2007年08月23日

Common『Finding Forever』

音楽は永遠なり☆Common『Finding Forever』
Finding Forever
発表年:2007年
ez的ジャンル:フォーエヴァー系Hip-Hop
気分は... :もっと聴き込まないとね!

遅まきながらCommonの新作『Finding Forever』です。

Commonの紹介は、『Be』(2005年)、『Like Water For Chocolate』(2000年)に続き3回目になりマス。

先月発売直後にゲットしながら、長い間未開封状態のまま部屋に放置してありました(笑)この夏はクラブ・ジャズ/ブラジルものばかり聴いていたもので...

でもそろそろ取り上げないと、9月に入るとKanye West『Graduation』Will.I.Am『Songs About Girls』と話題のHip-Hopの新作が発表されちゃいますからね。

さて、前作『Be』に続き、Kanye Westとのコラボとなった本作『Finding Forever』...まだそれほど聴き込んでいませんが、個人的には『Be』ほどのキャッチーさがない分、少し地味な印象を受けますね。

ニューソウル感覚の聴きやすさを持った『Be』は、普段Hip-Hopを聴かない人に聴かせてもかなり気に入ってもらえましたが、本作『Finding Forever』はHip-Hop好きの人向けの作品という気がしますね。

良い作品には違いないだろうけど、これをマスターピースと大絶賛する人は余程のシブ好みじゃないかなぁ?まぁ、聴き込むほどにジワジワ風味が増してくるようなアルバムかもしれませんね。

と言いつつ、アメリカではポップ、R&B/Hip-HopともにアルバムチャートNo.1ですからね。これだけ地味なアルバムでもNo.1になれるほど、CommonとKanyeのコラボというのは強力なんでしょうね。

タイトルは、永遠に残る作品をクリエイトするというCommon自身の思いと亡き盟友J Dillaへの追悼の意味が込められているようですね。

永遠に残る作品ということであれば、『Like Water For Chocolate』(2000年)、『Be』(2005年)の方がそんな作品に思えますが...

Commonの場合、要求水準が高いのでご勘弁を!
まぁ今年出たメジャーどころのHip-Hopアルバムの中ではダントツに好きなことに変わりませんので

全曲紹介しときヤス。(*「Intro」を除く)

「Start the Show」
Kanye Westによるノスタルジックかつ哀愁たっぷりのトラックが印象的ですね。Dorothy Ashby「The Windmills of Your Mind」ネタ。

「The People」
先行シングル。Commonらしいアイデンティティに溢れた1曲ですね。この曲のトラックはかなりキャッチーでいいですね。Dweleのコーラスもグッド。Mountain「Long Red」、Gil Scott Heron「We Almost Lost Detroit」ネタ。Kanye Westプロデュース。

「Drivin' Me Wild」
Lily Allenがゲスト参加。全体的にCommonらしくないプリティな仕上がりデス(笑)New Rotary Connection「Love Has Fallen On Me」ネタ。Kanye Westプロデュース。

「I Want You」
Will.I.Amプロデュース曲。二人が共演したGapのCM撮影中に作ったマテリアルがベースになっているのだとか。個人的には「The Game」「So Far to Go」と並ぶお気に入り。名曲「The Light」あたりと一緒に聴きたくなりますね。Bob James「Feel Like Makin' Love」、The Detroit Emeralds「You're Getting A Little Too Smart」、Minnie Riperton「Baby, This Love I Have」、Skull Snaps「It's a New Day」ネタ 。

「Southside」
Kanye Westがラッパーとしても参加。でもCommonとのマイクリレーはあまりに分が悪いのでは(笑)Don Covay「If there's A will There's A Way」ネタ。

「The Game」
「The People」とのカップリングで先行カットされた曲。スクラッチャーとしてDJ Premierが参加しているのが注目ですね。ひと通り聴き終えて一番インパクトがあったのがこの曲ですね。リングへ向かうボクサーのようにCommonがステージへ登場するPVもカッチョ良いですよね。Seyfu Yohanneus「Tezeta」ネタ。Kanye Westプロデュース。

「U, Black Maybe」
Syreeta/Stevie Wonder「Black Maybe」にインスパイアされて作った曲なのだとか。 Kanyeの早回しトラックと後半のパーカッシヴな展開が印象的ですね。Bilalがコーラスでゲスト参加しています。

「So Far to Go」
J Dillaの遺作『The Shining』への収録で本ブログでは紹介済みの曲ですね。なので、純粋に本作の収録曲としては聴けないのですが...J DillaD'AngeloCommonというSoulquarians仲間が集まったこの曲を聴くと、『Finding Forever』というタイトルとも重なり感慨深くなってしまいますね。Isley Brothers「Don't Say Goodnight」ネタ。

「Break My Heart」
Kanye WestがJ Dillaへのオマージュとして作ったもの曲なのだとか。George Duke「Someday」ネタ。

「Misunderstood」
Kanye Westの従兄弟Devo Springsteenのプロデュース。Nina Simone「Don't Let Me Be Misunderstood」ネタのトラックがディープにソウルフルでグッド!この重苦しい雰囲気はCommonに合っていますな。

「Forever Begins」
最後はCommonパパLonnie "Pops" Lynnが締めくくってくれます。Syreeta Wright「She's Leaving Home」、Paul Simon「50 Ways To Leave Yuor Lover」ネタ。

「Play Your Cards Right」
この曲はボーナストラック。Karriem Rigginsのプロデュース曲ですが、これがなかなかソウルフルで良かったりします。『Be』が好きだった人は、こういった曲がもっとあると嬉しいですよね。

何だかんだ言っても、こうやって曲紹介してみるといいアルバムだね。
posted by ez at 07:29| Comment(0) | TrackBack(1) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

元ネタPaul Simon「50 Ways to Leave your Lover」
Excerpt: こんばんわ! サンプリングに使った使わないで年間何件もの裁判があるんだとよ。 人間自身DNAを代々サンプリングして出来上がって来てんのにな。 はい今回はサイモン&ガーファンクルの小さいほうポールサイ..
Weblog: eaglerecords
Tracked: 2008-01-03 22:13