラストが印象的な「Children's Games (chovendo na Roseria) 」、軽くラテン調な「Choro」Deodatoのアレンジが冴える「Stone Flower」、クラシカルな「Amparo」、エレピを駆使した「Andorinha」、クロスオーヴァー・ジャズな「God and the Devil in the Land of the Sun」など聴きどころ満載です。

CTI時代の集大成的な1枚を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Tereza My Love」
落ち着いたボッサ・ジャズがオープニング。控えめながらも品のあるJobimのピアノにグッときます。トロンボーンの響きもいい感じです。当ブログではCal Tjader & Charlie Byrdのカヴァーも紹介済みです。
https://www.youtube.com/watch?v=yaRTCObEO-8

「Children's Games (chovendo na Roseria) 」
映画『The Adventurers』(1970年)のために書かれた楽曲。ギターとピアノの響きのコントラストがいい感じ。Deodatoによる美しいアレンジもグッド!当ブログではChristiane Legrandのカヴァーも紹介済みです。
https://www.youtube.com/watch?v=SlrIHG2Les0

「Choro」
美しいピアノ・ボッサですが、軽くラテン調なのがいいですね。後半はHubert Lawsのフルートが盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=vmIdArq97WY

「Brazil」
Ary Barroso作。名曲「ブラジルの水彩画(Aquarela Do Brasil)」をカヴァー。お馴染みの名曲をエレピを駆使し、Jobim自身のヴォーカルで聴かせてくれます。決して上手くないヴォーカルが逆に味になっています。
https://www.youtube.com/watch?v=SzLty_nXSh8

本曲に関して、当ブログではElis ReginaSonzeiraGal CostaGeoff & Maria Muldaur映画『未来世紀ブラジル』サントラGrant Greenのカヴァーも紹介済みです。

「Stone Flower」
タイトル曲はHarry Lookofskyのヴァイオリンをフィーチャーし、Deodatoの素晴らしいアレンジが冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=Yqy3ze3uFrQ

「Amparo」
「Olha Maria」のタイトルでも知られる曲。ここではJobimの美しいピアノとストリングスを中心としたクラシカルで叙情的な仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=VJbhIyp6Ekc

当ブログではChico BuarqueTamba TrioSebastiao Tapajos/Maria Nazareth/Arnaldo Henriquesのカヴァーも紹介済みです。

「Andorinha」
エレピを駆使したボッサ・ジャズをしっとりと聴かせてくれます。当ブログではAgustin Pereyra LucenaOsmar Militoのカヴァーも紹介済みです。
https://www.youtube.com/watch?v=P-Iig1a72-g

「God and the Devil in the Land of the Sun」
クロスオーヴァーなブラジリアン・ジャズ。演奏全体にミステリアスな雰囲気が漂います。特にJoe Farrellのサックスが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=ZE3u_DBh5oY

「Sabia」
Chico Buarque/Antonio Carlos Jobim作。再びJobimが歌う哀愁ボッサ。このヴォーカルの味わいが何ともいいですよね。当ブログではTatiana Parraのカヴァーも紹介済みです。
https://www.youtube.com/watch?v=-4dy0MEksHc

「Brazil (alternate take) 」
CDボーナス・トラック。「Brazil」の別テイクです。
https://www.youtube.com/watch?v=0qhDvlH14Yk

Antonio Carlos Jobimの他作品もチェックを!

『The Composer of Desafinado, Plays』(1963年)


Dorival Caymmi & Tom Jobim『Caymmi visita Tom』(1964年)


『The Wonderful World of Antonio Carlos Jobim』(1965年)


Francis Albert Sinatra & Antonio Carlos Jobim『Francis Albert Sinatra & Antonio Carlos Jobim』(1967年)


『A Certain Mr. Jobim』(1967年)


『Wave』(1967年)


『Tide』(1970年)


Elis Regina & Antonio Carlos Jobim『Elis & Tom』(1974年)


『Urubu』(1976年)


Miucha & Antonio Carlos Jobim『Miucha & Antonio Carlos Jobim』(1977年)


『Terra Brasilis』(1980年)


Edu Lobo & Tom Jobim『Edu & Tom, Tom & Edu』(1981 年)
posted by ez at 01:48| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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