2022年03月30日

Gilberto Gil『Um Banda Um』

自己のバンドUm Banda Umを率いた初レコーディング☆Gilberto Gil『Um Banda Um』

発表年:1982年
ez的ジャンル:男性MPB
気分は... :俺のバンドだ!

今回はMPBを代表する大物アーティストGilberto Gilが1975年にリリースした『Um Banda Um』(1982年)です。

Caetano Velosoと並ぶブラジル音楽界の牽引者Gilberto Gilについて、これまで当ブログで紹介した作品は以下の5枚。

 『Gilberto Gil(邦題:日曜日の公園で)』(1968年)
 『Gilberto Gil (1969)』(1969年)
 『Gilberto Gil(邦題:イン・ロンドン)』(1971年)
 『Refazenda』(1975年)
 『Realce』(1979年)

本作は彼が初めて自己のバンドUm Banda Umを結成し、レコーディングした第一弾アルバムとなります。

プロデュースはLiminha

Rubens Sabino(b)、Wilson Meirelles(ds)、Jorge Barreto (Jorjao)(key)、Ricardo Silveira(g)、
Celso Fonseca(g)、Givaldo Jose (Repolho)(per)等がバンドUm Banda Umのメンバーとして参加しています。

後の名ギタリストCelso Fonsecaにとっては、本作が実質的な初レコーディングだったらしいです。

「Pula, Caminha」「E Menina」以外はGilberto Gilのオリジナルです。

アルバム全体を通じて、モダンなメロウ・サウンドが印象的です。

AOR/シティ・ポップ調の「Deixar Voce」「Pula, Caminha」、リズミックで開放的な「Banda Um」
ブラジルの伝統リズムとメロウ・フィーリングを融合させた「Andar Com Fe」「Afoxe E」、レゲエ調の「Esoterico」「Drao」あたりが僕のオススメです。

自己のバンドを率いる充実感や喜びがそのままサウンドになったような1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Banda Um」
新たなバンド名と同時に、アフリカ伝来の宗教ガンドンブレから派生したブラジル南部で信仰される心霊主義的習合宗教ウムバンダ(Umbanda)の意味も含むタイトル曲。リズミックで開放的なサウンドが春の訪れのこの時期にフィットします。
https://www.youtube.com/watch?v=x7ukusQ3v0s

「Afoxe E」
ガンドンブレの儀式でのリズムを起源とするアフォシェーを讃えた歌。伝統的なリズムと都会的なメロウ・サウンドが違和感なく融合させているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=gbHNay68zZQ

「Metafora」
「隠喩」という邦題が示すように、詩人としてのGilの才を楽しめるSSWらしい仕上がり。終盤にはThe Beatles「Penny Lane」のメロディの口笛が聴こえてくるのが嬉しいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2lAxQILeg-g

「Deixar Voce」
ムーディーなサックスと共に始まるブラジリアンAOR調のラブ・ソング。アーバン・メロウなGilberto Gilを楽しみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=WOX7mqaEA2c

「Pula, Caminha」
Manezinho Araujo/Marino Pinto作。1950年代に書かれたカーニヴァルのマルシャのカヴァー。ここではシティ・ポップ調の爽快チューンで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=8l4jBBj-Kaw

「Andar Com Fe」
本作からのヒット曲。ブラジルの伝統リズムとメロウ・フィーリングを融合させ、リズミックながらもゆったりとした雰囲気を醸し出しているのが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=FCIeFrxgbfM

「Drao」
爽快メロウ・チューンですが、レゲエのようなムードも醸し出します。その意味ではレゲエのラヴァーズ・ロックとセットで聴いてもフィットするかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=LAsAYoZ0aKs

「Esoterico」
Bob Marley & The Wailers「Is This Love」を思わせるイントロが印象的なレゲエ調の仕上がり。「Is This Love」大好きの僕としては大歓迎です。
https://www.youtube.com/watch?v=9eayEjCdiys

「Menina Do Sonho」
このトラックもレゲエ調ですが、フラメンコ調のギターが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=QBrlwnjoY1c

「E Menina」
Joao Donato/Gutemberg Guarabira作品をカヴァー。メロウなシンセ音色や女性コーラス隊、Gilの歌声が一体になったピースフルな雰囲気が好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=kKonyJb3Mls

「Nossa」
ラスト的な感動的で味わい深く締め括ってくれます。シンセの音色のセンスがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2xLh1T_anFg

僕の保有CDには以下の収録曲の別ヴァージョン6曲が追加収録されています。
「Afoxe E (Primeira Versao)」
「Deixar Voce (Primeira Versao)」
「Esoterico (Primeira Versao)」
「Banda Um (Primeira Versao)」
「E Menina (Primeira Versao)」
「Esoterico (Regravacao Take1)」

他のGilberto Gil作品もチェックを!

『Louvacao』(1967年)
ロウヴァサォン

『Gilberto Gil(1968)』(1968年)
Gilberto Gil 1968

『Gilberto Gil (1969)』(1969年)
Gilberto Gil

『Gilberto Gil(1971)』(1971年)
Gilberto Gil

『Expresso 2222』(1972年)
Expresso 2222

Caetano Veloso e Gilberto Gil『Barra 69 - Caetano e Gil Ao Vivo na Bahia』(1972年)
Barra 69

『Gilberto Gil Ao Vivo』(1974年)
Ao Vivo

Gilberto Gil & Jorge Ben『Gil & Jorge - Ogum - Xango』(1975年)
Gil & Jorge

『Refazenda』(1975年)
ヘファゼンダ(BOM1801)

『Refavela』(1977年)
Refavela

Gilberto Gil & Rita Lee『Refestanca』(1977年)
Refestanca - Ao Vivo

『Gilberto Gil Ao Vivo Em Montreux』(1978年)
Ao Vivo Em Montreux

『Realce』(1979年)
Realce

『Nightingale』(1979年)
Nightingale

『Luar (A gente precisa ver o luar)』(1981年)


『Extra』(1983年)


『Raca humana』(1984年)


『Parabolicamara』(1992年)


Caetano Veloso & Gilberto Gil『Tropicalia 2』(1993年)


『Quanta』(1997年)


『O sol de Oslo』(1998年)


Gilberto Gil & Milton Nascimento『Gil & Milton』(2000年)


『Kaya N'Gan Daya』(2002年)


『Gil luminoso』(2006年)


『Gilbertos Samba』(2014年)


『Ok Ok Ok』(2018年)
posted by ez at 00:21| Comment(2) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ブラジリアンの音楽をアルバム一枚初めて聞きました。晴れた日にこういう音楽を聴くと、気分がとても良くなります。ご紹介、ありがとうございました。
Posted by ailis at 2022年03月30日 10:13
☆ailisさん

ありがとうございます。

ブラジリアン・アルバム丸一枚初体験、嬉しいです!
ブラジル音楽は動と静の両面において、「あっぱれ」と「あはれ」を愛でる日本人の感性と相性が良いと思います。

当ブログでは、かなりの数のブラジル作品を紹介しているので、興味があれば、過去記事で探してみてください。
Posted by ez at 2022年03月31日 03:22
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