2023年08月20日

Fabiano Do Nascimento『Das Nuvens』

最新作はLeaving Recordsからのリリース☆Fabiano Do Nascimento『Das Nuvens』

発表年:2023年
ez的ジャンル:ブラジル人ギタリスト
気分は... :肯綮に中る・・・

新作からブラジル出身、現在はL.A.を拠点に活動するギタリストFabiano Do Nascimentoの最新作『Das Nuvens』です。

1983年リオ・デジャネイロ生まれのギタリストFabiano Do Nascimentoの紹介は、『Ykytu』(2021年)

現在はL.A.を拠点に活動しています。

今年初めにArthur Verocaiと共演したアルバム『Lendas』(アナログ盤のみ)をリリースしたばかりですが、約半年という短いインターバルで最新作『Das Nuvens』が届けられました。

本作はFabianoとの親交も深いSam Gendelなどニューエイジ/アンビエント作品のリリースで知られるLeaving Recordsからのリリースです。

プロデュースはDaniel Santiago
これもでもFabiano作品に参加していますし、当ブログでも紹介したPedro Martinsvとの共演でも知られるブラジル人ギタリストです。

演奏もすべてFabianoとDaniel Santiagoの二人によるものです。
楽曲はすべてFabianoのオリジナル。

Baden Powellらの流れを汲む、ブラジル人ギタリストらしいテクニックとスピリチュアルな雰囲気で楽しませてくれてきたFabiano Do Nascimentoですが、本作はLeaving Recordsからのリリースらしくニューエイジ/アンビエントなテイストも取り込み、ブラジル音楽の枠を飛び越えた音世界を展開します。

美しいギターの音色と無機質なプログラミングの組み合わせによるクールな音世界は、打ち水のような清涼感とモダンな癒やしを聴く者に届けてくれます。

全曲紹介しときやす。

「Babel」
Fabianoらしいスピリチュアル感覚とLeaving Recordsらしいニューエイジ/アンビエント感覚がうまくブレンドしたようなオープニング。また、「バベルの塔」を冠したタイトルを踏まえて、神の怒りを買った人類への警鐘のような意味合いも妄想すると、より味わい深くなるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=G8E5dN6AvCU

「Thrdwrld」
プログラミングによる無機質なリズムとBaden Powellばりの美しい響きのギターとのコントラストが印象的なトラック。無機質なリズムが逆に美しいギターを際立たせているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=AR6IPFWc8I4

「Train To Imagination」
このトラックも無機質なビートと美しい響きのギターの融合を試みたトラック。ビートミュージックの影響も少し感じるエクペリメンタルな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=18atGd7M0Zs

「Das Nuvens」
タイトル曲はモダン感覚のアンビエント・ミュージックといった趣です。静なるエナジーを感じます。現代アートのBGMなんか合っているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ae9mE4f1b2M

「Yugen」
アンビエント感覚の短い演奏ですが、少しモダン・フォルクローレなテイストも感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=92RrTgq7OAg

「Aurora」
6分超と本作で最も長尺のトラック。タイトルの通り、オーロラを想起させる幻想的なスピリチュアル&コズミックな音世界が展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=uRNjPHElAws

「Eterno」
僕の好きな引き算の美学を感じるトラック。一音一音の余韻を感じることができるサウンドスケープ的な音世界を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=wqmBIWTwhMA

「Stranger Nights」
星空のタイムラプス動画(一定間隔で撮影した静止画をつないだ動画)のBGMにフィットしそうな幻想的トラック。
https://www.youtube.com/watch?v=DwwUGeez5-0

「Blu's Dream」
本作では珍しいギターのみの演奏です。美しいギターの響きを堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=4wWIfdrQRBU

「3 Pontas」
ギターを封印してエレクトロニカを前面に打ち出したトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=v9Mszx_Zb4E

「Amoroso」
本編ラストはブラジルの土着リズムを取り入れつつ、現代音楽的なテイストで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=qdMlmPzyQ4g

「Das Nuvens Live」
国内盤CDボーナス・トラック。「Das Nuvens」のライヴ・レコーディングです。オリジナルと異なる生ドラムによる演奏なので、また違ったテイストの演奏を楽しめます。

Fabiano Do Nascimentoの他作品もチェックを!

Sumiko Fukatsu & Fabiano Do Nascimento『Leaf And Root』(2011年)


『Danca Dos Tempos』(2015年)


『Tempo Dos Mestres』(2017年)


『Preludio 』(2020年)


『Ykytu』(2021年)


Fabiano Do Nascimento & Itibere Zwarg Collective『Rio Bonito』(2022年)
posted by ez at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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