発表年:2021年
ez的ジャンル:UKオルタナティヴR&B
気分は... :人生は美しい・・・
今回は新作アルバムからUKオルタナティヴR&Bの女性シンガー・ソングライターNaoの最新作『And Then Life Was Beautiful』です。
ロンドン出身の女性シンガー/ソングライターNAO(本名:Neo Jessica Joshua)の紹介は、1stアルバム『For All We Know』(2016年)、2ndアルバム『Saturn』(2018年)に続き、3回目となります。
3年ぶりの新作となる、3rdアルバム『And Then Life Was Beautiful』。
プライベートでの第一子の出産という人生の大きな転機を経て制作されたアルバムです。コロナ禍の影響もあり、Nao本人はこの新作を「人生は完璧じゃないわ― 山あり谷ありだけど、美しいものにもなる」と語っているようです。
その意味で、派手さはないものの、ポジティヴな雰囲気に満ちたアルバムに仕上がっています。
楽曲はすべてNaoらによるオリジナル。
Nao作品ではお馴染みのLoxe、GRADES、Stintをはじめ、George Moore、Dernst "D'Mile" Emile II、Sarz、Jonah Stevens、Scribz Riley、Ari Pensmith、Maths x Joがプロデュースしています。
また、Lianne La Havas、Serpentwithfeet、Adekunle Gold、Lucky Dayeといったアーティストがフィーチャリングされています。
シングルになったのは「Woman」、「Messy Love」、「Antidote」、「And Then Life Was Beautiful」の4曲。
個人的には、注目のUK男性R&BシンガーSerpentwithfeetをフィーチャーした「Postcards」、キュートなネオソウル「Burn Out」、US R&BシンガーLucky Dayeをフィーチャーした「Good Luck」、リラックスしたバッキングの「Nothing's For Sure」あたりもおススメです。
美しく人生を生きるしなやかさを感じる1枚です。
全曲紹介しときやす。
「And Then Life Was Beautiful」
Loxeプロデュース。タイトル曲がオープニング。Naoの歌声から天から降臨してくるかのようなビューティフル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=LM4DUrO358A
「Messy Love」
Dernst "D'Mile" Emile IIプロデュース。シングルにもなった楽曲。Naoらしい独特の歌声が映える1曲。サウンドの輪郭がヴィヴィッドな感じもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=twK9Xqj39QY
「Glad That You're Gone」
Stintプロデュース。ポジティヴ思考の別れの歌。凛としたしなやかさがいいですね。
「Antidote」
ナイジェリア出身の男性シンガーAdekunle Goldをフィーチャー。Sarzプロデュース。シングル・リリースしていた楽曲。ダンサブルになり過ぎない、リズミックな軽やかさが魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=XL3EsYbGC0M
「Burn Out」
Jonah Stevens/Scribz Rileyプロデュース。僕好みの曲調のネオソウル。Naoのキュートな歌声が映えます。
「Wait」
GRADES/Loxeプロデュース。切々と歌われるピアノ・バラード。ストリングスも入ったオーセンティックな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=XKQ3WjOhmI8
「Good Luck」
US R&BシンガーLucky Dayeをフィーチャー。Loxeプロデュース。二人の声質の組み合わせがとてもいい感じです。終盤のロッキン・ギターのアクセントもグッド!
「Nothing's For Sure」
GRADESプロデュース。リラックスした生音のバッキングが印象的です。本作らしいしなやかさを感じる1曲です。
「Woman」
UKの女性シンガーLianne La Havasをフィーチャー。Loxeプロデュース。2020年にシングル・リリースしていた楽曲。この曲については、娘を抱っこ紐で抱えながらレコーディングをしたのだとか。しなやかさと強さを兼ね備えている感じがいいですね。
「Better Friend」
GRADESプロデュース。さり気ないですが、グッド・ヴァイヴに満ちた1曲。
「Postcards」
注目のUK男性R&BシンガーSerpentwithfeetをフィーチャー。George Mooreプロデュース。個人的には本作で一番のお気に入りのビューティフル・バラード。
「Little Giants」
Ari Pensmith/George Mooreプロデュース。Naoの願いが切々と伝わってくる祈りのようなバラード。
「Amazing Grace」
Maths x Joプロデュース。あの有名な曲のカヴァーかと思いきやオリジナルでした。希望に満ちたバラードで締め括ってくれます。
『For All We Know』(2016年)
『Saturn』(2018年)