発表年:1986年
ez的ジャンル:テキサスの田舎町系ニューウェイヴ
気分は... :二日酔いで...
昨晩は(サラリーマンではないのに)サラリーマンらしく新橋で飲んでました(笑)。
二日酔いで気持ち悪い...
NYニューウェイヴを代表するグループTalking Heads3回目の登場デス。
『Remain in Light』(1980年)、『Fear Of Music』(1979年)に続いて紹介するのは、1986年リリースの7枚目のスタジオ・アルバム『True Stories』です。
これはDavid Byrneが監督した映画『True Stories』と同じタイトルですが、映画のサントラではなく、サントラで使用していた曲をTalking Headsとしてレコーディングしたアルバムという、多少ややこしい作品です。
David Byrne主導で制作されたアルバムだとは思いますが、、David Byrneを中心にChris Frantz、Jerry Harrison、Tina Weymouthの4人が生み出す知的なハイブリッド・サウンドは本作でも健在です。
映画の撮影でテキサスに長い間滞在していたDavid Byrneが、テキサス及び南部に感化されたかのように、テックス・メックスあり、カントリーありとアーシーなテイストが強い作品となっています。前作『Little Creatures』(1985年)を南部っぽく仕上げたって感じですかね。
ゲスト陣にもアコーディオンのSteve Jordan、ペダル・スティールのTommy Morrellなどその方面のメンバーが名を連ねます。
昔ながらファンの中からは、刺激が少なく、何の進歩もない!との批判を受けるアルバムですが、のどかさの裏に痛烈なメッセージが秘められており、なかなか興味深い作品だと思います。
個人的には、テックス・メックスやカントリーを演奏しても、あえてフェイクっぽさを残すあたりにTalking Headsのセンスを感じます。
全曲紹介しときやす。
「Love for Sale」
パンキッシュなビート・ナンバーですが、本作の舞台となるテキサスの田舎町っぽいイナたさもあるあたりがいいですねぇ。
「Puzzlin' Evidence」
Specialsとか2tone系のアーティストを彷彿させる1曲ですね。合唱隊との掛け合いがいい感じです。
「Hey Now」
本作の特徴であるテックス・メックス調のナンバー。いかにもフェイクっぽく演奏するところがTalking Headsらしいのでは?
「Papa Legba」
エキゾチックで呪術的なミッド・チューン。この怪しげなムードが結構好きだったりします。
「Wild Wild Life」
アルバムからの1stシングル。全米ポップ・チャート第25位となりました。ポップで小気味良いビート・チューンに仕上がっています。アルバム中最もTalking Headsらしい仕上がりかもしれませんね。映画『Cool Runnings』のサントラでWailing Soulsがカヴァーしています。
「Radio Head」
この曲もテックス・メックスしていますね。コミカルな雰囲気もあって好きです。Steve Jordanのアコーディオンがいいスパイスになっています。
「Dream Operator」
哀愁のワルツ・チューン。儚さと空虚な感じが漂ってきます。
「People Like Us」
思い切り明るく陽気にカントリーしてます。明るく陽気なカントリーが大の苦手な僕ですが、何故かこの曲はお気に入りです。きっと最初からカントリーの持つイモ臭さを敢えてモチーフとして用いてるのが、見えているところが違和感を感じないのだと思います。Tommy Morrellのペダル・スティールがいい味出しています。
「City of Dreams」
♪いま僕達がいるこの場所で♪恐竜がダンスを踊り♪インディアンが伝説を語った♪と始まる歌詞の内容がなかなか興味深い1曲。
これまたファンの間ではイマイチ評判の悪い『Naked』(1988年)あたりも、実は大好きだったりします。来るべきワールド・ミュージック・ブームとシンクロした佳作だと思うのですが...