2007年07月22日

Ellen McIlwaine『Up from the Skies:The Polydor Years』

こんなカッチョ良い女性フォーキー・グルーヴ聴いたことがない!☆Ellen McIlwaine『Up from the Skies: The Polydor Years』
Up From The Skies: The Polydor Years
発売年:1998年
ez的ジャンル:スライド系ファンキー・フォーキー・グルーヴ
気分は... :カッチョ良すぎ!

今回はフリーソウル・ファンにはお馴染みのカナダ人女性シンガーソングライター/ギタリストEllen McIlwaineを紹介します。

Ellen McIlwaineは1945年ナッシュビルの生まれ。牧師の養子となり、幼少より約15年間を神戸で過ごしたそうです。帰国後にアートスクールに入り、本格的な音楽活動を開始しました。1966年にNYへ向かった後、アトランタへ戻り自身のグループFear Itselfを結成し、レコード・デビューを果たします。その後ソロ活動へ転じまシタ。

今回セレクトした『Up from the Skies:The Polydor Years』は、1972年発表のアルバム『Honky Tonk Angel』と1973年発表『We The People』の2in1CDです。

Ellen McIlwaineの名が注目されるようになったのは、やはり90年代のフリーソウルのムーブメントですね。時代がやっとEllenに追いついたといったカンジですかね。僕もその流れで知りました。「Toe Hold」「Wings of a Horse」「Jimmy Jean」の3曲はフリーソウルのコンピでお馴染みですね。

こんなカッチョ良い女性フォーキー・グルーヴを聴いたことがありませんね。
これだけグルーヴ感のある演奏を聴かせる女性SSWがいたなんて驚きでしたね。
というか、本作を聴いてから“フォーキー・グルーヴ”という言葉を強く意識するようになりまシタ。

あと忘れていけないのはEllenのギター・プレイですね。本作収録の「Sliding」の演奏なんてスゴすぎですっ!

素晴らしい女性SSWの作品は数あれど、こんなにカッチョ良くて男勝りな作品は滅多にお目にかかれないのでは?

オススメ曲を紹介しときやす。

「Toe Hold」
フリーソウル・ファンお馴染みのファンキー・チューン。Wilson Pickettのバージョンで知られるIsaac Hayes/David Porter品を見事なフォーキー・グルーヴに仕上げていマス。ライブの臨場感もあっていいですね。この曲を初めて聴いた時のインパクトはかなり大きかったですね。

「Weird of Hermiston」
なんと元CreamのJack Bruceの作品。意外な組み合わせですね。渋めのJoni Mitchellってカンジでしょうか。

「Up From the Skies」
Jimi Hendrix作品(オリジナルはThe Jimi Hendrix Experience『Axis: Bold As Love』収録)。何でもEllenは有名になる前のJimi Hendrixと交流があったようですね。ブルージーな味わいがいいですな。

「It's Growing」
The Temptationsのヒットで知られるSmokey Robinson作品のカヴァー。ソウルフルな味わいを持ったファンキー・フォークに仕上がっていマス。ギター1本でここまで表現できるのは圧巻ですな。

ここまではCurtis Mayfield『Curtis/Live!』Donny Hathaway『Live』でもお馴染みのNYのライブハウスBitter Endでのライブ録音です。

「Can't Find My Way Home」
Blind Faithの演奏でお馴染みのSteve Winwood作品。このブルージーなカヴァーは実にハマっていますね。

「Wings of a Horse」
この曲もフリーソウルのコンピ収録曲ですね。歯切れのよいEllenのボーカルとラテンのりのピアノが実にキマっています!

「Wade in the Water」
パーカッシヴな展開が僕好みのフォーキー・グルーヴ。全体的に気だるい雰囲気もいいですね。ここまでが『Honky Tonk Angel』からのセレクト。

「Ain't No Two Ways to It (It's Love)」
ここからは『We The People』からのセレクト。この曲はかなりアーシーな演奏を楽しめマス。

「Sliding」
曲名の通り、Ellenのスライド・ギターを堪能するためのナンバー。かなりスリリングなギター・プレイを聴けますよ。Ellen McIlwaine恐るべし!

「Never Tell Your Mother She's Out of Tune」
「Toe Hold」タイプのファンキー・グルーヴ。基本的にこのタイプの曲は大歓迎ですね。この曲もなんとJack Bruceの作品。

「Jimmy Jean」
「Toe Hold」、「Never Tell Your Mother She's Out of Tune」と並ぶ僕のお気に入り。基本的にはパーカッシヴがパカポコ響くフォーキー・グルーヴです。ホント、惚れ惚れするくらいカッチョ良いですね。

「We the People」
最後はCarnegie Hallでのライブです。実に神秘的でスピリチュアルな雰囲気さえ感じるギター・プレイが圧巻ですね。

サッカー日本代表はヒヤヒヤもんの勝利でしたね。
あの有利な状況でPK戦まで持ち込まれるあたりが日本の今の実力でしょうね。
posted by ez at 00:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
やばいです。やば過ぎです!

前回のMorgana King『New Beginnings』に引き続き、僕のツボにはまりまくっております♪

しかし ezさん。どこから、こんな素晴らしいアーティストの情報を仕入れているのですか?

今後 ezさんのお薦め専用 Wish List でも作ろうかと(笑
Posted by ocean at 2007年07月23日 23:13
☆oceanさん

ありがとうございます。

ノリノリのフォーキー・グルーヴです。かなりオススメですね!

Morgana King、Ellen McIlwaine共に、
90年代のフリーソウルが盛り上がっていた時に知ったアーティストです。
なので、僕自身が特別な情報源を持っているわけではありません(笑)

きっとoceanさんのような正統派70年代ロック通の方が、
フリーソウルのようなDJ的視点での70年代ロック・セレクションを眺めると、
普段とは異なるロックの景色で面白く映るかもしれませんね。
Posted by ez at 2007年07月24日 00:51
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