発表年:1988年
ez的ジャンル:ブルーアイド・ソウル系UKダンス・ミュージック
気分は... :2年が経ちました...
UEFAチャンピオンズリーグのリーグ戦がいよいよスタートしましたね。
地上波で「シャフタール対セルティック」を観ていた方はかなりイライラ・モードだったのでは?僕はスカパーで「レアル・マドリー対ブレーメン」、「ポルト対リヴァプール」、「シャルケ対バレンシア」、「シャフタール対セルティック」、「チェルシー対ローゼンボリ」を小まめにザッピングしながら観ていました。この記事投稿が終わったら、見逃してしまった「ミラン対ベンフィカ」を再放送でチェックです!
個人的には「レアル・マドリー対ブレーメン」、「ポルト対リバプール」が面白かったですね。
レアル・マドリーは現状CLでなければチェックできないので、だんだんシュスター体制のマドリーが見えてきましたね。あとはリヴァプールをかなり苦しめたポルトのサッカーが印象的でしたね!
今日以上に楽しめそうなのが明日の「バルセロナ対リヨン」、「アーセナル対セビージャ」の2試合。両方とも決勝トーナメントの準々決勝もしくは準決勝のカードとしてもおかしくない組み合わせですよね。
さて、Scritti Polittiの3rdアルバム『Provision』(1988年)です。
Green Gartsideを中心としたUKの白人ポップ・ユニットScritti Politti☆
*David Gamson、Fred Maherの二人はアメリカ人ですが...
以前に紹介した『Cupid & Psyche 85』(1985年)は、個人的には80年代を象徴するアルバムだと思います。「Wood Beez」、「Hypnotize」、「Absolute」といったダンス・ヒットは当時の最新テクノロジーを駆使しながら、レゲエ、ファンク、ソウル、テクノなどさまざまな音楽のエッセンスをアヴァンギャルドな感覚で取り入れた当時最もエッジの効いたダンス・ミュージックだったのではと思います。
そんな時代を象徴する傑作を作ってしまうと、その次作は狙いすぎて大コケするか、逆に地味なアルバム作りで一息つくか、といったところですが...Scritti Polittiの場合、この3rdアルバム『Provision』は昨日紹介したジャズ界の帝王Miles Davis、Zappファミリーの総帥Roger Troutmanが参加するなどの話題がありながら、発売当時の扱いはかなり地味であったような記憶があります。
まぁ、『Cupid & Psyche 85』にしてもUKではアルバム・チャート第5位となりましたがUSでは50位止まりだったので、その評価のわりには商業的に大成功していたわけではないので、まぁそんな扱いだったのかもしれませんが...
個人的な嗜好でいえば『Cupid & Psyche 85』以上に『Provision』が好きかもしれません。Miles、Rogerというお気に入りアーティストの参加もありますが、より自然なかたちでScritti Politti流ソウル・ミュージックを聴けるのが魅力ですね。『Cupid & Psyche 85』は良くも悪くも頭でっかちなダンス・ミュージックという気がしたので...
きっとScritti Polittiが他のUKエレポップと大きく異なるのは、意外としっかりソウル・ミュージックしている点ではないかと思います。Greenのボーカル・スタイル自体はソウルと言い難いかもしれませんが、ソウル・マインドのようなものは伝わってきますよね。そのあたりが、よりはっきりしているのが本作『Provision』なのでは?
メンバー以外にMarcus Miller、Dann Huff、Bashiri Johnson等が加わりバックアップしています。
全曲紹介しときやす。
「Boom! There She Was」
Roger Troutman参加の「Wood Beez」、「Hypnotize」、「Absolute」の流れを汲むファンク・チューン。シングルカットもされました。Roger大好きの僕としては彼のトーク・ボックスを聴けるだけで興奮してきますね!
「Overnite」
なかなか味わい深いスロウ・チューン。Greenならではの甘く切ないソウルが聴けます。
「First Boy in This Town (Lovesick) 」
個人的には一番のお気に入り曲。Scritti Politti流ソウル・ミュージックを最も堪能できる曲なのではと思いマス。懐かしいメロディを(当時の)最新サウンドで再現したというカンジが彼ららしいのでは?
「All That We Are」
この曲も50年代、60年代ポップスの楽しさを80年代風に甦らせたカンジですね。
「Best Thing Ever」
この曲はMadonnaが主演した映画『Who's That Girl』のサントラに収録されていました。『Cupid & Psyche 85』の流れを汲む軽快なナンバー。
「Oh Patti (Don't Feel Sorry for Loverboy) 」
Miles Davis参加のアルバムからの1stシングル(全英チャート第13位)。UKポップらしい甘く切ないラブ・バラッドに仕上がっています。MilesのScritti Polittiへの入れ込みはアルバム『Tutu』(1986年)における「Perfect Way」のカヴァーからもわかりますが、まさかゲスト参加までしてしまうとは...ミュート・トランペットで切ないムードを盛り上げていマス。
「Bam Salute」
リラックス・モードのレゲエ調のナンバー。この曲なんかもそうですが、Scritti Polittiのサウンドって他のUKエレ・ポップと異なり、こってりしていそうで実はあっさりというカンジですよね。
「Sugar and Spice」
この曲もRoger Troutman参加曲です。Scritti Politti独特の予想を裏切る意外な展開(?)が魅力の曲。
「Philosophy Now」
タイトルが彼ららしいですね。思わず体を揺らしてしまうミッド・グルーヴ。本曲に限らずアルバム全体を通じてMarcus Millerの貢献が大きいのではと思います。多分、Milesと彼らをくっつけたのもMarcus Millerだし。
すっかり忘れていましたが、本ブログを開設して2年が経過していました。
*初エントリーは2005年9月7日
直前まで覚えていたのですが...いかんですな。歳を取ると忘れっぽくて(笑)
僕のように年代・ジャンルを問わないセレクションの場合、ある程度エントリーが蓄積されないと間口が広すぎるため自分らしさが出てこないものですが、2年掛かってようやくエントリー数も700を超えたので、そろそろ自分らしさが訴求できているのでは?と勝手に思っています。
これからも年代やジャンルを自由に行き来するようなエントリーを続けたいと思いますので、どうぞお付き合い下さい。