発表年:1974年
ez的ジャンル:ブラジル産ムーグ・サンバ
気分は... :これはユニーク!
今回はJoao Theodoro MeirellesによるプロジェクトMeireles E Sua Orquestraの『Brasilian Explosion』(1974年)です。
Joao Theodoro Meirelles(1940-2008年)は、リオ・デジャネイロ生まれのサックス奏者/コンポーザー/アレンジャー。
60年代にMeirelles E Os Copa 5名義で作品をリリースし、60年代後半から70年代初めにかけてMeireles E Sua Orquestra名義で『Brazilian Beat』シリーズを手掛けました。
本作『Brasilian Explosion』(1974年)は、ムーグとサンバを融合させたユニークなサウンドいよるブラジル名曲を中心としたカヴァー集。
「ツァラトゥストラはかく語りき」のカヴァー「Also Sprach Zarathustra (2001 Uma Odisseia No Espaco)」、ユニークなムーグ・サンバ「Kriola」、ファンキー・ムーグ・サンバ「Na Baixa Do Sapateiro (Bahia)」、ムーグとメロウ・エレピを駆使したメロウ・サンバ「Cosa Nostra」あたりが本作らしくておススメです。
他にはないユニークなムーグ・サンバを楽しみましょう!
全曲紹介しときやす。
「Also Sprach Zarathustra (2001 Uma Odisseia No Espaco)」
Richard Strauss作。映画『2001年宇宙の旅』のオープニングでお馴染み「ツァラトゥストラはかく語りき」をカヴァー。スペイシーなシンセ・サウンドとサンバ・ビートが融合する本作ならではのムーグ・サンバ・ワールドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=EKHpjy5uuvQ
「Aquarela Do Brasil (Brasil)」
Ary Barroso作。名曲「ブラジルの水彩画(Aquarela Do Brasil)」をカヴァー。サックスとメロウ・エレピが心地好い軽快な「ブラジルの水彩画」を聴かせてくれます。
本曲に関して、当ブログではElis Regina、Sonzeira、Gal Costa、Geoff & Maria Muldaur、映画『未来世紀ブラジル』サントラ、Grant Green、Antonio Carlos Jobimのカヴァーも紹介済みです。
「Tristeza Pe No Chao」
Armando Fernandes "Mamao"作。ヴォーカル入りの哀愁サンバを賑やかなホーン・サウンドと共に聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=L6THRriOmDY
「Kriola」
Helio Matheus作。本作らしいムーグ・サンバ。少しユーモラスなムーグの音色が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=KKONwzlq_FM
「Regra Tres」
Toquinho/Vinicius De Moraes作。オリジナルは当ブログで紹介したToquinho & Vinicius『Sao Demais Os Perigos Desta Vida... 』(1972年)収録。当ブログではOsmar Militoのカヴァーも紹介済みです。ここでは涼しげな哀愁メロウ・サンバで楽しませてくれます。
「Na Baixa Do Sapateiro (Bahia)」
Ary Barroso作。ディズニー映画『三人の騎士(The Three Caballeros )』でも使われた名曲。当ブログではLennie Dale & Sambalanco Trio、Steen Rasmussen Feat. Josefine Cronholm、Banda Black Rio、Gal Costaのカヴァーを紹介済みです。ここではファンキーなムーグ・サンバで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=LZB1BzDFzB8
「Nuvens Douradas」
Antonio Carlos Jobim作。エレピが映えるメロウ・ボッサに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=KjOuqLhZQdI
「Cosa Nostra」
Jorge Ben作。ムーグとメロウ・エレピを駆使したメロウ・サンバに仕上がっています。。
https://www.youtube.com/watch?v=U-QqKPALz7U
「Nao Tenho Lagrimas」
Max Bulhoes/ Milton de Oliveira作。当ブログではLuiz Eca/Bebeto/Helcio Militoのカヴァーも紹介済みです。カーニバル・モードの陽気なヴォーカル入りサンバで盛り上げてくれます。
「Carinhoso」
Joao De Barro/Pixinguinha作。当ブログではTania Maria、Elis Regina、Made In Brazilヴァージョンも紹介済みです。ラストは少し寂しげなメロウ・ボッサで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=f0_XD2WaQHI
ご興味がある方は、Meireles E Sua Orquestraのコンピ・アルバム『Raízes Do Samba』(2000年)あたりもチェックいてみては?
『Raízes Do Samba』(2000年)