発表年:1982年
ez的ジャンル:魅惑のスモーキーヴォイス系AOR
気分は... :阪神優勝とAOR...ミスマッチだけどカマヘンヾ( ̄_ ̄)
ご存知の通り、Doobie Brothersの歴史は大きくTom Johnstonがフロントマンだった前期と、Michael McDonaldがフロントマンとなった後期に分かれる。前期が「Listen to the Music」、「Long Train Runnin'」等のヒット曲に代表されるスケールの大きいギター中心のロックバンドであったのに対し、後期はグラミー受賞曲「What A Fool Believes」に代表される洗練されたクロスオーバー・サウンドを展開していた。その変貌ぶりはとても同じバンドとは思えないため、Doobie Brothersファンは前期支持派と後期支持派に分かれるのだが...
僕自身は、昔から特に抵抗なくどちらの時期のアルバムも愛聴している。ただし、不朽の名曲「What A Fool Believes」で彼らの虜になった僕にとって、リアルタイムで最初に聴いた彼らの新譜『One Step Closer』(1980年)は、かなり物足りなさを感じた(今聴くとそれほど悪くはないと思うけど)。
そんな僕の不満に対して一発解答を示してくれたアルバムが、Doobie Brothers解散後に出たMichaelのソロ『If That's What It Takes』だった。結局、僕が後期Doobie Brothersに求めていたのは、Michaelのソングライター、シンガー、アレンジャーという3つの才能が三位一体となって発揮されることだったのかも?
オススメ曲を紹介しときやす。
「I Keep Forgettin' (Every Time You're near) 」
アルバムからシングルカットされ大ヒットとなった、彼の代表曲とも言うべきミディアム・スロー。いかにもAORっぽい、洗練されたメロウさがたまりませんなぁ。控えめに流れるクラビネットもイイ感じ。Warren G「Regulate」、Jadakiss「Kiss Is Spittin'」のサンプリングネタとしても有名デス。
「I Gotta Try」
Kenny Logginsとの共作による軽快なポップナンバー。
Kennyのバージョンは1982年発表の彼のソロアルバム『High Adventure』に収録されてヤス。ちなみに前述のDoobie Brothers「What A Fool Believes」もMichaelとKennyの共作曲デス。
「That's Why」
個人的にはアルバムで一番のお気に入り曲デス。
キャッチーだけど独特な曲展開、個性的なスモーキーボイス、洗練された都会的なアレンジ、僕が彼に期待していたものがこの曲に凝縮されているカンジです。
「Losin' End」
The Doobie Brothersの6thアルバム『Takin' It to the Streets』(1976年)収録曲の再演デス。Doobie時代よりもゆったりとしたカンジがグッド!聴いていると浜辺で見る夕陽をイメージするなぁ。
「Believe In It」
「That's Why」と並んで、彼らしさを存分に発揮しているスケールの大きい曲だと思いマス。風に吹かれながら、海辺で一人遠くを見つめていたくなる曲デス。
スモーキーボイスと呼ばれる彼の少しこもったカンジのボーカルは、AORの都会的なサウンドと相思相愛ってカンジで、ハマるとクセになりますよ。