発表年:2007年
ez的ジャンル:アーバン・ゴスペル/ネオ・ソウル
気分は... :しじみ汁のように肝臓にやさしいアルバム
昨日は都内の知る人ぞ知る某天ぷら屋で昼食をとりました。
ランチ天丼を食べたのですが、そこでもう一品追加したのが“知る人ぞ汁”しじみ汁!
なんと、しじみ汁一杯700円!普通の店で一杯700円のしじみ汁なんて滅多にないと思います。でも来店客の半数以上がオーダーする名物なんですよね。
とにかく、しじみの量が半端じゃなく、普通のしじみ汁の20倍くらいは入っていると思います。とても食べきれないボリュームで、僕も半分くらいは身を食べましたが残りはギブアップ。その分ダシの旨み十分の汁を堪能しました。
忘年会シーズンで悲鳴を上げている肝臓には持って来いの一品かもしれません。
さて、今回はコンテンポラリーなゴスペル・シンガーSunny Hawkinsの待望のデビュー・アルバム『More Of You』です。
半年以上前に購入し、ずっと愛聴していたのですが、Amazonでジャケが見つからなかったのでペンディング状態でした。今回ようやくジャケを発見できたので紹介します。
Sunny Hawkinsは、カリフォルニア州オークランド出身の女性シンガー。
僕がSunny Hawkinsについて知っているのは、Jill Scottのアルバム『Collaborations』で数曲彼女がフィーチャーされていること、父Walter、母Tramaineというゴスペル界の大物ミュージシャンを両親に持つゴスペル界のサラブレットJamie Hawkinsが旦那様であること、Chaka Khan、Deborah Cox、Ray Charles、Patti LaBelle、Luther Vandross等のバック・シンガーを務めたことがあること、くらいですかね。
旦那のJamie Hawkinsは、R&BファンならばDonell Jonesのヒット曲「You Know That I Love You」のライターとしてご存知の方もいるのでは?Jamieの両親WalterとTramaineはSunnyの名付け親でもあるみたいなので、二人は幼なじみだったんでしょうね。
本作でもJamieがプロデューサーとして奥方をがっちりサポートしています。
元々は2004年に自主制作で発表されたアルバムが、今回正式にHidden Beachより発売されました。ジャケも一新されています。Jill ScottもHidden Beach所属なので、『Collaborations』への参加もレーベル・メイトという事情からだったのでしょうね。
ジャンル分けするとすれば、ゴスペル・アルバムなのかもしれませんが、サウンドを聴くとネオ・ソウルのアルバムといって差し支えないと思います。
僕は本作をCDショップで試聴して購入したのですが、お店のPOPには“アーバン・ゴスペルの新星”といったコピーが書かれていた気がします。
Chrisette Michele、Ledisiあたりが好きな人は気に入るのでは?
しじみ汁のように肝臓にやさしいアルバムだと思います(笑)
オススメ曲を紹介しときやす。
「Send Me I'll Go (Intro-Lude) 」
2分足らずのオープニングですが、ラブリーな雰囲気がいいですね。
「More of You」
「Daddy's Got You Now」
R&B/ファンク・テイストのサウンドが印象的な2曲。タイトル曲「More of You」はパワフルなミディアム・スロウ。「Daddy's Got You Now」も思い切りゴスペルしている詞とサウンドのギャップが印象的な1曲ですね。
「Where Would I Be」
「You're Everything」
ネオ・ソウルしている2曲。スカスカの音空間の中でユラユラ揺れる浮遊感がいいですね。特に「Where Would I Be」がオススメです。
「It's Like Air」
Deniece Williamsあたりを彷彿させるSunnyの艶やかなヴォーカルを堪能できる1曲です。単に上手いだけではなく、声質の良さを実感できますね。
「Jesus the Same」
この曲はタイトルからしてゴスペルしてますね。コンテンポラリー・ゴスペルらしく、スタイリッシュに♪Hallelujah〜♪と歌ってくれます。「Love Me Too」と並ぶ僕のお気に入り曲です。
「What a Man」
Sunnyの熱唱を堪能できるバラッド。映画やドラマのエンディング曲にピッタリといった感じですね。
「Love Me Too」
爽快なメロウ・グルーヴ。僕の一番のお気に入り曲です。季節外れですが、南国でのバカンスってイメージの曲ですね。
「Alright」
今時のR&Bらしいグルーヴ感が魅力のミッド・チューン。女性R&B好きの方ならば、まず気に入ると思います。
「What If」
じんわりと胸に染み渡ってくるスロウです。まさにしじみ汁のようなホッとした感じがいいですね。
「Crazy (To Jamie)」
旦那様大好きソングです(笑)これだけ高らかに旦那への愛を叫んでしまえるのもスゴイですな。
大物の新作が続く年末ですが、こうしたマイナーな1枚もなかなか良いですよ。