発表年:1985年
ez的ジャンル:クワイエット・ストーム系ブラコン
気分は... :今年最後の1枚は?
一昨日は忘年会の掛け持ち状態となり、2件目は朝までコースへ...
久々にカラオケBOXで熱唱し、明け方4時半に焼肉屋で冷麺を食し終えた頃にはすっかりガス欠状態に...結局、昨日は一日寝ていました。
という事情で昨日のエントリーをサボったため、年内のエントリーも今日、明日と2回を残すのみとなりました。
明日は恒例の年末企画『ezが選ぶ2007年の10枚』をエントリーする予定なので、通常のエントリーは今回が年内最後となります。
そんな1枚として選んだのが、今年の冬に世界初CD化されたデトロイトのR&BグループChapter 8の2ndアルバム『This Love's For Real』(1985年)です。
僕が今年の自分へのクリスマス・プレゼントとして、The S.O.S. Band『S.O.S. Band III』(1982年)、Woods Empire『Universal Love』(1981年)と一緒に購入した1枚です。
Chapter 8は、1970年代にMichael J. Powell、Derek Dircksonを中心に結成されたグループです。1979年に1stアルバム『Chapter 8』をリリースした当時には、後のクワイエット・ストームの女王Anita Bakerもメンバーとして参加していました。
その後、1985年に2ndアルバム『This Love's For Real』、1988年に3rdアルバム『Forever』をリリースしますが、1989年に解散してしまいます。
リリースした3枚の作品は1st『Chapter 8』がR&Bアルバム・チャート最高位70位、2nd『This Love's For Real』は同チャートの100位圏外、最も売れた3rd『Forever』も同チャート最高位54位止まりと、結局商業的な成功とは無縁のままグループは解散してしまいました。
それでもChapter 8というグループがR&Bファンから注目される理由は、グループの中心人物Michael J. Powellの存在が大きい思います。
80年代R&Bファンならばご存知の通り、Anita Bakerの出世作であり、クワイエット・ストーム・ブームを生むきっかけとなったアルバム『Rapture』(1986年)のプロデュースでMichael J. Powellに対する評価は一気に高まりました。
また、本ブログでも紹介した大好きなRegina Belleのデビューアルバム『All By Myself』(1987年)も半分はMichael J. Powellプロデュースです。
僕はChapter 8の3rdアルバム『Forever』をリアルタイムで購入しましたが、Michael J. Powellがリーダーのグループというのが購入理由だったと記憶しています。
そんなChapter 8の2ndアルバム『This Love's For Real』が初CD化されました。
LPでも聴いたことがなく今回初めて聴いたのですが、メロメロ好きの僕にとっては、ニンマリしっぱなしのど真ん中なアルバムでした。
ジャケにはチープなアーバン・ナイトが描かれていますが(笑)、内容はマスターピースなアーバン・ソウルに仕上がっていますよ!
全曲紹介しときやす。
「Don't Stop Loving Me」
Gerald Lylesの大人のヴォーカルが100%アーバン・ナイトなメロウ・スロウ。このロマンティックなサックスもクワイエット・ストームらしくていいですね。
「How Is It Possible」
Anita Bakerの後釜として加入したValerie Pinkstonのヴォーカルがキュートなスロウ。GeraldとValerieの男女ツイン・リードの魅力が堪能できます。
「This Love's For Real」
タイトル曲は、クワイエット・ストーム好きが歓喜するアーバン・ナイトなミッド・チューンです。僕の胸キュン・ランプが点滅しっ放しになるアルバムで一番のお気に入りです。
「Love Loving You」
しっとり感とドラマティックな展開が魅力のスロウ。
「How Can I Get Next To You」
Geraldがリードを取る80年代ブラコンらしいミッド・チューン。いかにもアーバンという感じのアレンジも全然気になりません。
「Tell Me」
80年代らしい打ち込み系アップ・チューン。Valerieのヴォーカルの魅力で救われていますが、正直他の曲と比べて見劣りするかも?
「It's My Turn」
「Don't You Think It's Time」
同じアップ・チューンでもこちらの2曲は絶品な仕上がりです。この2曲に限って言えば、アーバン・ソウル好きというより、80年代初頭のダンス・チューンが好きな人が気に入るタイプの曲だと思います。聴いているだけで、気持ちがアゲアゲ気分になってきますよ!
また、CDにはボーナス・トラックとして1st『Chapter 8』からのシングル「Ready For Your Love」が収録されているのも嬉しい限りです。ブレイク前のAnita Bakerのヴォーカルを堪能できます。
明日の『ezが選ぶ2007年の10枚』もお楽しみに!
ありがとうございます。
さすがmasatoさんですね。
僕の場合、1984年あたりからR&B/Soulを積極的に聴くようになったのですが、
当時の僕ではこのあたりの盤に辿り着くことは相当困難でしたね。
確かにこのアーバンな感覚はAORファン向きかもしれませんね。
私もアニタ→マイケルJ→チャプ8でしたので、このアルバムは今回のCD化で初めて聴きました。いいですよね。
ノスタルジーがプラスされる今こそが「旬」であるような気がします。
本当に胸トキメクいいアルバムだと思います。
ありがとうございます。
> ノスタルジーがプラスされる今こそが「旬」であるような気がします。
納得です。特に80年代前半のブラコン・アルバムって懐かしい胸のときめきが湧き上がってきますね。この頃のブラコン作品には、まだまだ未聴の胸ときめくアルバムが多数あると思うので探索したいと思っています。