発表年:1991年
ez的ジャンル:クラシックHip-Hop
気分は... :Fresh Princeがハリウッド・スターWill Smithになるとは...
昨日紹介したBig Brother & The Holding Company「Summertime」を聴いていたら、同名異曲のDJ Jazzy Jeff & The Fresh Prince「Summertime」を思い出しまシタ。
ということで、今日はDJ Jazzy Jeff & The Fresh Prince『Homebase』(1991年)を紹介します。
DJ Jazzy Jeff & The Fresh Princeは、伝説的DJであったDJ Jazzy JeffことJeff TownesとラッパーのFresh PrinceことWill Smithの二人が地元のフィラデルフィアで結成したHip-Hopユニットです。
1985年に1stシングル「Girls Ain't Nothing but Trouble」でデビュー。その後『Rock the House』(1987年)、『He's the DJ, I'm the Rapper』(1988年)、『And in this Corner...』(1989年)、『Homebase』(1991年)、『Code Red』(1993年)といったアルバムを発表しています。
ラッパーであると同時に俳優業もこなしていたWill Smithでしたが、徐々に俳優業のウェイトが高まったため、アルバム『Code Red』と大ヒットシングル「Boom! Shake the Room」を置き土産にグループの活動に幕を下ろします。
その後映画『Independence Day』、『Men in Black』などへの主演で 見事ハリウッド・スターの座を手に入れたWill Smithの活躍はご存知の通りだと思いマス。
一方のDJ Jazzy JeffもプロダクションチームA Touch Of Jazzを結成し、ネオ・フィリー・ブームの盛り上げに貢献しまシタ。今年久々に発表された2ndソロ『The Return of the Magnificent』も話題ですね。
僕は正直DJ Jazzy Jeff & The Fresh Princeに特別な興味を持っていたわけではなかったので、アルバムは本作『Homebase』しか持っていません。本作も「Summertime」1曲狙いで購入した記憶があります。
今回久々にアルバム1枚通しで聴きましたが、今聴いてもなかなか充実のアルバムという気がします。ホント、90年代前半のHip-Hopアルバムは豊作でしたね。
全体としては大ネタ使いも多く、昔からのファンは賛否両論あったみたいですね。
個人的にはこのキャッチーさが魅力ではないかという気がします。僕も後の大ヒット「Boom! Shake the Room」までいくとキャッチーさがくどい気がしましたけど(笑)
でも、この頃はまさかWill Smithがハリウッド・スターになるなんて想像できなかったですねぇ。
オススメ曲を紹介しときやす。
「I'm All That」
Rick James「Give it to Me Baby」ネタのベースラインがカッチョ良いオープニング。DJ Jazzy Jeffのスクラッチもバッチリ決まっていマス。
「Summertime」
本作のハイライト。全米R&B/Hip-Hopチャート第1位、全米ポップチャート第4位の大ヒット曲。この曲でグラミーも受賞しましたね。
Kool & The Gang「Summer madness」ネタのトラックが何ともクールで夏向けだと思います。モロ使いですが元ネタ自体大好きなので僕的には全然OKですね。当時は本曲と「Ring My Bell」の2曲ばかりリピートで聴いていた記憶があります。
「Things That U Do」
シングルカットもされたナンバー。今回久々に聴いて、当時流行のNJS的なノリがなかなかカッチョ良く聴こえましたね。
「This Boy Is Smooth」
Go-Goノリのトラックが1991年という時代らしいですね。全体的にはジャジーなテイストに仕上がっています。ピアノやJason Galleyのトランペット・ソロといった生音の使い方が実に洒落ていますね。
「Ring My Bell」
「Summertime」と並ぶハイライト曲。Anita Ward「Ring My Bell」ネタのヒップ・ハウスのりが気持ちいいパーティー・チューン。シングルにもなりまシタ。バックで印象的なコーラスを聴かせてくれるのはデビュー前のZhaneの二人(Jean Norris、Renee Neufville)です。
「A Dog Is a Dog」
George Clinton「Atomic Dog」、「Man's best friend」、Parliament「The Big Bang Theory」ネタのP-Funkなトラックが実に僕好みですね。
「Caught in the Middle (Love & Life) 」
Tower of Power「Drop it in the Slot」ネタのキャッチーなトラックとFresh Princeの達者なラップがよくマッチしていますね。 途中のピアノ・ソロも小粋でいいカンジ。
「Trapped on the Dance Floor」
今聴くとこの曲が一番カッチョ良いかも?地を這うような重心の低いトラックをバックに、Fresh Prince、El-Sid、Jazzy Jeffのラップが畳み掛けてきます。Colonel Abrams「Trapped」、Trouble Funk「Grip It」ネタ。
「Dumb Dancin'」
ヒップ・ハウス的なトラックがいいですね。Fresh PrinceのラップはこういったBPM高めのトラックが合っている気がします。
「Summertime」つながりでいけば、明日はThe Who「Summertime Blues」か?なんてベタなことはしませ〜ん(笑)