2007年11月21日

The Kinks『The Kink Kontroversy』

初期Kinksで一番好きなアルバム☆The Kinks『The Kink Kontroversy』
The Kink Kontroversy
発表年:1966年
ez的ジャンル:キンキー・サウンド+α
気分は... :UNITED KINKSDOM!

最も英国らしいロック・バンド Kinksの3回目の登場です。

『Something Else』(1967年)、『The Village Green Preservation Society』(1968年)に続いて紹介するには1966年のアルバム『The Kink Kontroversy』です。

本作は『Kinks』(1964年)、『Kinda Kinks』(1965年)に続く3rdアルバムです。個人的には初期Kinksの中で一番好きな作品ですね。

「You Really Got Me」「All Day and All of the Night」といったヒット曲に代表されるキンキー・サウンドと呼ばれたノリノリのロックを演奏するグループから、英国的なシニカルさを持った下町感覚のロックを聴かせるグループへと変貌するKinksですが、『The Kink Kontroversy』はその過渡期の作品と位置づけられます。

従来からのキンキー・サウンドとフォーク・ロック調のアプローチが同居するバラツキがありますが、逆に成熟したキンキー・サウンドと新境地へのアプローチを両方楽しめる、バラエティに富んだアルバムだと思います。

まぁ、グループの歴史を知らなくても、純粋にカッチョ良い曲が揃っていると思います。

Kinks以上にThe Whoが好きな僕にとって、The Whoの曲と一緒に聴きたくなるタイプの曲が多いところに、このアルバムの魅力を感じているのかもしれません。

ジャケのカッチョ良さも含めて、モッズ・サウンド好きの方が気に入るアルバムなのでは?と思います。裏ジャケの「UNITED KINKSDOM」のロゴ・デザインも最高にキマってますよねぇ〜♪

特別好きなグループじゃないけど、決して手放せないグループ、それが僕にとってのKinksですかね。

全曲紹介しときヤス。

「Milk Cow Blues」
本作唯一のカヴァーは、Elvis Presley、Eddie Cochran等数多くのアーティストが取り上げたブルース・ナンバー(Sleepy John Estes作品)。なかなか歯切れの良いビートがキンキー・サウンドしています。

「Ring the Bells」
その後のKinksの方向を予感させるフォーク・チューン。とにかく曲がいいですな。Ray Daviesのソングライティング能力の目覚しい成長ぶりがうかがえる1曲です。

「Gotta Get the First Plane Home」
「When I See That Girl of Mine」
語られることは少ないですが、大好きな2曲。The Whoとの共通性を見出してしまう2曲です。アルバムの流れとしては、もっと新境地を拓いた曲を聴くべきなんでしょうが(笑)「Gotta Get the First Plane Home」はR&B調のカッチョ良さがキマっていますね。「When I See That Girl of Mine」はポップかつクールな仕上がりが魅力的な1曲。

「I Am Free」
Bob Dylan調のフォーク・ロック・チューン。新境地開拓といった仕上がりですね。

「Till the End of the Day」
シングルとして全英チャート第8位となったヒット曲。 Ray Daviesが特に気に入っている曲みたいですね。 「You Really Got Me」、「All Day and All of the Night」タイプのご機嫌なキンキー・サウンドです。この曲を初期Kinksのベスト・ソングに推す人も多いですよね。納得してしまいます。

「The World Keeps Going Round」
イントロの盛り上がりが好きな1曲。厚みのあるサウンドが印象的ですね。

「I'm on an Island」
よく言われるようにカリプソ風の仕上がりが特徴ですね。カリプソをやっても土臭い匂いがしてくるのがKinksらしいですが(笑)

「Where Have All the Good Times Gone」
この曲もBob Dylanっぽいですね。「Like a Rolling Stone」の応用編といったカンジでは(笑)David Bowieがアルバム『Pin Ups』でカヴァーしていますね。

「It's Too Late」
少しレイジーな味付けが印象的な1曲。プロデューサーのShel Talmyがギターを弾いています。

「What's in Store for Me」
Daveのぶっきら棒なヴォーカルが、うまくハマっている曲ですね。

「You Can't Win」
この曲もサイコーに好き!やっぱり僕はR&B調の曲にすぐ反応してしまうみたいですね。でも、このカッチョ良さはたまりません。

最近のCDにはボーナス・トラックとして、シングルヒットした「Dedicated Follower of Fashion」等が収録されています。特に「Sittin' on My Sofa」がオススメです。

次作『Face to Face』(1966年)からはじまるトータルなアプローチも好きですが、やはり初期の純粋にカッチョ良いKinksも捨てがたいですね。
posted by ez at 00:19| Comment(2) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Ken Goldって、いろんな曲書いてるよね、ノーランズの「ときめきトウェンティ」とか、Billy Oceanのやつ。
Posted by Masato at 2008年06月13日 01:34
☆Masatoさん

ありがとうございます。

このコメントをKinksの記事ページでいただけたのが不思議なのですが?

> ノーランズの「ときめきトウェンティ」

この曲はKen Gold/Billy Ocean作品なんですねぇ。初めて知りました。

というより久々にNolansの名を聞いてグッときました!
僕はミーハーに「I'm In The Mood For Dancing」、「Gotta Pull Myself Together」、「Sexy Music」が好きでしたね。久々にyoutubeで動画をチェックしましたが、垢抜けないダンスが夜のお店(?)のショータイムのようでさらにグッときました(笑)

ちなみにBilly Oceanも久々にyoutubeでチェックしましたが、昔同様どうも苦手ですっ(泣)
Posted by ez at 2008年06月13日 03:37
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