2021年09月26日

Jordan Rakei『What We Call Life』

内省的な4thアルバム☆Jordan Rakei『What We Call Life』

発表年:2021年
ez的ジャンル:次世代ネオソウル系男性シンガー・ソングライター
気分は... :これが人生というもの?

新作アルバムから注目の男性シンガー・ソングライターJordan Rakeiの最新作『What We Call Life』です。

オーストラリア、ブリスベン出身、現在はロンドンを拠点とする男性シンガー・ソングライターJordan Rakeiについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『Cloak』(2016年)
 『Wallflower』(2017年)
 『Origin』(2019年)

4thアルバムとなる本作『What We Call Life』も前2作に続き、Ninja Tuneからのリリースです。

前作『Origin』では、シンギュラリティ等を懸念し、行き過ぎたテクノロジーへ警鐘を鳴らす社会メッセージ色の強い楽曲が多く収録されていまた。それに対して、本作『What We Call Life』はコロナ禍の影響が色濃く反映された内省的な作品に仕上がっています。

また、マルチ・インストゥルメンタリストである彼が、本作ではアルバム全編に渡り、バンドとの共同作業によるレコーディングを行っています。

バンドの中核メンバーは、Jim Macrae(ds)、Imraan Paleker(g)、Jonathan Harvey(b)、Chris Hyson(key)、Ernesto Marichales(per)という5名。

プロデュースはJordan Rakei自身。
楽曲はすべてJordan Rakeiとバンド・メンバーによるオリジナルです。

内省的な作品なので、派手なトラックはありませんが、アンビエントな次世代ネオソウルは胸の奥に何か響くものがあります。

秋の夜長に聴くと、胸に染み入る1枚となるのでは?

全曲紹介しときやす。

「Family」
家族への思いを歌ったオープニング。コロナ禍で母国オーストラリアに帰郷できない辛さから生まれた楽曲。ファルセットを駆使した哀愁ネオソウルです。哀愁モードながらもビートは力強いのが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=azmC2txuE5g

「Send My Love」
アンビエント感覚のエレクトリック・サウンドが心地好いポップ・チューン。ヴァイヴの音色がいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=CjFu5pMy-S8

「Illusion」
The Police「Every Little Thing She Does Is Magic」からインスパイアされた楽曲なのだとか。ヴォーカルもStingを意識しているらしいです。「Every Little Thing She Does Is Magic」っぽくはありませんが、中期以降のThe Policeのエッセンスがホンノリ感じられます。
https://www.youtube.com/watch?v=DW7A8R3uoUE

「Unguarded」
美しくも切ない内省的バラードですが、悲しき過去と向き合い、さらけ出しているのが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=NHUoS_L4caY

「Clouds」
ジョージ・フロイドの死後に世界中で巻き起こったBLM運動に触発された楽曲。Rakei自身が(ポリネシア系と白人の)混血であり、2つの肌の色の狭間で葛藤してきた彼の思いが哀愁サウンドに乗って歌われます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZR8J7UYTDLw

「What We Call Life」
彼の内なる叫びを歌にしたタイトル曲。優しく包み込みながらも、懸命に自身を鼓舞している内省チューン。聴く者の胸に深く刻まれるバラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=NFSi1HyE7cc

「Runaway」
救いを求めている歌ですが、その穏やかな語り口とアンビエントなサウンドを聴いていると心が落ち着きます。
https://www.youtube.com/watch?v=o25-kDKYeP4

「Wings」
美しいエレクトリック・サウンドと共に大空に飛び立つ気分になる1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=pYfhhX9cSmk

「Brace」
SF映画のサントラのような壮大な近未来サウンドが印象的なトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=GA_S0WGBfT0

「The Flood」
本編ラストは7分半近くの長尺です。哀愁モードの前半からポジティヴな雰囲気の中盤以降へと、困難を乗り越えていく様が1曲の中で表現されているように感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=WujkBBK7pPU

「The Flood (Acoustic) 」
国内盤CDボーナス・トラック。前曲「The Flood」のアコースティック・ヴァージョン。

『Cloak』(2016年)
クローク

『Wallflower』(2017年)
Wallflower [帯解説 / 国内仕様輸入盤CD] (BRZN245)

『Origin』(2019年)
Origin [輸入盤CD] (ZENCD256)_742
posted by ez at 01:15| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]