2023年11月12日

Gregory Hutchinson『Da Bang』

53歳にして若々しい1stソロ☆Gregory Hutchinson『Da Bang』

発表年:2023年
ez的ジャンル:ベテラン・ジャズ・ドラマー系現代ジャズ
気分は... :forever young!

新作からベテラン・ジャズ・ドラマーGregory Hutchinsonの初ソロ・アルバム『Da Bang』です。

Gregory HutchinsonはN.Y.ブルックリン生まれのジャズ・ドラマー。

Roy Hargroveのグループをはじめ、1990年代から今日まで数多くのセッションに参加してきたベテラン・トラマー。

そんなGregory Hutchinsonが53歳にして初ソロ・アルバム『Da Bang』をリリースしました。

新世代ジャズ・ミュージシャンと錯覚しそうな、R&B/ネオソウル/Hip-Hop/ロック等のエッセンスを取り入れた今ジャズ的な演奏を楽しめる1枚です。

こうしたアルバムの特長は多彩なフィーチャリング・アーティストの顔ぶれからも窺えます。

アルバムには、Hip-Hopプロデューサー/トラックメイカーとジャズ・ドラマーという二刀流で活躍するアーティストKarriem Riggins、ドイツ人女性シンガーLeona Berlin、女性R&Bシンガー・ソングライターPJ(Paris Jones)、シンシナティ出身のUS男性シンガーソングライター/ギタリストKameron Corvet
Tim Smith(vo)、現代ジャズ・ギターの皇帝Kurt Rosenwinkel、ブラック・ロックの最高峰バンドLiving Colourの活動で知られるギタリストVernon Reid、現代ジャズを牽引するトランペッターの一人Christian ScottLiselotte Ostblom(vo)、クロスオーヴァーな女性ソウル・シンガー Sy Smith、ワシントンD.C.を拠点とするラッパーJavier Starks、UKジャズ・サックス奏者/ラッパーSoweto KinchSamora(vo)、The SoulquariansThe Rootsメンバーとしてお馴染みJames Poyser、ニューオーリンズ出身のベテラン・ジャズ・トランペッターNicholas Paytonという多彩なミュージシャンがフィーチャリングされています。

それ以外にBurniss Earl Travis II(b)、Dario Deidda(b)、The RootsRaymond Angry(key)、Shedrick Mitchell(key)、Matthew Stevens(g)、Keyon Harrold(tp)等のミュージックが参加しています。

Gregory Hutchinsonはドラム以外に、ヴォーカル、ベース、プログラミング、キーボードも手掛けています。

プロデュースはGregory Hutchinson自身。

Robert Glasper以降の新世代ジャズの流れを汲む、R&B/ネオソウル/Hip-Hop/ロック等のエッセンスを取り入れた今ジャズ的な演奏が貫徹されています。

その意味では、ジャズ好きよりもR&B/ネオソウル/Hip-Hop好きの人の方がフィットすると思います。

53歳にしてこの若々しい1stソロに感服致します。

全曲紹介しときやす。

「Straight from the Heart」
Leona Berlin/Karriem Rigginsをフィーチャー。HutchinsonとRigginsのツイン・ドラムによる生音Hip-Hopなサウンドで楽しませてくれます。Karriem Riggins好きの人は満足するはず!
https://www.youtube.com/watch?v=w4X3ilF7FXk

「What's Best for Us」
PJをフィーチャー。Keyon Harrold(tp)も参加しています。Robert Glasper以降のJ Dillaの影響を感じる新世代ジャズの流れを汲む演奏です。Erykah Baduを思わせるPJのヴォーカルも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=CH_9tZUxHhE

「So Confused」
Kameron Corvetの男性ヴォーカルをフィーチャー。トリオ編成の演奏によるメロウ・ソウル・グルーヴですが、Kameron Corvetのジェントル・ヴォーカルともマッチしていて心地好いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=z1Z3WL5-l28

「Angels Around」
Tim Smith/Kurt Rosenwinkelをフィーチャー。少しインディー・ロック調の演奏です。現代ジャズ・ギターの皇帝Kurt Rosenwinkelが存在感のあるギターで魅せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=W9eWWF2j5lg

「Crazy Games」
Leona Berlinをフィーチャー。Leona Berlinの哀愁ヴォーカルと剥き出し感のあるHutchinsonのドラムの組み合わせが印象的な演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=RlFTc75DYXc

「N...........az (Skit)」
Hutchinsonがドラム、ヴォーカル、キーボードを一人で手掛けたスキット。
https://www.youtube.com/watch?v=32Z1BiQxBZA

「My Turn Now」
Kameron Corvet/Vernon Reidをフィーチャー。Vernon Reidのヴィヴィッド&ハードなギターが唸りを上げるブラック・ロック調の演奏です。ベースだけがロックっぽくないのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=nitE9Cvk7Ww

「Losing You」
Leona Berlinをフィーチャー。Robert Glasper好きの人は気に入るであろう、新世代ジャズ調のリズム隊が印象的な哀愁ヴォーカル・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=VTKnuLhZqro

「Last Time We Gonna Polite」
Christian Scottをフィーチャー。Christian Scottのトランペット以外はHutchinsonがヴォーカルを含むすべての演奏を担当しています。演奏全体はHip-Hop調の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=CzaZYDUtJq8

「New Dawn」
Liselotte Ostblomの女性ヴォーカルをフィーチャー。ネオソウル好きの人は気に入るであろうジャジー・ソウル・グルーヴ。Liselotte Ostblomのヴォーカルの語り口とサウンドがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=qwFY3NDMLJw

「Blow My Mind/Let's Take It Back」
Sy Smith/Javier Starksをフィーチャー。Hutchinsonの力強いドラムが演奏全体を牽引します。前半の「Blow My Mind」は哀愁R&B、後半の「Let's Take It Back」はレゲエ調というコントラストも面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=pxR_Mf4C0-o

「Sugar Bang Bang (Skit)」
Hutchinsonがドラム、ヴォーカル、キーボードを一人で手掛けたスキット。
https://www.youtube.com/watch?v=Xo_5z9OZzJE

「We Got Drums」
Javier Starks/Soweto Kinchをフィーチャー。タイトルにあるようにHutchinsonの叩き出すビートが強調された攻撃的なHip-Hopトラック。すべての演奏を手掛けたHutchinsonのHip-Hopセンスを存分に楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=6p88-hfj-0c

「When They're Gone」
Samora/James Poyserをフィーチャー。儚さが魅力の哀愁ネオソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=zrWr4xMjf6o

「Fly Away」
Nicholas Paytonのトランペットをフィーチャー。ラストはジャズとソウルとロックが渾然一体となったクロスオーヴァーな演奏で締め括ってくれます。Hutchinsonのドラム・ソロも堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=VjsaOwkP1m4

Amazonのアソシエイトツールバーの画像リンク作成機能が11/10で削除されてしまいましたね。かなりショックです(泣)
posted by ez at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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