2021年07月09日

Leon Russell『Carney』

キャリア最大のヒット・アルバム☆Leon Russell『Carney』
Carney
発表年:1972年
ez的ジャンル:スワンプ・ロック/ルーツ・ロック
気分は... :仮面舞踏会へようこそ・・・

今回はスワンプ大将Leon Russellの3rdアルバム『Carney』(1972年)です。

Leon Russell(1942-2016年)について、これまで当ブログで紹介したのは以下の5枚。

 The Asylum Choir『Look Inside The Asylum Choir』(1968年)
 『Leon Russell』(1970年)
 『Leon Russell And The Shelter People』(1971年)
 『Will O' The Wisp』(1975年)
 Leon & Mary Russell『Wedding Album』(1976年)
 Leon & Mary Russell『Make Love to the Music』(1977年)

本作『Carney』(1972年)は、『Leon Russell』(1970年)、『Leon Russell And The Shelter People』(1971年)に続く3rdアルバム。勿論、Shelter Recordsからのリリース。

白塗りのLeon本人が写るジャケでドン引きしないでください(笑)

本作はUSアルバム・チャート第2位となったキャリア最大のヒット・アルバムであり、初のヒット・シングル「Tight Rope」、後にGeorge Bensonがヒットさせた名曲「This Masquerade」が収録されています。

プロデュースはLeon RussellDenny Cordell
楽曲はすべてLeon Russellのオリジナル(共作含む)。

レコーディング・メンバーはLeon Russell(vo、g、b、p)以下、Don Preston(g、vo)、Joey Cooper(g)、Carl Radle (b)、Chuck Blackwell(ds)、Jim Keltner(ds)、John Gallie(org)。

「Tight Rope」「This Masquerade」の2曲が圧倒的に目立ちますが、独特の雰囲気の「Out in the Woods」、胸に沁みるバラード「Me and Baby Jane」、ソングライティングの才を感じさせる「Manhattan Island Serenade」、シングルにもなったアーシーなロック「Roller Derby」、ハスキー・ヴォーカルが映えるバラード「My Cricket」あたりもおススメです。

派手さはありませんが、こういうアルバムがヒットしたのが当時のUS音楽シーンらしいかもしれませんね。

全曲紹介しときやす。

「Tight Rope」
USシングル・チャート第11位となった初のヒット・シングル。スワンプ大将らしい曲調に、サーカスのメタファーを用いた歌詞と同じく、サーカス感覚のアクセントを織り交ぜたキャッチーな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=IWZBfyR1h6w

Claude Denjeanがカヴァーしています。
Claude Denjean「Tight Rope」
 https://www.youtube.com/watch?v=HKNfOs7IcWY

「Out in the Woods」
ルーツ・ロックにアフリカン・ジャングル・モードのアクセントを織り交ぜた独特の雰囲気の1曲。終盤にはズールー語のコーラスもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=RW62LP9a5Yc

Hilltop Hoods「The Hard Road」のサンプリング・ソースとなっています。
Hilltop Hoods「The Hard Road」
 https://www.youtube.com/watch?v=LFCWHshsw_M

「Me and Baby Jane」
本作のバラードといえば、「This Masquerade」が目立ちますが、こちらのバラードもかなりいいですよ。胸に沁みてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=P1uEiS4Ua2w

「Manhattan Island Serenade」
彼のソングライティングの才を感じさせる1曲は雨の効果音をバックに歌われます。
https://www.youtube.com/watch?v=ytZkLzi-0W8

「Cajun Love Song」
タイトルの通り、ケイジャン調のカントリー・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=P8xjZwM9ZrA

「Roller Derby」
シングルにもなったスワンプ大将らしいアーシーなロック・チューン。Leon Russell好きならば間違いない1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Zn1gbrVti6Y

「Carney」
タイトル曲は1分にも満たないつなぎの小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=V5ZxkAdkY_4

「Acid Annapolis」
この曲のみDon Prestonとの共作。ヴォーカル・ワークを中心としたアヴァンギャルドな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=1JKbOr0i_us

「If the Shoe Fits」
カントリー調の仕上がり。イモ臭いカントリーが苦手な僕ですが、Leonが歌うと味わいが出てきてイモ臭さが消えるので不思議です。
https://www.youtube.com/watch?v=gznJJxmie9M

「My Cricket」
ピアノをバックにしみじみと歌われるバラード。Leonのハスキー・ヴォーカルが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=aF8hfHe3Duw

Glen Campbell、Jerry Lee Lewisがカヴァーしています。
Glen Campbell「My Cricket」
 https://www.youtube.com/watch?v=FxRPyYzZbKM
Jerry Lee Lewis「My Cricket」
 https://www.youtube.com/watch?v=HcoEM-EqivM

「This Masquerade」
アルバム『Breezin'』(1976年)に収録されたGeorge BensonヴァージョンがUSシングル・チャート第10位のヒットとなり、グラミーのRecord of the Yearを受賞した名曲のオリジナル。この時点で他のLeon作品とは少し異なるアーバンな魅力を醸し出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=oy_-_JgXA1A

George Benson以外に当ブログで紹介した
Sergio Mendes & Brasil '77Cybill ShepherdIrene Sjogren Quintetヴァージョンをはじめ、Carpenters、Carmen McRae、Sharon Forrester、Herb Alpert and The Tijuana BrassMorgana King、Hambone、John Holt、Johnnie Taylor等20曲以上のカヴァー・ヴァージョンがあります。
George Benson「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=sgl1hQmjITY
Sergio Mendes & Brasil '77「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=FVerk3RnK9o
Cybill Shepherd「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=692pi8L1KJY
Carpenters「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=5GChYjK8rIk
Carmen McRae「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=Y90mClIXl28
Herb Alpert and The Tijuana Brass「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=p9HG6nO4rwo
Morgana King「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=WU1oHmrp5yo
Hambone「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=n0kAcGf9o5Q
John Holt「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=MyTQMdSLnEw
Johnnie Taylor「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=0IFlTWXX8lo

「Magic Mirror」
ラストは「Tight Rope」のジェントル・ヴァージョンといった雰囲気の曲で、余韻を残して締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=UeB6o7Ej2Es

Leon Russellの他作品もチェックを!

The Asylum Choir『Look Inside The Asylum Choir』(1968年)
Look Inside the Asylum Choir

『Leon Russell』(1970年)
レオン・ラッセル

The Asylum Choir『Asylum Choir II』(1971年)
Asylum Choir II

『Leon Russell And The Shelter People』(1971年)
レオン・ラッセル&ザ・シェルター・ピープル

『Leon Live』(1973年)
Leon Live

『Hank Wilson's Back』(1973年)
Hank Wilsons Back

『Stop All That Jazz』(1974年)
Stop All That Jazz

『Will O' The Wisp』(1975年)
Will O' the Wisp

Leon & Mary Russell『Wedding Album』(1976年)
ウェデイング・アルバム(SHM-CD生産限定紙ジャケット仕様)

Leon & Mary Russell『Make Love to the Music』(1977年)
奏でる愛の調べ(SHM-CD生産限定紙ジャケット仕様)

『Americana』(1978年)
アメリカーナ(SHM-CD生産限定紙ジャケット仕様)

Willie Nelson And Leon Russell『One for the Road』(1979年)
One for the Road
posted by ez at 01:51| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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