2008年01月30日

Ocean Colour Scene『Moseley Shoals』

見事復活し、UKロックの真髄を見せつけてくれた傑作2nd☆Ocean Colour Scene『Moseley Shoals』
Moseley Shoals
発表年:1996年
ez的ジャンル:Paul Weller直系90年代UKロック
気分は... :誠実に!実直に!

昨日の夜、ハンドボールのオリンピック最終予選を尻目に、某TV局のクレーム対応を扱った番組を観てしまいました。

某焼肉チェーン「●角」社長の“お客様のクレームは会社の財産だ”という言葉が印象に残りました。

それと比較するとSeesaaブログの障害対応は???かなぁ。
結果的には、昨日のエントリーで書いた障害は最小限の範囲で止められたようですが...

技術的な対応という面では善処していると思うのですが、その間利用者に与えるストレスという点での配慮が欠けていますね。障害発生の報告ページに、毎回お決まりの定例フレーズが書かれているのを見ると形式的に詫びているようにしか見えません。

先の某社長の言葉ではありませんが、
クレームは顧客満足度を高める絶好の機会なのですから...

そんなSeesaaに嫌味ではありませんが、今回は誠実さと実直さがストレートに伝わってくるUKのロック・グループOcean Colour Scene(OCS)の久々の登場です。

前回はStyle Councilの名曲“「My Ever Changing Moods」再び”ということで、大のお気に入り「Up on the Downside」を聴きたさに『Mechanical Wonder』(2001年)をセレクトしましたが、間違いなくOcean Colour Sceneの最高傑作は今回紹介する『Moseley Shoals』(1996年)だと思います。

次世代の大物として注目されたOcean Colour Sceneでしたが、1stアルバムのレコーディングからゴタゴタが続き、デビュー・アルバム『Ocean Colour Scene』(1992年)は消化不良に終わった出来栄えでした。これに不満を持った彼らはFontanaとの契約を破棄してしまいます。

どん底状態のグループでしたが、リーダーのSteve Cradock(g)の演奏を気に入ったPaul Wellerから声が掛かり、バック・バンドの一員となり、アルバム『Wild Wood』のレコーディングにも参加します。その後、Simon Fowler(vo、g)、Damon Minchella(b)といったメンバーもPaul Wellerと活動を共にするようになります。

さらにOasisNoel Gallagherが彼らのテープを気に入り、ライブのサポート・アクトに起用したことが話題となり、4年ぶりの2ndアルバムとなる本作『Moseley Shoals』をリリースする機会を得たのでした。Oasis大嫌いの僕ですが、このチャンスを作ってくれたNoel Gallagherには感謝ですね(笑)

さて、その『Moseley Shoals』ですが、まずはMuscle Shoals Studioを意識したアルバム・タイトルがシブいですな。

そして、中身もサイコー!デビュー・アルバムで溜まった鬱憤を晴らすかのように、ソリッドで無骨なロック・サウンドを聴かせてくれます。オープニング曲「The Riverboat Song」のイントロを聴いただけで、思わずガッツポーズしてしまいますね。

Small FacesJamPaul Wellerのソロにに通じるカッチョ良さですよね。僕が90年代のPaul Wellerに求めていた音を、Paul兄貴本人ではなく、バック・バンドのメンバーが具現化してくれたってカンジです。

オススメ曲を紹介しときやす。

「The Riverboat Song」
アルバムからの1stシングル。Paul Wellerが珍しくオルガンで参加しています。個人的にはアルバムのハイライト曲。もし、90年代UKロックのベスト・ソング10曲を選ぶ機会があれば、絶対に入れる、僕にとってマストな1曲です。モッズ・バンドに期待するカッチョ良さを90年代らしく示してくれましたよねぇ。Small Facesあたりに通じるソリッドな魅力に溢れています。

「The Day We Caught the Train」
UKチャート第4位まで上昇した3rdシングル。彼らの懐の深さを感じる1曲ですね。Paul McCartney風のシャウトBeatles「I Am the Walrus」やJohn Lennon「Jealous Guy」あたりを思い起こすフレーズなどBeatlesの影響をあちこちに感じるあたりも興味深いですね。

「The Circle」
アルバムからの2ndシングルとしてUKチャート第6位となりました。タイトルだけ見た時、モッズ系バンドだけにもしかしてThe Whoのアノ曲のカヴァー?んあんて期待してしまいましたが、オリジナルでした(笑)青春ロックしている爽やかながらもビターな味わいも漂うナンバーです。Paul Wellerがギターで参加しています。

「Fleeting Mind」
60年代後半のサイケ/フラワー・ムーヴメントを思い起こす幻想的な雰囲気がありますね。この美しさが何故か切なく感じてしまいます。

「40 Past Midnight」
よく言われるように、笑っちゃうくらいにRolling Stones「Let's Spend the Night Together」してます。これは少しやり過ぎなのでは?よくStonesサイドが文句言わなかったと思います。

「One for the Road」
曲作りの良さが光る美メロ・チューン。OCSファンには人気の1曲だと思います。Paul Wellerがここではピアノとバック・ヴォーカルで参加。

「It's My Shadow」
OSCらしい地味ながらもいぶし銀の味がにじみ出てくる1曲。こういったシブ好みの曲が出来るからこそ、このグループの支持層って結構広いのかもしれませんね。

「Policemen and Pirates」
僕好みのメロディの1曲。ただし、ややポップな仕上がりなので「The Riverboat Song」、「You've Got It Bad」のようなソリッドに仕上げたら、もっとカッチョ良くなった気もします。

「The Downstream」
味わい深いアコースティック・チューン。この曲を聴いてRolling Stones「Wild Horses」を思い浮かべるのは僕だけだろうか?

「You've Got It Bad」
アルバムからの4thシングル。UKチャートの第7位となるヒットとなりました。「The Riverboat Song」と並ぶ僕のお気に入り曲。ソリッドなロックのカッチョ良さと、R&Bノリのタイトなリズム・セクションのカッチョ良さに、プラスαのひねりが加わった文句ナシの仕上がりです。

「Get Away」
60年代後半の雰囲気を90年代風に再現した大作。アシッドな雰囲気が僕は好きですね。

今夜はサッカーを観るか、ハンドボールを観るか、迷いますなぁ。
どっちも観ないで、フツーに外で飲んでたりして(笑)
posted by ez at 08:36| Comment(0) | TrackBack(1) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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