発表年:2022年
ez的ジャンル:UKソウル・バンド
気分は... :希望と再生!
新作からUKのソウル・バンドMamas Gunの最新アルバム『Cure The Jones』です。
シンガーソング・ライター、デザイナー、マルチ奏者、リード・シンガーAndy Plattsを中心に、2007年ロンドンで結成されたソウル・バンドMamas Gunの紹介は、デビュー・アルバム『Routes To Riches』(2009年)に続き2回目となります。
最近のAndy Plattsは、Mamas Gun本隊よりもShawn Leeと組んだAOR的なサイド・プロジェクトYoung Gun Silver Foxでの活動の方が目立っていた感もありましたが、最新アルバム『Cure The Jones』でMamas Gunの健在ぶりを示してくれました。
本作におけるメンバーはAndy Platts以下、Cameron Dawson(b)、Dave Oliver(key)、Terry Lewis(g)、Chris Boot(ds)という5名。
プロデュース&ソングライティングはAndy Platts(共作1曲を含む)。
改めてAndy Plattsのソウル・ミュージックへのリスペクトを感じる1枚に仕上がっています。
Bill Withersライクなファンキー・メロウの「Friends To Lovers」や「Looking For Moses」、Marvin Gayeライクな「Good Love」、Silk Sonicにも通じる「Go Through It」、Curtis Mayfield、Bobby Caldwell、Lewis Taylorからインスパイアされたタイトル曲「Cure The Jones」、ポジティヴなファンキー・メロウ「Winner's Eyes」あたりが僕のオススメです。
さらに成熟したMamas Gunワールドを楽しみましょう。
全曲紹介しときやす。
「When You Stole The Sun From The Sky」
ブルーアイド・ソウル感覚のスウィート・バラード。ストリングスも雰囲気を盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=_Gwc1i4fDxg
「Looking For Moses」
故Bill Withersへのオマージュ。Bill Withersライクなソフトリー・ファンキー・メロウが心地好いです。
https://www.youtube.com/watch?v=HzEx0xTwStA
「Go Through It」
70年代ソウル・ヴォーカル・グループへのリスペクトを感じるバラード。Silk Sonic好きの人にもオススメです。
https://www.youtube.com/watch?v=A-1uUNLNMPs
「Good Love」
Marvin Gayeライクな曲調・サウンドのメロウ・グルーヴ。モダンなUKソウル・バンドといった趣で大好きなトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=1AH9GK-HxHw
「Reconsider」
祈りのソウル・バラード。コロナ禍で世界が一変し、さらには信じられない残虐な戦争に直面する今だからこそ再考しましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=wUkb8oUrckw
「Party For One」
Sly & The Family Stoneに触発されて作った曲のようですが、曲調自体は70年代スウィート・ソウルのマナーです。ただし、甘くなりすぎないように、隠し味のスパイスを効かせているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=x-8y8l1Unjc
「Friends To Lovers」
個人的にはアルバムで一番のお気に入り。Bill Withersをフォーキーではなく、ファンキー・ロック調にするとこんな雰囲気4になるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=0iOxBNM8UuE
「Cure The Jones」
「欲求を満たす」という意味のタイトル曲は、Curtis Mayfield、Bobby Caldwell、Lewis Taylorからインスパイアされたものなのだとか。当ブログでも紹介済みの3アーティストですが、確かによく聴くと3人のエッセンスを感じることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=TV_bHfBUb1w
「You're Too Hip (For Me Baby)」
70年代甘茶ソウルなバラード。レトロ感を逆手に取っているのがAndy Plattsらしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=7Z7-o_ZBFdc
「Winner's Eyes」
ソウル・バンドらしい雰囲気のファンキー・メロウ。ポジティヴなヴァイヴに溢れているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=o2bGbdUNWGo
「Daffodils」
本編ラストは、パンデミックで傷ついた心と、そこからの再建・希望をラッパズイセンに託したビューティフル・バラードで締め括ってくれます。ラッパズイセンはUKでは、春を告げる花としてポピュラーなものです。
https://www.youtube.com/watch?v=yFB6P-Z4oo8
「Tiger」
国内盤ボーナス・トラック。ブルーアイド・ソウル的なメロウ・ソウル。ビート感やハーモニカのシブい音色など僕好みの1曲に仕上がっています。
Mamas Gunの他作品やYoung Gun Silver Foxの作品もチェックを!
『Routes To Riches』(2009年)
『The Life And Soul』(2011年)
『Aversions』(2012年)
『Cheap Hotel』(2014年)
『Golden Days』(2018年)
Young Gun Silver Fox『West End Coast』(2015年)
Young Gun Silver Fox『AM Waves』(2018年)
Young Gun Silver Fox『Canyons』(2020年)
音もきれいなのですが、特にボーカルの声が心にスゥ〜と入ってきて心地いいです。全部好きなタイプですが、特に私はReconsiderが好きですね。
ありがとうございます。
気に入っていただけたならば幸いです。
70年代ソウルへのオマージュを全面に打ち出したSilk Sonicが今年のグラミーを受賞しましたが、このバンドもそんな流れの1つかもしれませんね。