発表年:1971年
ez的ジャンル:MPS系ジャズ・ロック
気分は... :スペース・ブーガルー!
70年代ジャズ・ロックからThe Mike Nock Underground『Between Or Beyond』(1971年)です。
The Mike Nock Undergroundは、Mike Nock(el-p)、Ron McClure(b)、Eddie Marshall(ds)によるジャズ・ロック・トリオ。
メンバーのうち、NZ出身、バークリー音楽院で学んだピアニストMike Nockは、その後も今日まで多くのリーダー・アルバムをリリースし、ジャズ・ピアニストとしての地位を確立しています。ベースのRon McClureもコンスタントにリーダー作をリリースし、サイドマンとしても数多くのレコーディングに参加しています。
グループの前身は、このメンバー3人にMichael White(violin)を加えたThe Fourth Wayでした。
The Mike Nock Underground唯一のアルバムがドイツのMPS Recordsからリリースされた『Between Or Beyond』(1971年)です。
プロデュースはH.G. Brunner-SchwerとJoachim E. Berendt。
ジャズ・ロックな演奏ともう少しジャズ寄りの演奏がバランス良く配されています。
本作の再評価を高めるきっかけとなった人気曲「Space Bugaloo」や、コンピ・アルバムにセレクトされた「The Squire」、「Wax Planet」あたりが注目です。
とりあえず「Space Bugaloo」と「The Squire」を聴いてみてください。
全曲紹介しときやす。
「Outfall」
Mike Nock作。アヴァンギャルドなフリー・ジャズが展開されるオープニング。
「The Squire」
Mike Nock作。コンピ・アルバム『Psychedelic Jazz - 16 Smoking Tunes』(2003年)でもセレクトされていた注目曲。僕好みのサイケデリック・モードのジャズ・ロックです。妖しげな雰囲気がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=jv3EVl0O-zY
「Hobgoblin」
Mike Nockのピアノを中心に、ジャズ・ユニットらしい演奏を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=cUWM3_Q8eyI
「Between Or Beyond」
Mike Nock作。ミステリアスな美しさを楽しめる演奏です。嵐の前の静けさのような雰囲気です。
「Space Bugaloo」
Mike Nock作。コンピ・アルバム『Between Or Beyond The Black Forest』(1999年)でセレクトされ、本作の再評価を高めるきっかけとなった人気曲。タイトルの通り、ブーガルーのエッセンスを取り入れたスペイシー&グルーヴィーな電化ジャズが展開されます。アヴァンギャルドな映画のサントラ的な雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=tgIJnlNgSTQ
「Lady Love」
Mike Nock作。3人のジャズ・ミュージシャンとして感性を楽しめる美しい演奏です。Mike Nockのピアノを堪能しましょう。
「Wax Planet」
Ron McClure作。DJ Cam & Frederic Beneixがコンパイルしたユーロ・ジャズのコンピ『Wine4Melomanes』(2021年)収録曲・穏やかながらも神秘的な何かを感じる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=RrhTNAtxqR8
「Denim Dance」
Ron McClure作。ラストは軽やかなジャズ・ロックで締め括ってくれます。何処となくヨーロピアン・テイストなのがいいですね。
ご興味がある方は前身のThe Fourth Wayのアルバムもチェックを!
The Fourth Way『The Fourth Way』(1969年)
The Fourth Way『Werwolf』(1970年)