発表年:1975年
ez的ジャンル:SFストーリー系P-Funk
気分は... :ここにP-Funkの真髄がある!
新年一発目がかなり地味な作品だったので、今回は本ブログでも人気のアーティストをセレクト!
ということでGeorge Clinton総帥率いるP-Funk軍団Parliamentの久々の登場です。P-Funkならば地味ということはないでしょう(笑)
Parliamentと実質的には同じもう1つのグループtFunkadelicについては、Parliament『Funkentelechy Vs. The Placebo Syndrome』(1977年)、Funkadelic『Uncle Jam Wants You』(1979年)に続き、3回目の登場となります。
今回紹介するのは、その後も展開を続けるSFストーリー仕立て作品の出発点となったアルバム『Mothership Connection』(1975年)です。
僕が“P-Funk”という言葉を初めて知ったのは、今は亡きRoger Troutmanの初ソロ・アルバム『The Many Facets of Roger』(1981年)の邦題『Pファンク...って何だ!?』でした。
今、この邦題に応えるとすれば、“P-Funkが何かを知りたければ、『Mothership Connection』を聴け!”というのが僕の回答ですかね。
そういった意味で、『Mothership Connection』というアルバムは、好き/嫌い抜きにブラック・ミュージックに興味がある方が聴くべき必須アイテムという気がします。また、Hip-Hop好きの方にとっては、サンプリング・ネタの宝庫という意味でも必須アイテムですね。
聖なるファンクを地球に広めるため、宇宙の彼方からマザーシップに乗ったファンクの伝道師Star Childがやって来た!というストーリー設定のもとに登場するファンク伝道者Star Child、Dr.Funkenstein、宿敵Sir.Noseといった個性的なキャラは、総帥George Clinton、Bootsy Collins、Gary Shider等実際の軍団メンバーのキャラの濃さとの相乗効果を生み、P-Funk軍団の特異な存在感を際立たせました。
お見事!としか言いようのないエンターテイメント性に加えて、ゲットーからの強烈な音メッセージを感じるグルーヴの嵐がParliamentの魅力ですよね。大マジメにおふざけしているって感じですかね。
Clinton総帥をはじめ、Bootsy Collins、Bernie Worrell、Maceo Parker、Gary Shider、Michael Hampton、Cordell Mosson、Jerome Brailey、Fred Wesley、Glen Goins、Calvin Simon、Grady Thomas等のお馴染みのメンバーが顔を揃えています。
根がマジメな方は、聴く前に一度頭の中をリセットして、おバカモードにしてから大音量で楽しみましょう(笑)
全曲を紹介しときやす。
「P-Funk (Wants to Get Funked Up)」
タイトル通り、何処を切ってもP-Funkって感じの曲です。シングルとしてR&Bチャート第33位となりました。突如ラジオがジャックされ、宇宙のラジオステーションWEFUNKからこのミッド・テンポのクールファンクが流れてきます。この引きずられるようなグルーヴ感がたまりませんな。
Dr. Dre「The Roach(Outro)」、Ice Cube「Say Hi to the Bad Guy」、NWA「1-900-2-Compton」、Del「Sunny Meadowz」、Redman「Da Funk」、Tone Loc「Don't Get Close」等のサンプリング・ネタとしてもお馴染みですね。
「Mothership Connection (Star Child)」
タイトル曲はシングルとしてR&Bチャートの第26位となりました。ジャケのStar Child(Clinton総帥)そのまんまの明るくポップなミッド・ファンクに仕上がっています。ホーン隊の絡みが絶妙ですね。♪Swing Down〜♪Sweet Chariot♪Stop, And Let Me Ride♪の部分はみんなで合唱しましょう!
Dr. Dre「Let Me Ride」、Eazy-E「We Want Eazy」、Tone Loc「The Homies」等のサンプリング・ネタになっています。
「Unfunky UFO」
♪Yeah〜♪yeah〜♪yeah〜♪のコーラスがSly Stone風ですね。でも、純粋にキャッチーでカッチョ良いファンク・チューンだと思います。Ice Cube「Dirty Mack」の元ネタ。
「Supergroovalisticprosifunkstication」
このタイトルの長さからしてP-Funkですよね(笑)個人的にはかなり好きです。Clinton総帥の少しキモいバリトン・ヴォイス、Bernie Worrellのスペーシーかつ変態チックなシンセがいいですね。
「Handcuffs」
この曲だけP-Funkというよりもフツーにファンクしています(笑)他の曲にはない土臭さがありますね。
「Give up the Funk(Tear the Roof off the Sucker)」
アルバムのハイライト曲。シングルとしてR&Bチャート第5位、ポップ・チャート第15位のヒットとなりました。アルバム全体がP-Funkらしいですが、その中でもピカイチって感じですよね。家で聴いていても、思わず立ち上がってしまいますね。これでハイ・テンションにならない人はP-Funkとは無縁かもしれません(笑)
Snoop Dogg「Who Am I (What's My Name)?」、Run DMC「Groove To The Sound」、Jibri Wise One「House the Dog Built」、MC Hammer「Turn This Mutha Out」等のサンプリング・ネタになっています。
P-Funkを初めて聴くという方は、とりあえず本曲と「Flash Light」、「(Not Just) Knee Deep」の3曲を聴いてみてください。
「Night of the Thumpasorus Peoples」
気に障るくらいブリブリな音を出すBernieのシンセをバックに、ひたすら♪Gaga googa〜♪ga ga googa〜♪という意味不明なコーラスを繰り返します。この訳わかんないカンジもP-Funkらしいですね。
僕も今年はこのアルバムくらいハジけたいものです。
そのためには頭の中をリセットしないとね(笑)
今でもこの曲には異常なまでに興奮してしまいます!
ところで先日Kazさんから拙BLOGにコメントをいただきました。
ビックリしましたがとても嬉しかったです。
こちらにお邪魔するとしばしば同様の興奮が収まらず
コメント欄にヘンなことを書いてしまうのですが(今も)
今年はezさんと音楽への感謝と尊敬の念を胸に
もうすこしまともなコメントを残すべく精進しようと思いますw
恥ずかしながら未だにParliamentとFunkadelicの違いがよく分かりません・・。
でも僕も「Mothership Connection」は一番聴いたかな。一つ前の「Chocolate City」なんかも好きですよ。
それに僕の中ではP-Funkはカッチョいい音楽で、決して「おバカモードにしてから」聴かなくてもいいんですけど・・。
ってことはもともとおバカモードってこと?
>けんさん
ひぇ〜恥ずかしいです。
僕もいつも幼稚でヘンなコメントしてるので気軽に書きにくくなってしまうじゃありませんか〜!
ありがとうございます。
P-Funkを聴いていると、自ずとハイテンションになってきますよね。
この反応はまさにStar Childの思惑通りかもしれませんね(笑)
>コメント欄にヘンなことを書いてしまうのですが
そんなことありませんよ。
けんさんのコメントにいつもニンマリしております(笑)
これまで通り、お気軽にコメント願います。
いよいよNFLはポスト・シーズンですね。
これからしばらくは大興奮の週末が過ごせそうですね。
ありがとうございます。
>未だにParliamentとFunkadelicの違いがよく分かりません・・。
特に後期は両者の棲み分けが曖昧になっていましたからね。
僕もP-Funk軍団という括りで両者の違いをそれ程意識していません。
どちらも最高のグルーヴですからね!
>決して「おバカモードにしてから」聴かなくてもいいんですけど・・。
変な書き方ですみません。
僕の場合、おバカモードになるのが好きなもので...
P-Funkの力を借りて、おバカなことをしたいという願望が
あるのかもしれません(笑)