2007年09月29日

Roni Size & Reprazent『New Forms』

ドラムンベースの金字塔☆Roni Size & Reprazent『New Forms』
New Forms
発表年:1997年
ez的ジャンル:ブリストル系ドラムンベース
気分は... :スリリングな音楽はいかが?

今日はドラムンベース(Drum'n Bass)です。

ドリルンベースの作品は以前にSquarepusher『Feed Me Weird Things』を紹介しましたが、ドラムンベースの作品を紹介するには初めてかもしれませんね。

1990年代半ばから後半にかけて、ドラムンベースおよびドリルンベースがかなり脚光を浴びていましたね。高速かつ複雑なリズムと低いベース音を特徴としたサウンドは、USにはないUKならではのフューチャー・ダンス・ミュージックってカンジで僕も結構ハマりました。

現在は殆どフォローできていませんが、当時はLTJ BukemGoldie4 HeroRoni SizePhotekといったシーンの中心アーティストの作品は一通り購入していました。

そんな中から今回はドラムンベースの金字塔的アルバムRoni Size & Reprazent『New Forms』(1997年)をセレクト。

Roni Size & Reprazentは、ドラムンベース・シーンを象徴するDJ/プロデューサーRoni Sizeを中心に、DJ KrustDJ DieSuvMC DynamiteOnalleeが集まったユニット。

Roni Sizeはブリストル出身です。ブリストルと言えばMassive AttackTrickyPortisheadといったトリップ・ホップの代表的なアーティストを輩出した街ですね。ブリストルならではのダブ/レゲエに大きく影響を受けたハイブリッドでダークなダンス・ミュージックといった要素は、Roni Sizeのクリエイトする音楽にも反映されていると思いマス。

本作『New Forms』を聴いて思うのは、とてもフューチャー・ジャズ的なアルバムだということですね。生音をうまく使っているということもありますが、反復するリズムを聴きながら脳内が覚醒してくるカンジがジャズを聴いて得られる高揚感と似ている気がしますね。アルバム・タイトル通りニューフォームのジャズという気がします。

本作が発表されてから10年が経過しましたが、未だに本作を超えるインパクトと影響力を持ったドラムンベース作品は発表されていないと思います。その意味でも本作はドラムンベースの金字塔と呼べる作品なのでは?

オススメ曲を紹介しときやす。

「Brown Paper Bag」
本作のハイライト曲の1つですね。Steve Grahamがギター、Si Johnがベースで参加していマス。高速リズムとSi Johnの低音ベースが夜の街を切り裂くように疾走します。大音量で聴きたいドラムンベースらしい名曲ですね。

オリジナル以外にも竹村延和やPhotekによるリミックスがあります。また、最近ではME&YOUがレゲエ・カヴァーを披露してくれまシタ。

「New Forms」
タイトル曲にはGang StarrGuruに発掘された女性ラッパーBahamadiaが参加しています。フューチャー・ソウル的な仕上がりで、ドラムンベースをあまり聴かない人でもとっつきやすいのでは?個人的には当時のUKクラブシーンで活躍していたナイジェリア系英国人シンガーNicoletteあたりと一緒に聴きたい気分の曲ですね。

「Heroes」
紅一点のメンバーOnalleeのボーカルをフィーチャーしたこの曲が僕の一番のお気に入りデス。実にメロディアスなOnalleeのボーカルと突っ走るリズムのバランスが絶妙のフィーチャー・ソウル。途中のパーカッシヴな展開もサイコー。

「Share the Fall(Full Vocal Mix)」
この曲も本作のハイライト。アゲアゲ・モードのフューチャー・ジャズといったカンジでしょうか。Moloko 「Boo」をサンプリングしていマス。Disc2にオリジナル・バージョンも収録されていマス。

「Watching Windows」
この曲も有名ですね。ブリストルらしいダークなブレイクビーツに仕上がっていマス。トリップ・ホップが好きな人にオススメ。

「Morse Code」
モールス信号のようなリズムが印象的ですね。ここでもSi Johnのベースが大活躍していマス。

「Destination」
この曲もフューチャー・ジャズ的なナンバーですね。Everything But the Girl「Each And Every One」をサンプリングしています。FBG好きの僕の場合、それだけでこの曲が好きなのですが(笑)

「Hi-Potent」
この曲からDisc2です。 Steve Grahamがギターのループが印象的な前半のミニマルな展開から、一転して一気にドラムンベースらしい疾走感に包まれます。かなりカッチョ良いですね。

「Trust Me」
うまく説明できませんが、他の楽曲よりもアヴァンギャルドなカンジがする1曲ですね。気に入った人はなかなかクセになる1曲なのでは?

「Jazz」
タイトルの通りジャズです。70年代のMiles DavisWeather Reportといったジャズ/フュージョンのアプローチとダブらせて聴いてしまいますね。

「Hot Stuff」
幻想的でコズミックなドラムンベースといったカンジでしょうか。どこか柔らかい雰囲気があるのもいいですね。

たまに聴く分にはドラムンベースはいいですね。
まぁ、年中聴いていると疲れてしまいますが(笑)
posted by ez at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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