発表年:2008年
ez的ジャンル:デトロイト系ネオソウル
気分は... :君子は和して同ぜず・・・
今回はデトロイト出身の男性R&BシンガーDweleの4thアルバム『Sketches Of A Man』(2008年)です。
故J Dillaがその才能を認めた男性R&Bシンガー/ソングライター/プロデューサー/マルチ・プレイヤーDwele(本名:Andwele Gardner)の紹介は、『Some Kinda...』(2005年)、『Subject』(2003年)に続き3回目になります。
4thアルバム『Sketches Of A Man』(2008年)は、流行に左右されない、いつもながらのネオソウル・ワールドを楽しめます。
J Dilla逝去後の初アルバムということで、そのあたりの影響もあるかもしれません。Slum Villageもフィーチャリングされています。
メイン・プロデュースはDwele自身。
それ以外にNottz、G-1/Joe Archie、Mr. Leeもプロデュースを手掛けています。
目立つのはSlum Villageをフィーチャーした「Brandi」、Bobby CaldwellのAOR名曲をカヴァー「Open Your Eyes」、シングルにもなった「I'm Cheatin'」、アルバムで最もキャッチーな「Body Rock」あたりですかね。
派手さはありませんが、安定した内容のネオソウル作品です。
全曲紹介しときやす。
「Sketches of a Man" (Intro)」
Dweleプロデュース。ジャジー・フィーリングのタイトル・トラックがオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=Lu8fayYdbO4
「Free as a Bird」
Dweleプロデュース。ネオソウルらしい節回しやグルーヴを楽しめるミディアム。ジェントルなさり気なさが魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=bSsZ14ntal8
「Feels So Good」
Dweleプロデュース。クール&ジャジー&ファンキーなネオソウル・グルーヴ。多重録音によるファルセット・コーラスとの掛け合いもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=DwtE6oSJbLQ
「Blow Your Mind」
Dweleプロデュース。短いながらも雰囲気のあるビューティフル・メロウ。
https://www.youtube.com/watch?v=ZiXwSbzdCIU
「A Few Reasons (Truth Pt. 2)」
Nottzプロデュース。『Subject』収録の「Truth」のパート2という位置づけのようです。ヴィンテージ・ソウル×ネオソウルな雰囲気が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=YXgeVL7DaQg
「Open Your Eyes」
Dweleプロデュース。Bobby CaldwellのAOR名曲をカヴァー。Common「The Light」のサンプリング・ソースとしてもお馴染みですね。オリジナルは当ブログでも紹介した『Cat In The Hat』(1980年)に収録されています。当ブログではJohn Legendのカヴァーも紹介済みです。お馴染みの名曲をネオソウル・モードでジェントルに聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=kBOlGTq66Tc
「Workin' on It」
Dweleプロデュース。ロッキン・モードの小トラック。J Dilla「Workinonit」、J Dilla feat. Madlib and Guilty Simpson「Baby」をサンプリング。
それ以外にもJ Dilla絡みのリリック・ネタが散りばめられています。
https://www.youtube.com/watch?v=5fhoJFnRekc
「Brandi」
Slum Villageをフィーチャー。Slum Village「Go Ladies」のサンプリングも用いています。J Dillaの残した財産を受け継いだネオソウルに仕上がっています。Dweleプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=yQgCGs4_YYw
「5 Dolla Mic」
Dwele/G-1プロデュース。多重ヴォーカルを生かした小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=G2zRzRvySjQ
「I'm Cheatin'」
G-1/Joe Archieプロデュース。シングルにもなりました。Jay Dee feat. Elzhi「Come Get It」をサンプリングしたメロウなネオソウルに仕上がっています。ジワジワと染み渡ってくる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=nXeXT6FGEls
「You Won't Be Lonely」
Dweleプロデュース。1分にも満たない繋ぎの小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=GZXZnMabWM4
「Love Ultra」
Dweleプロデュース。アコギの質感が印象的なラブソング。オーガニックな雰囲気ながらもグルーヴはあくまでネオソウルなのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=AZbjkxrJ7Ik
「Travelin' Girl」
Dweleプロデュース。♪ドゥウェレ日本へようこそ♪という女性による日本語と共に始まる1曲。トラック自体はネオソウルらしいグルーヴを楽しめる仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=kwqLT4HPIJE
「If You Want To」
Lloyd Dwayne & J. Taitをフィーチャー。ストリングス・サウンドを配したドリーミーな仕上がりです。Al Jarreau「Never Explain Love」をサンプリング。Dweleプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=jT5VmUcSMvo
「Shady」
Dweleプロデュース。Vince Guaraldi Trio「Christmas Time Is Here」をサンプリング。ジェントルなヴォーカルと素敵なコーラスワークが魅力の僕好みのメロウ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=auga2f87LT4
「70's」
Dweleプロデュース。軽くファルセット・コーラスを入れた小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=oLEDMiVA2T4
「Vain」
Dweleプロデュース。ジャジーなミディアム・バラード。オトナな哀愁感がいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=sa0FgMghFx0
「Spiritual」
Dweleプロデュース。デモテープ風のローファイ感のあるメロウ・チューン。即興で軽くやってみました的な雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=oCBG9O_bH7Q
「I'm Sorry (Wake the Musical Baby)」
Dweleプロデュース。美しいピアノ・バラード。終盤にはギターに合わせたスキャットで魅せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=rRM-RPswgKk
「Body Rock」
Mr. Leeプロデュース。Mint Condition「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」をサンプリング。ラストはアルバムで最もキャッチーなトラックで締め括ってくれます。それまでのセピア・トーンの音世界が、ここでいきなりヴィヴィッドになるような印象です。
https://www.youtube.com/watch?v=l6VQKCLBwQc
AZ feat. Twista「Body Rock」のサンプリング・ソースとなっています。
AZ feat. Twista「Body Rock」
https://www.youtube.com/watch?v=JjLDtU0yaQU
Dweleの他作品もチェックを!
『Subject』(2003年)
『Some Kinda...』(2005年)
『W.ants W.orld W.omen』(2010年)
『Greater Than One』(2012年)