発表年:2022年
ez的ジャンル:ブルーアイド・ソウル/AOR
気分は... :サクラ色のAOR・・・
新作からブルーアイド・ソウル/AOR色の強い男性シンガー・ソングライター作品、Joel Sarakula『Island Time』です。
Joel Sarakulaはオーストラリア、シドニー出身、現在はUKを拠点とする男性シンガー・ソングライター。
ドイツの注目レーベルLegere Recordingsから『Love Club』(2018年)をリリースした頃から、ブルーアイド・ソウル/AOR路線で注目されるようになります。Legere Recordingsといえば、当ブログでも紹介した人気AORデュオYoung Gun Silver Foxの所属レーベルとして知られていますね。
本作『Island Time』は、『Love Club』(2018年)、『Companionship』(2020年)に続くLegereからの第3弾アルバムとなります。
本作『Island Time』は、前作『Love Club』(2018年)における70〜80年代ウエスコースト・サウンド寄りのブルーアイド・ソウル/AOR路線をさらに推し進めた内容となっています。
本作の注目は、前作にも参加していたThe JazzinvadersのPhil Martin(本作ではTimothy van der Holst名義)の関与がより大きくなり、2人のコラボ色が強くなっている点です。
Phil Martin(Timothy van der Holst)が参加するユニットのMartin & GarpやDawn PatrolはLegere Recordingsのレーベル・メイトでもあります。
Joel SarakulaとPhil Martin(ds、per)、Xavier Clarke(g、b、back vo)の3人がレコーディングの基本メンバー。さらに女性コーラスや他ミュージシャンがオーバーダビングしています。
プロデュースはJoel Sarakula自身。
「Lonely Town」、「Sun Goes Down」のようなダンサブルな曲もありますが、抑えたトーンのさり気ないブルーアイド・ソウルに本作の魅力を感じます。「Love My Shadow」、「Work For Love」、「Give It Up For Nature」あたりですね。
Joel自身がフェイバリットに挙げている「Truth」、ブラジル音楽のエッセンスを取り入れた「Dream Life」、「Dinosaur」あたりもオススメです。
Young Gun Silver Foxあたりがお好きな人はぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Love My Shadow」
ブルーアイド・ソウル色の強いオープニング。抑えたトーンの都会的なサウンドは80年代AORがお好きな人であれば気に入るはず。歌詞はユング哲学にインスパイアされたものなのだとか。
「Sun Goes Down」
アーバンなメロウ・ダンサー。哀愁モードで疾走していきます。Joelのブルーアイド・ソウルなヴォーカルがサウンドとよく調和しています。
「Work For Love」
僕好みのブルーアイド・ソウル/AOR。派手さはないけど緻密に計算されたAORワールドを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=BaJ7teYa-ls
「Tragic」
ウエストコース路線のメロウ・サウンドが心地よい1曲。何処となく甘酸っぱい懐かしさがあるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=QkLxpSAzAKU
「Give It Up For Nature」
これも僕好みのブルーアイド・ソウル/AOR。哀愁メロウなAORワールドで80年代にタイムトリップさせてくれます。
「Lonely Town」
Joel Sarakula流のディスコ・ダンサー。甘く妖しいアーバン・ナイト感がいいですね。(良い意味で)チープなJamiroquaiといった雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=gn7t3tj7_mw
「Island Time」
レゲエ・サウンドを取り入れたタイトル曲。アイランド・タイムなのに哀愁モードなのが本作らしいのかも?
「Truth」
Joel自身がフェイバリットに挙げているトラック。ポスト・トランプの世界における"真実"をテーマにしたバラードです。Joelのブルーアイド・ソウルな魅力を味わえます。
「Dream Life」
ボッサ・フィーリングのメロウ・チューンで楽しませてくれます。ボッサ大好きな僕には嬉しいアクセントです。
「Dinosaur」
ラストもブラジル音楽のエッセンスを取り入れたブルーアイド・ソウルで締め括ってくれます。ここでもさり気なさが魅力です。
Joel Sarakulaの他作品もチェックを!
『Souvenirs』(2008年)
『The Golden Age』(2013年)
『The Imposter』(2015年)
『Love Club』(2018年)
『Companionship』(2020年)
ご興味がある方は共にPhil Martin(Timothy van der Holst)が参加するユニットであると同時に、Legere Recordingsのレーベル・メイトであるMartin & GarpやDawn Patrolの作品もチェックを!
Martin & Garp『Sentimental Fools』(2020年)
Dawn Patrol『Bring On The Good Times』(2022年)