2022年12月21日

Chris Montez『Time After Time』

A&Mからの第二弾。Nick DeCaroアレンジ☆Chris Montez『Time After Time』

録音年:1966年
ez的ジャンル:A&M系ソフト・ロック/メロウ・ボッサ
気分は... :中性的ファルセット・ヴォーカルの魔力

今回は60年代に人気を博した男性シンガーChris MontezがA&M Recordsからリリースしたアルバム『Time After Time』(1966年)です。

1943年L.A.生まれのチカーノChris Montezの紹介は、A&M Recordsからの第一弾アルバム『The More I See You/Call Me』(1966年)に続き2回目となります。

Herb Alpertに見出され、ソフト路線にイメージ・チェンジしたChris MontezのA&Mからの第二弾アルバムとなります。

メイン・プロデュースはTommy LiPuma。それ以外にHerb AlpertMarshal Leibもプロデュースを手掛けています。

アレンジはNick DeCaro

Chris Montezの中世的な草食系ソフトリー・ヴォーカルとNick DeCaroの素晴らしいアレンジの調和が本作の魅力です。

「Time After Time」「Sunny」「Keep Talkin'(Amazonas)」「The Girl From Ipanema」「Yesterday」といった有名曲のカヴァーが目立つかもしれません。

個人的には「I Wish You Love」「What A Difference A Day Made」「Just Friends」あたりもかなりお気に入りです。

A&M系ソフト・ロックがお好きな人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Time After Time」
Frank Sinatraのヒットで知られるスタンダードのカヴァー(Jule Styne/Sammy Cahn作)。シングル・カットもされました。Nick DeCaroのアレンジ・センスが光るソフトリーな草食系メロウ・ポップで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=NKvex58pDb8

本曲について、当ブログではJohnny LytleAnita O'DayJohn ValentiThe PeddlersSvante Thuressonのカヴァーも紹介済みです。

「I Wish You Love」
Albert Beach/Charles Trenet作。シャンソン・スタンダードの英語カヴァー。Montezの草食系ソフトリー・ヴォーカルの魅力を活かしたメロウ・ポップ。僕好みの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=cMScQxFvu3o

「Sunny」
Bobby Hebbの1966年の大ヒット曲をカヴァー(Bobby Hebb作)。R&Bテイストのアレンジと草食系ソフトリー・ヴォーカルの組み合わせが逆に面白いかも?
https://www.youtube.com/watch?v=bZzrGpnDtmE

本曲について、当ブログではDusty SpringfieldBirgit LystagerClementineAnn BurtonJose FelicianoPapikVoices In LatinHerbie Mann & Tamiko JonesBrother Jack McDuff & David Newmanのカヴァーも紹介済みです。

「Keep Talkin'」
Joao Donato/Sandy Crystal作。Joao Donatoの名曲「Amazonas」の英語カヴァー。Montezのソフトリー・ヴォーカルにはボッサ・アレンジがよく似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=sY_vPeptweM

「Amazonas」について、当ブログではJoao Donato自身のヴァージョンやAgustin Pereyra LucenaCal TjaderSteen Rasmussen Feat. Josefine CronholmAdam DunningWalter Wanderleyのカヴァーを紹介済みです。

「Our Day Will Come」
R&BグループRuby & the Romantics、1963年の全米チャートNo.1ヒットをカヴァー(Bob Hilliard/Mort Garson作)。ロマンティックなバラードを優しく歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=DOaLk8MdKUc

本曲について、当ブログではJimmy CastorWe FiveStefania Ravaのカヴァーも紹介済みです。

「The Girl From Ipanema」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作のボサノヴァ名曲「イパネマの娘」をカヴァー。Montezの中性的なヴォーカルとNick DeCaroの素敵なアレンジが噛み合ったロマンティックな「イパネマの娘」で魅せてくれます。この曲自体がMontezに実にフィットしていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=VJR1WAeDohk

本曲について、当ブログではAgustin Pereyra LucenaDiane Denoir/Eduardo MateoRoberto MenescalBossacucanova & Roberto MenescalSheila Landis/Rick MatlePapikTrio 3DFreddie McCoyLaurindo AlmeidaCharlie ByrdSirius BSergio MendesTamba TrioClare FischerVinicius + Bethania + Toquinhoのカヴァーも紹介済みです。

「Lil' Red Riding Hood」
ダラスのロック・グループSam The Sham & The Pharaohs、1966年の大ヒット曲をカヴァー(Ronald Blackwell作)。オリジナルはかなり癖がありますが、ここではMontezのヴォーカルがソフトに中和してくれている感じがします。
https://www.youtube.com/watch?v=ONRsKXOg9i4

「Going Out Of My Head」
R&BグループLittle Anthony and the Imperials、1964年の大ヒット曲をカヴァー(Bobby Weinstein/Teddy Randazzo作)。当ブログではGimmicksのカヴァーも紹介済みです。この曲もMontezの中性的なヴォーカルがうまくフィットしています。それを魅力的に聴かせるNick DeCaroもお見事。
https://www.youtube.com/watch?v=9wxpEq1Ifao

「What A Difference A Day Made」
Maria Grever/Stanley Adams作のスタンダードをカヴァー。この曲もアレンジの手腕が冴えるメロウ・ポップに仕上がっています。アルバムの中でもかなりお気に入りの1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=qeqqrrDMQZQ

「Elena」
Chris Montezのオリジナル。ボッサ・アレンジで聴かせてくれているせいか、ボサノヴァ名曲のカヴァーかと錯覚しそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=dKvkzD2J09g

「Yesterday」
The Beatlesの名曲カヴァー( Paul McCartney/John Lennon作)。バロック的なエッセンスを織り交ぜつつ、A&Mらしいソフトリーなポップ・バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=pGXgTJxk7g4

名曲「Yesterday」について、当ブログではP.P. ArnoldLes McCannGabor SzaboThe Sylversのカヴァーも紹介済みです。

「Just Friends」
John Klenner/Sam Lewis作のスタンダードをカヴァー。当ブログではChet Bakerのカヴァーも紹介済みです。ラストはソフトリーながらも小気味よいメロウ・ポップで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=x7API07zFKo

Chris Montezの他作品もチェックを!

『Let's Dance and Have Some Kinda' Fun!!!』(1963年)
Let's Dance

『The More I See You/Call Me』(1966年)
モア・アイ・シー・ユー~コール・ミー(紙ジャケット仕様)

『Foolin' Around』(1967年)
フーリン・アラウンド(紙ジャケット仕様)

『Watch What Happens』(1968年)
愛の聖書(紙ジャケット仕様)
posted by ez at 01:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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